投稿者「goadmin」のアーカイブ

デニス・シュルーダーがキングスと3年契約!新体制のバックコート再編成へ

デニス・シュルーダー、キングスと3年契約を締結

2025年7月2日(現地時間1日)、NBAのベテランガードであるデニス・シュルーダーがサクラメント・キングスと3年総額4500万ドル(約64億3500万円)の契約に合意したことが明らかとなりました。報じたのは『ESPN』の信頼できる記者、シャムズ・シャラニア氏。制限なしフリーエージェント(UFA)となっていたシュルーダーにとって、新たな挑戦の場となります。

ディアロン・フォックス放出後のPG再構築


キングスは2025年2月、ディアロン・フォックスを含む3チーム間トレードでサンアントニオ・スパーズへ放出。それにより先発ポイントガードの座が空白となり、代役にはマリーク・モンクやキーオン・エリスが一時的に起用されていました。

しかし、安定したゲームメイカーの不在はチームの継続性に影を落とし、プレーオフ進出を狙ううえでの懸念材料となっていました。今回のシュルーダー獲得は、まさにこの穴を埋めるべくしての補強といえるでしょう。

12年目を迎えるシュルーダー、実績と経験豊富なPG


デニス・シュルーダーはドイツ出身の185cm、78kgのポイントガード。NBAキャリア12年目となった昨季は、ブルックリン・ネッツ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、デトロイト・ピストンズの3チームで合計75試合に出場しました。

平均出場時間28.1分で、13.1得点、2.6リバウンド、5.4アシストという安定したスタッツを記録。多くのチームを渡り歩きながらも、堅実なプレーメイクと得点能力を発揮し続けています。これまでに通算10チーム目となる今回のキングス加入は、彼のキャリアにおける新たな章の幕開けでもあります。

新たなバックコート形成|モンク、エリス、ラビーンと共闘

シュルーダーの加入により、キングスのバックコート陣は再編成される見通しです。マリーク・モンクやキーオン・エリス、そしてザック・ラビーンといった既存戦力とのコンビネーションが注目されます。

得点力の高いガード陣に、シュルーダーのようなパサー兼フィニッシャーが加わることで、オフェンスの選択肢は飛躍的に広がることが期待されます。また、守備面でも機動力と経験を備える彼のプレーが、ディフェンス強化に貢献するでしょう。

キングスの補強戦略|フロントコートも強化

キングスはガード補強だけでなく、フロントコートの再構築も進めています。直近では、ロサンゼルス・クリッパーズからウェイブされたセンター、ドリュー・ユーバンクスと1年契約を結びました。

さらに、7月2日にはデンバー・ナゲッツとのトレードを実施。ヨナス・バランチュナスを放出し、代わりにダリオ・シャリッチを獲得する動きも見せました。これにより、ペイントエリアでのバランスと柔軟性の向上が期待されています。

まとめ|シュルーダーとともに新章へ踏み出すキングス


デニス・シュルーダーのサクラメント・キングス加入は、単なる補強にとどまらず、チームの指針転換を示す象徴的な動きです。フォックス離脱以降の課題であったPGの空白を埋める存在として、シュルーダーの経験値は極めて貴重な戦力となるでしょう。

今後は、バックコート陣の連携構築と共に、フロントコートとのバランス調整が課題となります。新体制で迎える2025-26シーズン、キングスがどのような進化を遂げるのか、今後の動向から目が離せません。

【U18日本代表】本田蕗以やトンプソンヨセフハサンら17名が日韓中ジュニア大会に向けて始動!エントリーキャンプ招集メンバーを発表

U18男子日本代表、2025年「日・韓・中ジュニア交流競技会」に向けて本格始動


日本バスケットボール協会(JBA)は2025年7月2日、U18男子日本代表が8月に開催予定の「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」に向けたエントリーキャンプの実施を発表し、あわせて参加メンバー17名のリストを公開しました。

今回の代表チームを率いるのは、名門・福岡大学附属大濠高校の片峯聡太コーチ。将来の日本代表を担うであろう逸材たちが一堂に会するこのキャンプでは、国内外の注目を集める選手たちが名を連ねています。

平均身長187.1cm、平均年齢16.5歳の次世代戦士たち

エントリーキャンプに招集された17名は、平均身長187.1cm、平均年齢16.5歳と、既にフィジカル面でも高いポテンシャルを有しています。

注目選手の一人が、「Basketball Without Borders Asia 2025(BWB Asia 2025)」に選出された本田蕗以(福大大濠)。国際舞台での経験を持ち、多彩なスキルと柔軟な対応力が持ち味のスモールフォワードです。

また、福岡第一高校のトンプソンヨセフハサンは攻守に優れた万能型SGとして評価が高く、東山高校の中村颯斗もJr.NBAショーケース出場経験を持つ実力派ポイントガードです。

強豪校からの選出とユースクラブからの注目選手


新潟の名門・開志国際高校からは今回最多となる3名が選出されました。ジョーンズ堅太(PG)髙橋歩路(SG/SF)池田楓真(PG)はいずれも攻守のバランスに優れた選手で、チーム全体の戦術理解にも長けた人材です。

また、今回唯一のBリーグユース所属選手として、横浜ビー・コルセアーズU18の江原行佐(SF/PF)が参加。プロ直下の育成システムで鍛えられた彼のプレーには特に注目が集まります。

未来のスター候補が集う!キャンプ参加メンバー一覧


以下は、JBAが発表したU18男子代表候補の全17名のリストです。

  • 鈴木辰季(C/195cm/17歳/桐光学園高校)
  • 畠山颯大(PG/174cm/17歳/八王子学園八王子高校)
  • トンプソンヨセフハサン(SG/184cm/17歳/福岡第一高校)
  • 馬越光希(SG/189cm/17歳/中部大学第一高校)
  • ジョーンズ堅太(PG/183cm/17歳/開志国際高校)
  • 中村颯斗(PG/178cm/17歳/東山高校)
  • 音山繋太(SF/195cm/17歳/中部大学第一高校)
  • マクミランアレックス(PF/195cm/17歳/沖縄水産高校)
  • 髙橋歩路(SG/SF/187cm/16歳/開志国際高校)
  • 藤原弘大(SG/182cm/16歳/北陸学院高校)
  • 本田蕗以(SF/190cm/16歳/福岡大学附属大濠高校)
  • 新井伸之助(SG/188cm/16歳/東山高校)
  • 澤近一颯(SG/188cm/16歳/高知学芸高校)
  • 飯田渚颯(C/193cm/16歳/土浦日本大学高校)
  • 江原行佐(SF/PF/193cm/16歳/横浜ビー・コルセアーズU18)
  • 池田楓真(PG/172cm/16歳/開志国際高校)
  • 後藤大駕(C/195cm/16歳/浜松開誠館高校)

