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B1リーグ序盤戦を徹底解説:過密スケジュールがもたらした故障者増と名古屋D・長崎の快進撃

B1リーグ序盤戦を特徴づけた負荷とスケジュールの特殊性

2025-26シーズンのB1リーグは、開幕直後から前例の少ないタイトなスケジュールで進行した。10月3日の開幕から11月16日までの44日間で18試合を消化し、2.4日に1試合というハイペースとなった。この状況は国内プロスポーツの中でも極めて異例であり、国際大会のスケジュール調整や会場確保の都合が複雑に絡んだ結果でもある。FIBAバスケットボールワールドカップ2027予選ラウンドの開始が前倒しされた影響から、リーグは開幕と同時に年間計画の圧縮を迫られた。

通常、B1リーグは週末の連戦が中心であり、平日に試合を組み込むことは限定的である。しかし今季はその前提が大きく崩れ、選手たちは移動を含む過密な生活スケジュールに直面した。特に地方開催が続くチームでは、移動距離の長さが疲労蓄積を加速させ、コンディション維持の難易度が大きく上昇した。スポーツ科学の観点から見ても、回復48時間未満の連続試合はパフォーマンスの低下や負傷リスク増大を招きやすいとされており、まさに科学的裏付けのある“危険域”に突入していた。

同時に、プレシーズンマッチでも各クラブが興行性を重視し、強度の高い試合を展開し続けた背景もある。近年Bリーグは観客動員の伸びが著しく、プレシーズンであっても1万人規模の観客を動員するケースが増えた。結果として、クラブは練習試合であっても質の高いバスケットを披露する必要があり、選手・スタッフは開幕前から実戦モードに近い状態で稼働していた。この“準備段階の負荷”が後のケガ人増加につながった可能性は高い。

故障者増加が示すロスター運用とチーム戦略の難しさ

序盤戦の大きなテーマとなったのが、各クラブで続出した負傷者である。10月には8人、11月には9人がインジュアリーリスト入りし、開幕からバイウィークまで無傷で到達できたクラブは26チーム中7クラブにとどまった。これはリーグ全体における選手のコンディション不良を示す明確なデータであり、負荷の高い環境下でのチーム運営の難しさを象徴していた。

ロスター構築にも課題が及んだ。Bリーグでは外国籍選手やアジア特別枠選手の起用ルールが競技レベルの向上に大きく寄与しているが、代替選手を短期間で確保することは容易ではない。特に優勝候補やプレーオフ常連のクラブほどインジュアリーリストへの登録を躊躇する場面もあり、ロスターの柔軟性はクラブの予算状況や外国籍選手の契約状況によって大きく左右される。

負傷の背景には、Bリーグ全体におけるプレースタイルの変化も影響している。近年のB1は、NBAやFIBAのトレンドと同様に「高確率の3ポイント」「ハイテンポ」「広いスペーシング」を志向するチームが増えている。これにより選手は以前にも増して広いエリアをカバーし、瞬間的なスプリントや高負荷の接触プレーが増えている。リーグの競技レベルが向上した一方で、選手の消耗も目に見える形で増加した。

長崎ヴェルカの攻撃特化スタイルと戦術的価値

こうした環境下でも、長崎ヴェルカはリーグトップの攻撃力を発揮し、序盤戦をリードする存在となった。モーディ・マオールヘッドコーチは昨季からポゼッションを高め、高確率の外角シュートとドライブを組み合わせたモダンバスケを採用している。その哲学を体現したのがイ・ヒョンジュンの活躍である。

ヒョンジュンは3ポイントを平均7.1本放ち、成功率48.4%という精度を維持した。キャッチ&シュート、ピック&ポップ、トランジションのトレーラーなど、多様な形で得点を生み出し、チームの平均92.6得点という数字の中核を担った。さらに、スタンリー・ジョンソンがベンチから20.5得点を記録し、ユニット間のパワーバランスを支えた。ジョンソンは1on1での打開力が高く、チーム全体のペースアップに大きく貢献した。

長崎のスタイルは、3×3との親和性が高い点でも注目される。3×3では外角シュートの価値が高く、守備のローテーションが短い分、シューターの影響力が5人制よりも大きくなる。長崎のアタックの重心は「スペーシング」「速い判断」「少ないドリブル回数」「高精度シュート」といった3×3に通じる原則を備えており、チーム戦術として時代性を強く反映している。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズの守備構築と安定性

一方、名古屋ダイヤモンドドルフィンズは強固な守備を武器に序盤戦を支配した。ディフェンスレーティング92.7はリーグ1位であり、長崎の攻撃力とは対照的に「守備の質」でリーグをリードした存在といえる。

アーロン・ヘンリーはスティールとブロックの両部門で上位に位置し、ウイングからインサイドまで広い守備範囲を持つ選手として重要な役割を果たした。名古屋Dの守備戦術は個人能力だけでなく、スクリーン対応のシームレスな連携や、弱サイドのローテーション速度の速さが特徴であり、チームディフェンスとしても高い完成度を示している。

齋藤拓実のゲームメイクは、名古屋Dの攻守のバランスを保つ象徴的な存在だ。12.6得点と5.3アシストという数字は目立ち過ぎないように見えるが、試合のリズムをコントロールしつつ、得点すべき局面で確実に加点する安定したプレースタイルは特筆に値する。

名古屋Dのアプローチは「守備を軸にしたチームが長いシーズンで有利に働く」という普遍的な原則を証明する形となった。高負荷のスケジュールであっても守備力は急激に崩れにくく、選手個々の調子に左右されにくい点が大きなメリットだった。

川崎ブレイブサンダースの再構築と指揮官交代の意味

序盤戦で最も衝撃的だった動きが、川崎ブレイブサンダースのネノ・ギンズブルグヘッドコーチ解任である。ファジーカス引退後、川崎は大幅なロスター再構築を迫られており、クラブ方針として育成型路線への移行を掲げていた。そうした環境下でギンズブルグは就任2年目を迎えたが、ルーキー米須玲音の負傷離脱や主力の移籍などにより、一貫したチーム作りが難しい状況に置かれた。

後任の勝久ジェフリーは川崎の戦術体系を深く理解している人物であり、就任後はタイムシェアの改革や若手の積極起用を進めた。山内ジャヘル琉人は直近3試合で平均12.0得点と飛躍し、アスレティックなスタイルを活かしたプレーがチームの変化を象徴した。勝久HCは日本代表のアシスタントを辞退し、チーム再建に専念する姿勢を見せており、川崎が長期的な再生へ向けて舵を切ったことを示している。

クラブ文化やファンコミュニティに深く結びついたチームにおいて、指揮官交代は単なる戦術変更以上の意味を持つ。川崎のケースは、組織としての方向性と現場の戦い方が一致していなかった状況を示唆しており、クラブとしての再定義が進む転機となっている。

バイウィーク後のロスター調整とリーグ全体の行方

バイウィーク明けには戦力を立て直すクラブが増える見込みであり、ここからのリーグ戦は序盤戦とは異なる様相を呈する。三遠ネオフェニックスは短期契約選手を整理し、ヤンテ・メイテンとダリアス・デイズという計算できる戦力の復帰が期待される。琉球ゴールデンキングスもアンドリュー・ランダルとの契約を終了し、新たな戦力補強の機会をうかがっている。

ロスターの厚みやコンディション管理は、後半戦の順位争いに直結する要素であり、特に中地区や西地区の上位争いはこれから激化する可能性が高い。序盤戦で勝ち切れなかったクラブも、復帰選手の影響やローテーション改善により巻き返しが見込まれる。

5人制と3×3の共通課題と示唆

B1序盤戦の動向は、3×3バスケットボールにも教訓を与える。3×3は5人制よりも短いローテーションで戦うため、一人の故障がチーム全体に与える影響が大きい。また、外角シュート・判断速度・フィジカル強度など、現代バスケットの核となる要素が高い価値を持つ点でも両者は共通する。