スタッフ体制も充実、経験豊富な指導陣がサポート

選手たちをサポートするコーチ陣・スタッフも、全国レベルでの指導経験を持つ精鋭がそろっています。チーム作りの鍵を握る指導体制は以下の通りです。

  • ヘッドコーチ:片峯聡太(福岡大学附属大濠高校)
  • アシスタントコーチ:泉直哉(徳島県立鳴門渦潮高校)
  • アシスタントコーチ:濱屋史篤(北陸学院高校)
  • チームリーダー:常田健(中部大学第一高校)
  • アスレチックトレーナー:山本愛乃(JBA)
  • チームマネージャー:髙木歩幸(JBA)

キャンプは7月3日スタート、味の素ナショナルトレーニングセンターで実施

エントリーキャンプは2025年7月3日から東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターでスタート。ここでの成果が、8月の「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」本番でのパフォーマンスに直結します。

この交流競技会は、日中韓3か国のU18代表が集結する国際舞台であり、若手選手にとっては海外の強豪と対戦できる貴重な機会です。

次世代の日本代表候補たちの成長に期待

U18カテゴリーは、将来的にA代表を担う選手を輩出する“登竜門”です。近年では河村勇輝や富永啓生など、U世代代表を経て世界に羽ばたいた選手も多く、今回のメンバーにもその可能性を秘めた選手が揃っています。

今後の彼らの動向は、日本バスケットボール界全体にとって重要な意味を持ちます。キャンプの成果、代表本番でのプレー内容にも引き続き注目していきましょう。

まとめ:若き才能たちが切り拓く日本バスケの未来

U18男子日本代表のエントリーキャンプには、全国の有望選手が集結しました。彼らの成長と挑戦は、日本バスケの未来を照らす希望そのものです。

「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」での活躍に期待が高まる中、国内外からの注目も集まることでしょう。今後もU18代表の動向を追い続け、日本の若きスターたちの軌跡を見届けましょう。

【移籍情報】ティム・ソアレスがNBLシドニー・キングスと再契約!越谷アルファーズ退団後の新たな挑戦とは?

ティム・ソアレスがオーストラリアNBLの強豪・シドニー・キングスと契約

2025年7月2日、B1リーグ・越谷アルファーズを退団したティム・ソアレス選手が、オーストラリアのナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)に所属する名門「シドニー・キングス」との1年契約を締結したことが正式に発表されました。28歳のソアレスは、これにより自身のキャリアにおいて再びオーストラリアでの挑戦を迎えることになります。

ソアレスのプロフィールとキャリアハイライト

ティム・ソアレスは、ブラジル出身のセンターで、身長211cm、体重107kgという恵まれた体格を持つインサイドプレーヤーです。ヨーロッパでプロキャリアをスタートさせ、その後アジアやオーストラリアのクラブでも経験を積んできました。

日本のBリーグには2023-24シーズンから参戦し、名古屋ダイヤモンドドルフィンズを経て越谷アルファーズに加入。昨シーズンはB1リーグの58試合に出場し、平均13.9得点、6.2リバウンド、2.5アシスト、さらに3ポイント成功率38.5%という優れたスタッツを記録しました。特にセンターながら高精度の3ポイントシュートを武器とし、モダンなストレッチ5として注目されてきました。

かつての古巣、シドニー・キングスへの復帰

今回契約を交わしたシドニー・キングスは、ティム・ソアレスにとっては初めてのチームではありません。彼は2022-23シーズンにも同チームでプレーし、その年に優勝を果たしています。再びシドニーのユニフォームを着ることが決まったソアレスは、クラブを通じて以下のようにコメントを発表しています。

「シドニーに戻ってプレーする機会をずっと願っていました。このチャンスを再び手にすることができて、本当に興奮しています。」

再びコンビを組むゼイビア・クックスとの相性

今回の移籍で再注目されているのが、元千葉ジェッツ所属で現在シドニーに在籍するゼイビア・クックスとの連係プレーです。ソアレスは次のように述べています。

「2022-23シーズンにはクックスと素晴らしいケミストリーがありました。私が外に開くことで、彼がリングへアタックするスペースができる。あの連係はチームにとって大きな武器でした。」

この発言からも、かつての黄金コンビ復活に対する期待が高まっていることがうかがえます。

ヘッドコーチ・ゴージャンの評価と期待

シドニー・キングスを率いる名将ブライアン・ゴージャンヘッドコーチも、ソアレスの獲得に対して高い評価を示しました。

「我々にはインサイドで身体を張れる存在が必要でした。ソアレスはそのニーズにぴったり合致する選手です。さらに、彼を知る全ての人が“素晴らしい人物だ”と口を揃えて語っています。ロッカールームでもコート上でも、彼は重要な存在となるでしょう。」

このコメントからも、単なるプレーヤーとしての能力だけでなく、チーム内での人間性やリーダーシップにも大きな信頼が寄せられていることが分かります。

シドニー・キングスとは?NBLを代表する強豪クラブ

シドニー・キングスはオーストラリア・NBLを代表する伝統的な強豪クラブで、近年は数度のリーグ制覇を果たしている常勝軍団です。2022-23シーズンには、ソアレスとクックスのコンビを擁してリーグ優勝を達成しました。オーストラリア出身のNBAプレーヤー、マシュー・デラベトバなども在籍し、国際色豊かなチームとしても知られています。

BリーグとNBL、2つのプロバスケリーグをまたぐグローバルなキャリア

ティム・ソアレスのように、BリーグとNBLの両方で活躍する選手は、バスケットボール界でも注目の的です。近年、日本のBリーグはその競技レベルと環境整備により世界から高い評価を受けており、多くの外国籍選手が日本に魅力を感じてプレーしています。

一方、NBLはNBAとの距離も近く、NBAへの登竜門的存在として若手選手や再起を目指すプレーヤーにとって重要な舞台です。ソアレスのようなプレースタイルを持つ選手は、どちらのリーグでも非常に重宝される傾向にあります。

越谷アルファーズでの貢献とファンへの感謝

越谷アルファーズにとっても、ティム・ソアレスの存在は大きなものでした。彼の高さとシュート力はチームにとって大きな武器となり、多くの試合で勝利に貢献しました。ファンからの支持も厚く、SNSでは別れを惜しむ声も数多く寄せられています。

彼が自由交渉選手リストに登録されたのは2024年5月14日で、その時点で多くのクラブから注目を集めていたことも事実です。その後の交渉を経て、今回のNBL復帰となった形です。