長崎の攻撃構造や名古屋Dの守備哲学は、3×3のチームにも応用できる部分が多く、競技間の学び合いは今後さらに進む可能性がある。クラブが複数競技で選手育成を進める事例も増えており、選手のマルチスキル化はバスケットボール界全体のトレンドとなるだろう。

総括:高負荷環境が照らしたB1リーグの実像と今後への期待

2025-26シーズンのB1序盤戦は、リーグの成長と課題が同時に表出した期間だった。過密スケジュールによる負傷者の増加、高い競争レベル、戦術の多様化、そして指揮官交代というドラマティックな要素が交錯し、各クラブが試される場面が続いた。

ここからは戦力の回復や新戦力の加入が進み、リーグ全体の競争はさらに熾烈になるはずだ。ファンにとっては、各クラブがどのように修正し、どのように進化していくかを追いかける楽しさが増す期間でもある。記事を読んで興味を持ったクラブや選手がいれば、ぜひ周囲と共有し、応援や議論の輪を広げてほしい。バスケットボールの魅力は、チームの歩みを共に見届けることによって深まっていく。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
国内外のバスケニュースと3×3情報を中心に発信しています。

千葉ジェッツが開幕連勝を“9”に更新|リトル25得点で主役、富樫の通算1200本目3Pと渡邊の万能性で圧倒【B1第5節/10月26日 SR渋谷戦レビュー】

試合概要|95-72、立ち上がりの“11-0”がすべてを決めた

2025年10月26日、LaLa arena TOKYO-BAYで行われたB1第5節・千葉ジェッツ対サンロッカーズ渋谷のゲーム2は、千葉Jが95-72で快勝。初戦に続く連勝で、開幕からの白星を“9”に伸ばした。開始直後の11-0ラン、前半での55-31と大量リード、そして要所でスパートを繰り出す試合運びは、優勝候補の完成度を象徴する内容だった。

主役の輝き|ナシール・リトルがキャリアハイ25点、富樫は通算1200本目の3P

この日の主役は、ベンチから投入されたナシール・リトル。第1Qの中盤に連続で流れを変える3Pを沈め、最終的に25得点13リバウンドのダブルダブル。フィジカルとレンジの両立でラインナップの重力を一段引き上げた。富樫勇樹は残り4分41秒にB1個人通算1200本目の3ポイントを成功。記録の重み以上に、相手の守備設計を根本から動かす“存在の脅威”を見せつけた。さらに渡邊雄太が13得点、D.J.ホグが10得点6リバウンドで続き、スターターとセカンドの両ユニットが理想的に噛み合った。

ゲームの分岐点|第1Qの23点差と第2Qの“揺さぶり”

千葉Jはティップオフ直後から5アウト気味の間隔でスペーシングを確保し、ムーニー—富樫—原—渡邊の連続得点で11-0。渋谷はタイムアウトでカバレッジを修正したが、千葉Jはラインナップを切り替えてもテンポを落とさず、リトルの3Pとオフボールのリロケートでさらに拡張。第1Q終了時点で23点差を作ると、第2Qは意図的にインサイドタッチとキックアウトを往復させて守備の足を止め、相手のローテーションに持続的な遅れを生んだ。

戦術分析|“0.5秒の意思決定”と2.5アクションの徹底

千葉Jの強みは、0.5秒ルール(キャッチ後0.5秒でパス・ドライブ・ショットのいずれかを決断)を全員で共有している点にある。1stアクション(ピンドウンやDHO)で優位がなければ、ショートロール—ハイポスト—コーナーの2.5アクションへ自然につなげ、守備の縦ズレを作る。富樫のハンドラーとしての脅威と、渡邊のカッティング&キャッチ&シュートの即断性、ムーニーのスクリーン角度の巧みさが、この“連続処理”を支える仕組みだ。