今後の展望と注目ポイント

ティム・ソアレスが再びシドニー・キングスでプレーすることで、どのような化学反応が生まれるのかに注目が集まります。クックスとの再連係、NBLの高い競技レベルへの適応、そしてNBAや他国リーグへのステップアップも視野に入れたプレーなど、期待されるポイントは多岐に渡ります。

また、Bリーグファンにとっても、元越谷アルファーズのエースが世界の舞台でどのように活躍するかは見逃せない要素です。NBLは日本からも視聴が可能なため、ソアレスのプレーを引き続き応援することができます。

まとめ:ティム・ソアレスのグローバルな挑戦に注目

今回のシドニー・キングスとの契約は、ティム・ソアレスにとって“帰還”とも言える再スタートです。かつて優勝を果たしたクラブに戻り、再び仲間と共に頂点を目指すその姿勢は、スポーツマンとしても非常に魅力的です。

今後の活躍が大いに期待されるソアレス。彼の挑戦を通じて、BリーグとNBLの関係性や、グローバルなバスケットボールの潮流を感じ取ることができるでしょう。

ピストンズがロビンソン&ルバートを補強!射程と突破力で攻撃力を強化

ピストンズが2人の実力派を獲得、攻撃力アップへ本格始動

2025年7月1日(現地時間6月30日)、デトロイト・ピストンズはフリーエージェント(FA)となっていたシューターのダンカン・ロビンソンと3年契約を締結。また、キャリス・ルバートとも2年契約を交わしたことが報じられた。昨季イースタン・カンファレンス6位でプレーオフ出場を果たしたチームは、さらなる飛躍に向けて着々と戦力の補強を進めている。

ダンカン・ロビンソン、屈指のシューターがピストンズに加わる

ピストンズは、マイアミ・ヒートからFAとなっていたダンカン・ロビンソンと3年総額4800万ドル(約68億円)で契約。契約はサイン&トレード形式で成立し、見返りとしてフォワードのシモーネ・フォンテッキオをヒートに送る形となった。

ロビンソンは身長201cm・体重97kgのウイングプレーヤーで、ドラフト外からヒートに加入し頭角を現した苦労人。昨シーズンは74試合に出場し、平均24.1分間のプレーで11.0得点、2.3リバウンド、2.4アシストを記録。3ポイント成功率は39.3%と高水準を維持し、1試合平均2.6本を成功させた。

特筆すべきは、ロビンソンのシューターとしての安定性と経験値。かつてNBAファイナルの舞台も踏んでおり、ピストンズにとってはオフ・ボールでも脅威となる貴重な戦力だ。

マリーク・ビーズリー問題とロビンソン獲得の背景

実はピストンズは、当初マリーク・ビーズリーと同額(3年4800万ドル)での再契約を予定していた。ビーズリーは昨季、平均16.3得点、3P成功率41.6%とロビンソン以上の数字を記録していたが、スポーツ賭博への関与が疑われ連邦捜査の対象となったことで契約交渉が頓挫。この状況を受け、代替案として浮上したのがロビンソンだった。

その結果、シュート力という点ではビーズリーに匹敵し、チームのスタイルにフィットしやすいロビンソンの獲得に踏み切った形となる。

キャリス・ルバートも獲得、攻撃の多様性を確保

同日に報じられたもう1つの補強がキャリス・ルバートとの契約だ。ピストンズはルバートと2年2900万ドル(約41億円)で契約に合意。昨シーズン、ルバートはクリーブランド・キャバリアーズとアトランタ・ホークスで計64試合に出場し、平均24.9分で12.1得点、3.2リバウンド、3.4アシストを記録した。

198cm・92kgの体格を活かし、スラッシャーとしての突破力と得点力を兼ね備えるルバートは、ピストンズのセカンドユニットや終盤の勝負所で大きな役割を担うことが期待されている。特にケイド・カニングハムとのガードコンビは、多彩なオフェンス展開を可能にするだろう。

若手主力とベテラン新戦力の融合が鍵

今回の補強により、ピストンズのロスターはさらに厚みを増した。すでに契約下にあるのは、エースのカニングハムに加え、センターのジェイレン・デューレン、ベテランのトバイアス・ハリス、爆発力を秘めたジェイデン・アイビー、守備の要アサー・トンプソン、そしてアイザイア・スチュワートといったタレントたちだ。

そこにロビンソンとルバートという即戦力が加わることで、外角とペネトレイト両面においてバランスの取れたオフェンスが組めるようになる。特にロビンソンはディフェンスを外に引き付ける役割、ルバートはドライブからの得点とディッシュが持ち味であり、ピストンズの攻撃に新たな選択肢をもたらす。

2025年シーズンの展望と注目ポイント

プレーオフ復帰を果たした2024-25シーズンを経て、さらなる上位進出を目指すピストンズにとって、今回の補強は単なる戦力追加にとどまらず、チームの方向性を象徴するものとなるだろう。若手の成長とベテランの安定感の融合、そして明確なシュート戦略の構築がシーズンの鍵を握る。

これまで下位に甘んじてきた時期を経て、再建から本格的な競争へと舵を切るピストンズ。新たなシーズンは、チームにとって重要な転換点となるに違いない。

【Bリーグ/京都ハンナリーズ】2025-26:B1西地区での再構築—ロスター刷新、伊佐勉新体制、アリーナ戦略から読む勝ち筋

ニュース概要

京都ハンナリーズ 2025-26は、B1西地区での再構築フェーズに入った。2024-25に勝率.550(33勝27敗)で反発し、新B1(B.LEAGUE PREMIER)初年度参入の切符を掴んだ流れを土台に、今季は伊佐勉HCが就任。エースの移籍や負傷者の発生といった逆風がある一方で、経験値の高いウィング/ビッグの補強とゲームマネジメントの明確化によって、「守備の再現性 × クラッチの最適化」という現実的な勝ち筋を探るシーズンとなる。本稿では、背景・編成・プレースタイル・他事例比較までを立体的に整理し、京都ハンナリーズ 2025-26の競争力を検証する。

背景と経緯

クラブは2008年創設。bjリーグ期には2011-12〜2015-16で上位常連となり、B.LEAGUE発足後は波を伴いながらも地域密着で事業と成績の両輪を回してきた。B1移行後は2017-18に地区2位でCS進出を果たしたが、以降はコーチ交代や主力入れ替えが続き、2021-22は14勝43敗と苦戦。2022-23のロイ・ラナ体制で運営・動員を持ち直し、2023-24は入場者記録を複数回更新しながらも17勝43敗。再編期の2024-25は一転して33勝27敗(西3位)と明確に反発し、新B1参入決定で中長期の足場を固めた。