プレイヤープロフィール&役割最適化

  • ナシール・リトル:ウイングでのミスマッチ創出と2ndユニットの着火役。トランジションでは先頭を走り、ハーフコートではコーナー起点のドライブ/プルアップの二刀流。今季は“第6のスターター”としての価値が最大化。
  • 富樫勇樹:3Pのレンジが相手のラインを1歩外へ押し出す。2on2でヘッジを強要し、ショートロールの起点を作る。記録的通算数は意義深いが、本質はディフェンスの意思決定を歪め続ける“重力”にある。
  • 渡邊雄太:守から攻へのブリッジ。コーナー~45度のスロット移動で視野を確保し、ドライブ→キックアウトの“二次創作”を量産。守備ではチェイスとコンテストで相手の第1選択肢を潰す。
  • D.J.ホグ:ショートロールのハブ。エルボーで受けた際に逆サイドへスキップを通せるため、千葉Jの“2.5アクション”を滑らかにする。

キースタッツ(編集部推定の論点)

  • 第1Qのペイントタッチ数:千葉Jが上回り、渋谷のローテーションを早期から疲弊。
  • ベンチ得点:リトル中心に優位。相手の“ベンチで稼ぐプラン”を相殺。
  • ターンオーバー抑制:大差リードでもパス精度が落ちず、試合全体のテンポ主導権を維持。

渋谷の善戦ポイントと今後の修正案

渋谷は第2Q~第3Qにかけてペースを調整し、23点差のまま試合が荒れないよう被害を最小化した。とはいえ、初手のスイッチ—ローテに対する2手目のカバー案が薄く、コーナーのXアウトが遅れたのが失点の主因。次戦以降は(1)富樫のハンドラー起点へハードショー+バックサイドの早いタグ、(2)リトルのコーナー起点に対してはトップの浮き番が早めに“ショーアップ”する、(3)ドリル段階でショートロールからのエルボー・ハブに対するレーン封鎖を優先——の三点で対処したい。

歴史的比較|“最強の10月”をどう測るか

千葉Jはシーズン序盤の連勝を“内容”で支えている。単なる3Pの確変ではなく、リムプレッシャー、FT獲得、セカンドユニットの波状効果という複数因子が噛み合うため、“再現性”が高い。過去の開幕連勝チームと比べても、ベンチ起点の得点期待値と守備の継続性(ファウルコントロール、ディフェンシブ・リバウンド)が安定しており、持続可能な勝ち方だと言える。

リーグ全体の文脈|強豪が勝ち切る3条件

  1. クラッチでのFT%:僅差ゲームの勝率を左右。千葉Jは終盤もシュートセレクションが崩れず高水準。
  2. セカンドユニットの即効性:主力の負荷を軽減しつつスコアを伸ばす。リトルの存在が象徴的。
  3. TO由来失点の最小化:自陣での危険な横パスを避け、“縦”の意思で攻め切る文化が浸透。

数字で見る千葉J(概念指標)

  • eFG%:コーナー3とリムアタックの比率が高く、期待値の高いシュートプロファイル。
  • ペイント・タッチ→アシスト:最初のリムアタックがアシストに直結する“設計”が機能。
  • DFR(被ファウル率)管理:相手のFT乱発を抑制し、ランの芽を早期に摘む。

3×3視点の応用|“即時判断”は競技を超える共通言語

この試合が示したのは、ショットクロックが長い5人制でも、0.5秒の意思決定が攻撃効率を押し上げるという事実だ。3×3の12秒ショットクロック下で求められる「先読み—選択—実行」の回転は、千葉Jのオフェンスにも色濃い。育成年代やセカンドユニットの育成では、制約付き3on3(ドリブル制限/8秒ショット/片側スペース固定)を取り入れることで、判断の質を底上げできる。

メディア&ファンの反応|“強いだけじゃない、賢い”という評価

SNSやメディアでは、富樫の通算節目とリトルの大爆発に注目が集まる一方で、「勝ち方が理詰め」「セカンドの破壊力が反則級」という声が目立つ。渡邊の守攻にわたる安定感、西村文男のラストシーズンでの存在感など、物語性も十分。リーグ全体にとっても“観たいポイント”が多いチームだ。

今後の展望|中断までの強豪連戦が“真価テスト”

千葉Jは今後、秋田—A東京—三河—島根—越谷—宇都宮と強度の高いカードが続く。対戦相手が増やしてくるであろう“富樫起点のハードショー+バックサイド圧縮”への解答、リトル封じのコーナートラップに対するセーフティ導線の整備、そしてリバウンドでの継続的優位——この三点をクリアできれば、連勝は二桁へ現実味を帯びる。

試合ボックス(提供スコア)

最終スコア:千葉ジェッツ 95-72 サンロッカーズ渋谷
Qごとのスコア:千葉|34|21|25|15|=95/渋谷|11|20|23|18|=72

編集部Q&A|“なぜ千葉Jは強いのか”の一問一答

  • Q:3Pが入らない日も勝てる?
    A:はい。ショートロールとポストハブでリムを継続的に圧迫できるため、FTとセカンドチャンスで得点を確保できる。
  • Q:相性が悪そうな相手は?
    A:リムプロテクターが強力で、かつハーフで“ヘッジ→スプリントバック”が速いチーム。A東京、宇都宮などは良いテストになる。
  • Q:鍵を握る選手は?
    A:リトル。セカンドの得点装置として相手のゲームプランを狂わせられる。

まとめ|“再現性のある強さ”で10月を制す

95-72というスコア以上に、千葉ジェッツは勝ち方の構造を見せつけた。0.5秒の意思決定、2.5アクションの徹底、セカンドユニットの着火力、そしてクラッチでの無駄の無さ——どれもが再現可能なプロセスだ。連勝は通過点。中断までの強豪連戦を“学びの場”にできるなら、千葉Jはシーズンを通じてリーグのベンチマークであり続けるだろう。今節の一戦は、その未来を予感させるに十分な完成度だった。

琉球ゴールデンキングスに激震|ケヴェ・アルマが「個人的な事情」で契約解除、平均11得点の主力が電撃退団

衝撃の発表|ケヴェ・アルマがシーズン途中で退団

10月27日、琉球ゴールデンキングスはケヴェ・アルマ選手との2025–26シーズン契約を双方合意の上で解除したと発表した。理由は「個人的な事情」とされ、本人のプライバシーに関わるため詳細は非公表。開幕から7試合に出場していた主力の突然の離脱は、クラブとファンに大きな衝撃を与えている。

アルマのプロフィールと経歴

アルマは1999年生まれの26歳、身長206cm・体重107kgのパワーフォワード/センター。バージニア工科大学(Virginia Tech)を卒業後、メンフィス・グリズリーズでNBAサマーリーグに参戦。2022–23シーズンに新潟アルビレックスBBでプロキャリアをスタートさせ、その後韓国リーグを経て2024–25シーズンから琉球に加入した。

持ち味は、高い身体能力とスピードを併せ持つモダン型ビッグマン。インサイドでのフィジカルプレーに加え、トランジションでの走力やショートレンジのジャンパーでも得点を重ねることができる。琉球加入後は序盤から主力として起用され、ここまでの7試合で平均11.0得点・4.1リバウンド・1.3アシストを記録。第5節までチームの攻守を支える存在だった。

欠場から契約解除までの経緯

10月22日の試合を最後に「個人的な事情」により欠場が続いていたアルマ。クラブは当初、「チームのサポートを受けながら状況を見守る」としていたが、最終的に双方の合意により契約を終了する形となった。琉球はリリースで次のようにコメントしている。

「本人の意向とプライバシーを尊重し、詳細につきましては公表を控えさせていただきます」

チームへの影響|リムプロテクトとペイント得点の再構築が急務

アルマの離脱は、琉球にとってインサイドのローテーション再編を迫る出来事だ。現在5勝4敗で西地区6位につけるチームにおいて、彼はリムプロテクトとリバウンド面で重要な役割を担っていた。平均11得点という数字以上に、「縦の圧力」=ゴール下での存在感が攻守両面に影響を与えていた。

今後は、アレックス・カークとジャック・クーリーの2枚看板を中心に、セカンドユニットや若手の活用によるローテーションの再構築が課題となる。特に、脇真大や岸本隆一らが外角からスペーシングを作り、カークのハイローやクーリーのセカンドチャンスを支える形が増えると見られる。