2025-26は現行レギュレーション最終年。フロントは役割再編を行い、伊佐勉HCの下で「守備と意思決定」を軸に再スタート。開幕戦は白星で入ったものの、その後4連敗、さらに主力の負傷や契約変更が重なり、序盤はリズムを崩した。ここからの巻き返しには、ラインナップ最適化終盤の意思決定の標準化が不可欠となる。

選手・チームのプロフィール

ホームタウンは京都市。運営はスポーツコミュニケーションKYOTO株式会社。クラブカラーは浅葱からアップデートされたハンナリーズブルー(花浅葱)。ホーム会場は京都市体育館(通称の変遷あり)を中心に運営し、将来的には向日町エリアの新アリーナ計画(収容8,000人規模想定)がクラブ価値を押し上げる見込みだ。

スタッフ体制(2025-26)

  • ヘッドコーチ:伊佐勉(バスケットIQの高いセット運用と守備の整流化に定評)
  • AC:福田将吾上杉翔内木主道/ディベロップメント:遠藤将洋
  • GM:組織再編の下で実務と現場の連携ラインを短縮。補強は即戦力と適合性を重視。

ロスター主要構成

  • インサイド中核:チャールズ・ジャクソン(#10 C)、ジョーダン・ヒース(#35 F/C)――ペイント決定力とリム守備で土台を形成。
  • 万能フォワード:アンジェロ・カロイアロ(#32)――戦術リテラシーが高く、ショートロール〜ハイポストで潤滑油。
  • スコアラー/フィニッシャー:チェハーレス・タプスコット(#11)――ハーフコートの停滞を個で破砕可能。
  • ウィング&3&D:古川孝敏(#51)、前田悟(#13)、ラシード・ファラーズ(#24)、ホール百音アレックス(#39)――サイズと射程で幅を作る。
  • ハンドラー:川嶋勇人(#15)、小川麻斗(#12)、澁田怜音(#3)、渡辺竜之佑(#16)――ゲームコントロールとペース創出を分担。
  • ベテランの知見:小野龍猛(#0)――ラインナップの秩序とロッカールームリード。

キーワードは、京都ハンナリーズ 2025-26の「守備の基準化」と「クラッチの省略化」。最小のパス数で良いショットを得る0.5 decision、守備はno-middle徹底とtag→x-outの自動化で被ミスマッチの連鎖を断つ。

試合・出来事の詳細

開幕〜序盤:ホームで好発進後に連敗。要因は主に(1)ローテ未確定によるベンチ時間帯の失点増(2)クラッチでのターンオーバー(TOV%上振れ)(3)相手のドロップ/ディープドロップに対し、ミドル止まりでeFG%が伸びなかったこと。対策として、ダブルドラッグ→ショーティックヒースorカロイアロのショートロール→弱サイドスタック解放を増やし、最終5分は2メンの固定化(PG×C)で判断のレイヤーを削ぐ方針が有効。

セットプレーの基調

  • Horns DHO split:ハイポスト2枚からのハンドオフ→スプリット。ウィング背後のshakeでコーナーの射角を確保。
  • Spain PnR:背中スクリーンの活用で5番のロール経路を解放。古川/前田のポップ脅威で守備を引き伸ばす。
  • Elbow get:カロイアロ起点。ショートロール後に角(コーナー)→45度→トップの順で読み、最初のイージーを取り切る。

守備の骨格

  • no-middleの徹底でベースライン誘導。タグ位置はnail優先、Xアウトの最短距離化。
  • 相手のghost screen対策に、ハンドラーの主導権をtop lockで削ぐ。スイッチ後のミスマッチはearly digで時間を食わせる。
  • ディープドロップ相手には、PnRハンドラーのフローターとショーティック成功率を指標化し、基準未満なら即empty cornerに切替。

特殊状況(ATO/クラッチ)

  • ATOは3本柱:①Spain PnR(古川ポップ/ジャクソンロール)②ベースラインアウトはstackからのrip③サイドラインはIverson cut → elbow
  • クラッチの省略化:first good shot is best shotの原則で、レイヤーを重ねない。PG×Cの2メンに3枚のspacing wingを合わせる。

他事例との比較・分析

西地区上位は「守備効率の再現性」と「ベンチ時間帯の微差管理」で勝率を積む。京都の強みは、(A)サイズの二段構え(ジャクソン+ヒース)によるペイント制圧、(B)シューター/ファシリテーターが同時に2枚以上立つ時間帯を作れる編成幅、(C)ベテランの試合運びだ。一方、弱点は(a)ハンドラーデプスのムラ(TOが得点直結しやすい)と、(b)foul trouble時のサイズ維持、(c)drop相手に中間距離へ誘導される時間が長い点。

KPIの目安(内部指標として設計したいライン):

  1. Half-court D Rating:リーグ上位1/3(失点PPPで昨季比1〜2%改善)。
  2. ClutchのTOV%:昨季比-1.5pt。ATO後初手の成功率55%ラインを目安。
  3. Bench Net Rating:-1.0以内。タプスコット+ヒースの同時稼働で+に転じたい。
  4. OR%(攻撃リバウンド):状況限定で20%台前半を確保(トランジションリスクとトレード)。

これらは公開スタッツとクラブ内トラッキング(ラインナップ別on/off、プレータイプ別PPP)でモニタ。特にSpain PnR採用時のPPPempty corner PnRのTO率は週次レビューの必須指標だ。

今季の要所(年表的整理)

  • オフ〜開幕:主軸の移籍でスコア配分を再編。伊佐新体制でセット群を再設計。
  • 序盤:負傷・契約変更でローテ揺れ。ハンドラーローテ(川嶋/小川/澁田)を固定化しリズム回復を図る。
  • 中盤:ヒース合流とタプスコット起用最適化で、five-out4-out-1-inを相手スキームで使い分け。
  • 終盤:クラッチの省略化と守備のテンプレ自動化で勝ち切り数を上積み、上位直対の白星を狙う。

データ・ロスター可視化

カテゴリ 主担当 補助 狙い
リム守備/リバウンド ジャクソン/ヒース ファラーズ/小野 被二次加点の抑制、セカンドチャンス創出
スペーシング創出 古川/前田 カロイアロ ドロップへの外圧、Spainのポップ脅威
クラッチ運用 川嶋/小川 澁田 2メン固定で判断省略化、ATOセットの標準化
停滞打開 タプスコット 百音アレックス 個の創造性で0→1を生む

他事例との比較・分析

西の強豪は、PnRのファーストリードで利得を出し切る意思決定が早い。京都はここを「ルール化」で補うべきだ。例:empty corner PnR弱サイドのタグ禁止を徹底し、ロールマンへの1stリードを明確化。もしnailが早く閉じたら、逆サイドのshakeまでがプリセット。こうしたif-thenの明文化は、若手や新加入が多いロッカールームほど効きやすい。

また、特定相手のスキーム別ゲームプランを週単位で用意する。たとえば、ハードヘッジの相手にはショートロール→2対1の即時形成、スイッチ徹底の相手にはミスマッチ早期確定→角で時間を止めない。この「相手別の簡易辞書」を共有するほど、クラッチの迷いは減る。

今後の展望とまとめ

事業面では、新アリーナ計画新B1参入で長期的なアセットが明確化。ホームコート・アドバンテージの強化、スポンサーとの統合施策(テーマナイター/学生・ファミリー導線の最適化/動線内体験価値)が、選手獲得力と勝率の双方に波及する。編成面では、インサイドの二段構えとベテランの試合運びで土台は堅い。課題はハンドラーデプスの安定クラッチの省略化で、ここを詰められれば、上位直対でも勝ち切りが増える。

総括すると、京都ハンナリーズ 2025-26の鍵は「守備の再現性」「クラッチの最小手数」「ベンチ時間帯の微差黒字化」。Spain / empty corner / Hornsの3本柱を相手別に出し入れし、ジャクソン&ヒースの縦圧と古川・前田の外圧でスコアプロファイルを安定させれば、成績の目標ライン(勝率.500超〜.550台)に再接近できるはずだ。最後に――この記事が役立ったと感じたら、ブックマークやSNSで共有してほしい。小さな拡散が、京都のホームの熱量を確実に底上げし、B1西地区での存在感をさらに強くする。

田中こころ、FIBA女子アジアカップへ決意表明「アウェーがお葬式みたいになるのが好き」

中国との強化試合での敗戦から得た手応え


2025年6月28日、「FIBA女子アジアカップ2025」に向けた第4次強化合宿中の女子日本代表(FIBAランキング9位)のメディア対応が行われ、注目の若手・田中こころ(ENEOSサンフラワーズ)が登壇。6月上旬に開催された強化試合での手応えや今後の意気込みを語った。

田中は「三井不動産カップ2025(愛知大会)」でA代表初招集ながらスタメンポイントガードとしてチームをけん引し、大会MVPを獲得。続く中国遠征では2連敗を喫したが、「課題は多かったけど、スピードやシュート力は出せた」と成長への自信を見せた。

“高さ”だけではない現在の中国代表に驚き

田中はU18日本代表時代にも中国と対戦経験があり、「当時は長身選手にボールを入れて得点するだけだった」と語る。しかし今回の中国代表は「ガードも技術が高く、個々のスキルもまったく違う」と印象を新たにした。

それでも、日本代表らしく「速いバスケット」を展開すべく、ポイントガードとしての自覚を強調。「ボールプッシュを意識して、攻撃の起点として責任を持ちたい」と意気込んだ。

「アジアNo.1ガード」への期待と進化する意識

高校時代はシューティングガードとして活躍した田中。しかし、現ヘッドコーチのコーリー・ゲインズ氏からは「アジアで一番のガードになれる」と高く評価されており、田中自身も「その期待に応えたい」と強い決意を表明。

当初は新ポジションへの不安もあったが、「何でもしていいポジションだとコーリーに教わってからは、考え方が変わった」と語り、今では攻守に渡る司令塔としての自覚が芽生えている。

完全アウェーも歓迎「シーンとなるのが好き」

田中は観衆1万人超の有明アリーナでも「緊張は少しあるけど、思いきってやるだけ」と語る。中国遠征では観客全員が相手チームを応援する完全アウェーの雰囲気だったが、「逆に好き」とメンタルの強さを見せた。

「誰も私を見ていない感じがする中で、活躍するとベンチ側が黙って、シーンとなるのがすごい好き。アウェーが急にお葬式みたいになるのがいい」と独特の表現で強心臓ぶりをのぞかせた。

アジアカップは通過点、さらなる進化へ

田中は「アジアカップは通過点」と語りつつ、今大会でも全力でアピールする意向を示した。「シュート力はもちろん、パスやアグレッシブなディフェンスなど、新しい一面も見せたい」と語り、ポイントガードとしての新たな引き出しを増やしつつある。

まとめ|“新時代の司令塔”として世界へ

中国戦での敗戦にも前向きに向き合い、自らの成長と責任を実感している田中こころ。速い展開と強気な姿勢を武器に、アジアの頂点を目指すチームをけん引していく姿に、今後ますます注目が集まるだろう。

大胆かつ繊細なプレースタイルに加え、観客を黙らせるほどのメンタル。田中こころは、“次世代の司令塔”として、FIBA女子アジアカップの舞台で一躍ヒロインとなる可能性を秘めている。

【NBA挑戦】ケヴェ・アルマがシクサーズで3度目のサマーリーグ出場へ!Bリーグから再びアメリカの舞台に挑戦

ケヴェ・アルマ、NBAサマーリーグでシクサーズと再び挑戦


2025年7月2日、Bリーグの琉球ゴールデンキングスは、所属するケヴェ・アルマがフィラデルフィア・セブンティシクサーズの一員としてNBAサマーリーグに出場することを公式発表しました。アルマにとって今回が3度目のサマーリーグ挑戦となり、アメリカの舞台での再起に期待が集まります。

アルマのプロフィールとこれまでのキャリア

現在26歳のケヴェ・アルマは、身長206cm、体重107kgのパワーフォワード兼センター。バージニア工科大学を卒業後、2022−23シーズンに新潟アルビレックスBBでプロキャリアをスタートしました。その後、韓国KBLの蔚山モービスフィバスで1シーズンを過ごし、2024−25シーズンから琉球ゴールデンキングスに加入しています。

琉球での最新シーズンでは、レギュラーシーズン55試合に出場し、1試合平均13.3得点、5.6リバウンド、2.0アシストという安定したパフォーマンスを披露。インサイドの柱としてチームを支えました。

サマーリーグでの過去の実績と今回の日程


アルマが初めてNBAサマーリーグに出場したのは2022年、メンフィス・グリズリーズの一員として参加。その後2024年にはシクサーズのサマーリーグメンバーに選ばれ、8試合で平均9.8得点、5.4リバウンドといった成績を残しました。

今回の2025年のサマーリーグでは、シクサーズは現地時間7月5日に開幕。ソルトレイクシティでの3試合、続いてラスベガスで4試合を予定しています。アルマにとっては自らの実力をアピールする貴重な機会となります。

NBAを目指すBリーグ選手の中でも貴重な存在

Bリーグ所属選手でNBAサマーリーグに参加するのは、アルマで今季3人目。これに先立ち、富永啓生(レバンガ北海道)はインディアナ・ペイサーズと、馬場雄大(長崎ヴェルカ)はニューヨーク・ニックスとそれぞれサマーリーグ契約を結び、アメリカの舞台に挑戦しています。

アルマは外国籍選手ながらもBリーグ経由で再びNBAへの扉を叩こうとしており、Bリーグの存在感を国際的に高める存在としても注目されています。

アルマが目指すNBA契約への道


NBAサマーリーグは、若手やフリーエージェントが本契約を勝ち取るための登竜門です。アルマが所属するシクサーズは近年、選手育成に定評のある球団としても知られ、多くのGリーグ出身者やサマーリーグ組がロスター入りしています。

アルマが今回のシリーズでインパクトを残すことができれば、NBAやGリーグ、あるいはヨーロッパリーグからのオファーが舞い込む可能性も。彼にとって重要なキャリアの転換点となるのは間違いありません。

BリーグとNBAの橋渡し役としての価値

ケヴェ・アルマのように、日本のプロリーグで活躍しながら海外へ挑戦する選手が増えることで、Bリーグの国際的評価も着実に上昇しています。今後もBリーグを経由したNBA挑戦ルートが一般化していけば、リーグ全体の魅力と競争力向上にもつながるでしょう。

また、Bリーグファンにとっても、所属クラブの選手が世界の舞台で戦う姿を見ることは大きな誇りであり、バスケットボール人気のさらなる拡大にも寄与すると期待されます。

まとめ|3度目の挑戦、ケヴェ・アルマが掴むかNBAの夢

NBAサマーリーグ2025にて、ケヴェ・アルマがフィラデルフィア・セブンティシクサーズの一員として3度目の挑戦に挑みます。過去の経験とBリーグでの実績を武器に、今夏こそ本契約を掴み取れるのか。注目の戦いが、ソルトレイクシティとラスベガスで間もなく幕を開けます。

マイルズ・ターナーがバックス移籍!リラード解雇の背景に2つのアキレス腱断裂の悲劇

マイルズ・ターナーがミルウォーキー・バックスと大型契約を締結

2025年7月2日、ミルウォーキー・バックスがフリーエージェント(FA)となっていたビッグマン、マイルズ・ターナーと契約を締結したことが明らかになりました。現地メディア『ESPN』の記者シャムズ・シャラニアによれば、契約内容は4年総額1億700万ドル(約153億円)で、最終年となる2028-29シーズンはプレイヤーオプションが付帯しています。

ターナーはこれまでインディアナ・ペイサーズ一筋でプレーしてきた中心選手であり、今回の移籍はリーグ全体に衝撃を与えるニュースとなりました。

ペイサーズ残留を望んだターナー、チームの方針転換で決断


ターナーは2015年NBAドラフトで全体11位指名を受け、ペイサーズに入団。以降10シーズンにわたり同チームで活躍し、2019年・2021年にはリーグのブロック王に輝いた実績を持ちます。守備においては屈指の存在感を放ち、「ペイント内の番人」として高く評価されてきました。

そんなターナー自身は、ペイサーズ残留を強く希望していたとされますが、主力ガードであるタイリース・ハリバートンがアキレス腱断裂という重傷を負い、長期離脱が確定。これを受けて球団は再編とラグジュアリータックスの回避を優先し、方針を転換。ターナーとの再契約交渉は打ち切られる形となり、FA市場での移籍が現実となりました。

ターナーの加入でフロントライン強化を図るバックス

ターナーが加わることで、バックスのフロントコートはさらに強固なものとなります。彼のリムプロテクト能力やピック&ロールへの対応力、さらには3ポイントシュートも放てる現代型センターとしての万能性は、ヤニス・アデトクンボとの共存にも適しており、大きな武器となるでしょう。

バックスは2024-25シーズンに『NBAカップ』を制覇するなど高い競争力を誇りましたが、さらなるタイトル獲得を目指してロスターの再構築を急いでいます。その中心に据えられるのが、ターナーの存在というわけです。

リラード解雇の衝撃:アキレス腱断裂が引き金に


今回のターナー獲得にあたり、バックスはキャップスペース確保のため、デイミアン・リラードを解雇するという衝撃的な決断を下しました。2023年にポートランド・トレイルブレイザーズからバックスに移籍したリラードは、加入直後からアデトクンボとともにチームの中核を担い、『NBAカップ』制覇にも貢献しました。

しかし、2025年3月に深部静脈血栓症と診断され離脱。その後プレーオフ第1ラウンドで復帰するも、第4戦でアキレス腱を断裂するという不運に見舞われました。これにより長期離脱が決定的となり、バックスは将来を見据えた戦略として彼を放出する判断を下したとされています。

リラードとの契約残額は5年分割で支払いへ

リラードとの契約はまだ2年1億1300万ドル(約162億円)分が残っており、バックスはこの金額を今後5年間にわたって分割して支払うことになりました。サラリーキャップに対する影響を抑えつつ、戦力の若返りと再構築を進める方針が浮き彫りとなった形です。

一方で、リラード自身が完全復活した際には再びリーグのトップレベルで活躍する可能性も高く、今後の去就にも大きな注目が集まっています。

2人のビッグネームに共通するアキレス腱断裂という不運

今回の動きで特筆すべきは、マイルズ・ターナーとデイミアン・リラード、そしてタイリース・ハリバートンといった主力選手たちが相次いでアキレス腱断裂という重傷に見舞われたことです。この“負傷ドミノ”が、チーム編成に大きな影響を与え、連鎖的にFA市場やキャップ運用にまで影響を及ぼしました。

いずれの選手もチームの中心であり、かつてのNBAを牽引してきたスターであるだけに、その離脱と移籍劇はファンにとっても衝撃的な出来事でした。

バックスの今後は?アデトクンボ&ターナー新体制に注目

リラードを放出し、マイルズ・ターナーという新たなピースを得たバックスは、ヤニス・アデトクンボを中心に新たな体制を構築しようとしています。サイズと機動力を兼ね備えたターナーは、ディフェンスの要として機能することが期待されており、攻守両面での相乗効果が注目されます。

また、若手選手の成長も重要な要素となりそうです。ターナーの加入によって、内外でのバランスが整い、より多様な戦術が可能になると見られています。

スター選手の去就がチームの命運を左右する時代へ


今回の一連の動きは、現代NBAにおいてスター選手の去就がいかにチームの将来を左右するかを如実に示した例となりました。1つの負傷が複数の移籍・解雇・契約構造にまで波及するという現象は、今後も続く可能性があります。

ミルウォーキー・バックスとマイルズ・ターナーの新たな挑戦、そしてリラードの再起に、多くのバスケットファンが注目する2025−26シーズンとなりそうです。

【Bリーグ/シーホース三河】現在地と未来図:B.LEAGUE西地区で存在感を増す名門の「再成長戦略」

シーホース三河は、B.LEAGUE西地区(※公式表記上は近年「中地区」所属期もあり)において長期的な競争力を維持してきた歴史あるクラブである。この記事では「シーホース三河」を主要キーワードに、1947年創部から続く系譜、2024-25~2025-26にかけてのロスターと組織戦略、アリーナ計画の最新動向、そしてB.LEAGUE新時代に向けた事業・競技の両面の展望を多角的に整理する。結論として、本稿は同クラブが 人材・施設・ファン基盤 の三点で再成長のフェーズに入ったと評価し、読者の行動として「情報のシェア」と「現地観戦による支援」を推奨する。

ニュース概要

2024-25シーズンのシーホース三河は、ライアン・リッチマンHCの下で競技面のアイデンティティを再定義し、須田侑太郎、西田優大、長野誠史、ダバンテ・ガードナー、シェーファーアヴィ幸樹、ジェイク・レイマンらを軸に安定したローテーションを構築。シーズン中には個人通算記録の達成や入場者数の記録更新が相次ぎ、ホームの熱量が上昇した。一方、安城市・三河安城地区に計画する新アリーナは建設環境の変化を受けて工期を再調整し、2028年3月完成見込みへとロードマップを更新。事業面では観客数KPIに連動した価格施策や会場体験の磨き込みを進め、B.LEAGUEプレミア移行後を見据えたクラブ価値の最大化を図っている。

背景と経緯

シーホース三河(運営:シーホース三河株式会社、愛知県刈谷市)は1947年のアイシン精機バスケットボール部を起点に、JBL・NBLで複数タイトルを獲得。2016年のB.LEAGUE創設に合わせ現名称へ。チーム名は タツノオトシゴ(Seahorse) に由来し、地域の「竜」モチーフとも親和性が高い。クラブカラーはシーホースブルー/トラディショナルブラック/ビクトリーゴールド/クリーンホワイトで、誠実さ・強さ・勝利・スポーツマンシップを象徴する。

21世紀初頭には他クラブを離れた選手の受け皿となり黄金期を形成。実業団からプロ契約比率の見直しを経て、B.LEAGUE期には2016-17西地区1位、2017-18中地区1位といった強さを示した。2018-19以降は主力の移籍や編成刷新でアップダウンを経験したが、2020-21は西3位でCS進出、2023-24は中地区2位でQF進出と復調。歴史的にはオールジャパン(天皇杯)でも優勝9度を誇り、国内バスケットボール史に確かな足跡を残す名門である。

選手・チームのプロフィール

ヘッドコーチ:ライアン・リッチマン。NBAワシントン・ウィザーズ等でのアシスタントコーチ経験を背景に、Competitive Discipline / Accountability / Trust / Joyを掲げたゲームモデルを実装。サイズとスキルのバランス、トランジション後の早い意思決定、ハーフコートの整流化を同時に追求する。

主力・キープレイヤー(抜粋):

  • ダバンテ・ガードナー(#54 F/C):ペイントでのフィジカル&タッチ、外にも引き出せる射程。通算得点・リバウンドで各種節目をクリアしてきたクラブの大黒柱。
  • 西田優大(#19 SG):キャッチ&シュート精度とディフェンス強度を両立。新人王受賞歴が示す将来性と、近年のリーダーシップの伸長が魅力。
  • 長野誠史(#7 PG):ゲームコントロールとP&R局面での意思決定に定評。要所の3Pとクロックマネジメントで勝利期待値を上げる。
  • シェーファーアヴィ幸樹(#32 C):サイズと機動力を兼備。リム周辺の守備安定化、DREB起点の一次加速でチームの移行局面を支える。
  • 須田侑太郎(#13 SG/SF):日本代表クラスの3&D。周辺連携の質を上げるオフボールワークも高水準。
  • ジェイク・レイマン(#10 SF/PF):NBA経験由来のサイズ&アスレチシズム。トレイル3やショートロールでのプレーメイクが戦術の拡張点。

ロールプレイヤー・若手:石井講祐(3&Dベテラン)、角野亮伍(ベンチ得点源)、久保田義章(多彩なスキルセット)、西田公陽(将来性)、元澤誠(ウィングの厚み)など。経験値と伸びしろが共存し、82試合級の長丁場に耐える総合力を持つ。

クラブ運営:シーホース三河株式会社(代表取締役:寺部康弘)。資本金4,500万円、主要株主はアイシン(出資比率74%)。2025年3月期の計数(公表値ベース)では総資産約8.58億円、純利益100万円と堅実な財務運営がうかがえる。トップチームとアカデミー(U15/U18)・スクールの三層で人材育成の導線を整備し、地域密着の体験価値を拡張している。

試合・出来事の詳細

直近のシーズンでは、ホームゲームの入場者数記録を複数回更新。ガードナーの通算マイルストーン(得点・リバウンド・3P成功数等)、石井の通算スティールや3P成功数、長野の通算アシスト達成、オーガストの通算リバウンド&得点節目など、ファンが共有しやすい 語れる出来事 が継続的に生まれている。競技面は、リッチマンHCが導入した「共通言語」が定着し、アーリートランジションの効率化ポジションレスな5アウト/4アウト1インのハイブリッド運用、ベースライン側のスペーシング設計により、シュートクオリティの向上とTO抑制の同時達成が見られる。

守備は、Nail(フリースローライン延長)のタギングとローテーションの連動性が改善。シェーファーや大型外国籍のリム守備にウィングの抜け落ちを被せない設計が浸透し、失点期の「連続被弾」を止めるタイムアウト前後の応答速度が上がった。接戦終盤は、長野の2マンゲームと須田・西田の逆サイド ストロング-ウィーク の揺さぶり、ガードナーのミスマッチ攻略という勝ち筋が明確で、クラッチの再現性が増している。

他事例との比較・分析

西地区(および周辺地区)の上位クラブは、①オンボールの1対1優位性②40分を通したディフェンスの持続性③ホームKPI(稼働率・リピート率)の三拍子を揃えつつある。これに対しシーホース三河は、①ガードナーのペイント制圧力+周辺の射手陣でシュート期待値の底上げ、②リッチマン体制の守備ルールの明確化でインテンシティの平準化、③価格・アクセス・演出を束ねた体験設計により、いずれの軸でも「追いつきつつある/一部で凌駕」の局面に入った。

特に施設戦略は、リーグ全体が「箱の競争」に入る中で差別化の生命線だ。三河は2028年新アリーナ完成見込みに向けて、現行ホーム(ウィングアリーナ刈谷、サブとしてスカイホール豊田/岡崎中央総合公園など)での運用最適化を続けながら、将来のマイホームで収益機会(飲食・物販・ホスピタリティ)と体験価値を最大化する構え。他クラブの新設アリーナ事例と比べても、完成時の初速KPI(平均来場3,000超→3,500~4,000到達)を狙える土台がある。

アカデミー(U15/U18)やスクールの整備は、ユース育成と地域接点の ダブル効果 を生む。長期的にはトップへの昇格だけでなく、クラブと地域の「人の循環」を活性化するため、スポンサー価値やホームタウンのシビックプライドの醸成にも波及しやすい。三河はユースの活動頻度・指導体制・大会実績が公開されており、育成組織をPR資産として活かせる数少ないクラブの一つだ。

今後の展望とまとめ

短期(~2025-26):リッチマン体制の二年目・三年目効果でセットの完成度を高め、CS常連化を固めるフェーズ。クラッチの勝率とアウェイ成績の改善が地区上位の鍵。選手では、西田優大・須田・長野の外角効率、ガードナーの稼働管理、シェーファーの出場時間最適化がポイント。

中期(~2028):新アリーナ開業までに、①平均観客数の持続的上振れ(KPIの3,000→3,500~)②スポンサーアセットの拡張(地場+ナショナルのハイブリッド)③ユース育成とトップの接続強化を推進。開業初年度に「箱効果」を最大化するには、ファン同士が自然に広めたくなる 語りたくなる体験(アンセム、演出、選手の人となり、勝利儀式) の磨き上げが効く。

長期(2028~):アリーナを核に、マルチリカーリング(チケット・グッズ・飲食・ホスピタリティ・コンテンツ)を立体化。平日・非試合日の稼働を織り込み、地域コミュニティとの共創を深める。競技では、サイズ×機動力×外角の三拍子を備えたローテーションの常時確保が、国内タイトル再奪取の条件となる。

まとめ:シーホース三河は、B.LEAGUEの成熟と並行して「再成長」の局面にある。システム×人材×箱の三位一体で、名門にふさわしい再現性の高い強さを取り戻しつつあることは、入場者数や個人記録の更新ラッシュが物語る。主要キーワードである「シーホース三河」は、今後もリーグを語る上で不可欠の存在となるだろう。この記事が役立ったと感じたら、ぜひSNSでシェアし、次はホームで 青援 を送ってほしい。

【NBA移籍】ジョーダン・クラークソンがジャズ退団へ|ニックスと契約合意間近

ジョーダン・クラークソンがユタ・ジャズを退団|FAで新天地へ

2025年7月1日(現地時間6月30日)、NBA屈指のスコアラーであるジョーダン・クラークソンが、ユタ・ジャズとの契約をバイアウト(買い取り)により終了し、完全フリーエージェント(FA)となることが報じられた。新天地としては、ニューヨーク・ニックスとの契約が最有力と見られている。

クラークソンは長年にわたりジャズの得点源として活躍し、特にベンチからの出場で存在感を放ってきた。今回のFA化は、ニックスのセカンドユニット強化の鍵を握る大きな動きとして注目されている。

ジョーダン・クラークソンとは?プレースタイルと実績

現在33歳のジョーダン・クラークソンは、身長190cm・体重87kgのコンボガード。ガードとしてはサイズに恵まれ、爆発的な得点力と瞬発力を武器とするスコアラー型プレイヤーだ。

2020–21シーズンにはNBA最優秀シックスマン賞を受賞。その実績は伊達ではなく、ベンチスタートながら試合の流れを変えるインスタントオフェンスとしてリーグ屈指の評価を得ている。

2024–25シーズンの主なスタッツ(ジャズ)

  • 出場試合数:37試合
  • 平均得点:16.2点
  • 平均リバウンド:3.2本
  • 平均アシスト:3.7本
  • 3ポイント成功率:36.2%(平均2.3本成功)

試合数こそ限られていたものの、シュート効率とプレーメイクの両面で安定感のある成績を残している。

ベンチからの得点力はリーグ随一

NBAのスタッツメディア『StatMuse』によると、クラークソンは2020年以降、ベンチ出場で通算4,589得点を記録。これは同期間のベンチスコアランキングでリーグ1位に相当する数字であり、2位のマリーク・モンク(3,882点)を大きく上回る。

この記録が示す通り、ベンチにいるだけでチームの攻撃力が飛躍的に向上するのがクラークソンの強みだ。

新天地はニックスへ|ブランソン&ブリッジズとの共演に期待

ESPNの報道によれば、クラークソンはニューヨーク・ニックスとの契約が間近に迫っており、すでに交渉は最終段階に入っている模様。

今季のニックスは、ジェイレン・ブランソンや新加入のミケル・ブリッジズなどを中心にプレーオフ進出を狙うチーム編成を進行中。クラークソンの加入により、ベンチユニットの得点力と経験値が大幅にアップする見込みだ。

特にブランソンが先発として大量の得点を担う中、クラークソンが交代で試合のテンポを変える“第2の火力”として機能すれば、ニックスはより柔軟で厚みのある攻撃オプションを手にすることになる。

キャリアの再構築か?クラークソンが狙うもう一花

クラークソンはロサンゼルス・レイカーズでキャリアをスタートさせ、その後キャブス、ジャズと移籍を重ねてきた。ジャズ在籍中は約6年間にわたり中心選手として信頼を集め、2020–21のシックスマン賞受賞もその集大成だった。

しかし、ジャズは現在再建モードに入りつつあり、クラークソンのような即戦力型スコアラーよりも若手中心の育成へと舵を切っている。そうしたチーム方針の変化を受け、今回のバイアウトに至ったと見られる。

新たに加入が見込まれるニックスでは、プレーオフ進出はもちろん、チャンピオンシップを狙う上で重要な「勝てるベテラン」としての役割が期待されている。

まとめ|ジョーダン・クラークソン、勝負の1年へ

ベンチから試合を決められる数少ないスコアラー、ジョーダン・クラークソン。彼の退団はジャズにとって一つの時代の終わりを意味し、ニックスにとっては再びプレーオフ上位進出を狙う大きな材料となる。

「シックスマンの代名詞」とも言えるクラークソンの新たな挑戦が、どのような結果を生むのか。今後の動向から目が離せない。