戦術的視点|“サイズよりも展開”への転換点

アルマ退団によって、琉球はこれまでの「インサイド主導」から「スピードと展開重視」の方向へ舵を切る可能性がある。EASL(東アジアスーパーリーグ)との並行スケジュールもあり、疲労軽減とラインナップ柔軟化の両立が求められる。クーリーとカークを同時起用する時間帯を限定し、4アウト1インまたは5アウトシステムでペースを上げる構成が増えるだろう。

守備面では、リムプロテクトの低下を補うためにゾーンシェーディング(ペイント優先の位置取り)を多用し、ローテーションのミスを減らす運用が想定される。

ファン・関係者の反応

SNS上では「本人の事情を尊重したい」「彼の未来を応援したい」という声と同時に、「戦力的には大きな痛手」「シーズン中の交代は想定外」といったコメントが相次いでいる。多くのファンが、アルマの真摯なプレー姿勢と人柄を称える投稿を残しており、彼が短期間でチームに溶け込んでいた証拠でもある。

今後の焦点|代替補強と若手の台頭

琉球フロントは代替外国籍選手のリサーチを進めているとみられる。候補としては、機動力のあるストレッチビッグや、守備特化型のエナジータイプが挙げられる。また、脇真大や平良宗龍といった国内選手のステップアップにも期待がかかる。彼らがどこまで“穴”を埋められるかが、シーズン中盤戦のカギになる。

3×3的視点|“役割より思考”の流動性が問われる

GL3x3的な視点で見れば、今回の件は「チームがサイズや役割に依存せず、思考と連携で補うフェーズ」に移ったとも言える。オールスイッチ守備やペースアップ戦術は、3×3の世界では常識。琉球もこの変化を通じて、より多様でスピーディーなバスケットに進化する可能性がある。

まとめ|“別れ”の痛みと前進への再設計

ケヴェ・アルマの退団は、琉球ゴールデンキングスにとって戦力的にも精神的にも大きな損失だ。しかし、同時にチームの再設計を促す契機にもなりうる。「サイズの優位」から「判断の優位」へ。彼の残したエネルギーを糧に、琉球がどのように形を変えていくのか――その“進化の過程”が、これからのB1西地区を占う注目ポイントとなる。

【2025–26最新版】B1リーグ全ロスター解剖|3×3で飛躍が期待される注目選手5選

2025–26シーズン開幕直前!B1全26クラブのロスターが出揃う


B.LEAGUE(B1)の2025–26シーズンに向け、各クラブが続々と新戦力を加えた最新ロスターが発表された。今シーズンは、移籍市場も例年以上に活発で、3×3バスケットボールに通じるスキルを持つ選手たちの台頭も目立つ。
本記事では、B1の全ロスターの概観に加え、3×3とのシナジーが期待される注目選手を5人ピックアップ。3×3ファン・プレイヤーの視点で、今後の動向を読み解いていく。

B1リーグ×3×3の可能性とは?

3×3は、FIBAが正式競技として推進する急成長ジャンルであり、Bリーグや日本代表選手の中にも3×3出場経験者が増えている。少人数制・スピーディーな展開・1on1の技術が求められる3×3において、B1選手の身体能力やシュート力が新たな武器として注目されるようになってきた。
特に近年は、「B1から3×3へ」「3×3で実績を積んでBリーグへ」といった選手キャリアのクロスオーバーも現実のものとなっている。

注目選手① 富永啓生(北海道/SG)

2025年夏にGリーグから北海道へ移籍した富永啓生は、3×3向きのプレーヤープロファイルを持つ最右翼だ。188センチのサイズと驚異的なアウトサイドシュート精度は、1ポゼッションの重みが大きい3×3でこそ真価を発揮する可能性がある。
大学時代にNCAAで見せた「catch & shoot」スキルはFIBAルールとの相性も良く、今後の国際3×3大会での活躍も期待される存在だ。

注目選手② キーファー・ラベナ(横浜BC/PG)

フィリピン代表として3×3経験も豊富なキーファー・ラベナは、今季も横浜BCの主軸として君臨。183センチながら抜群のボールハンドリングとゲームコントロールで、クイックトランジションが鍵を握る3×3においても存在感は大きい。
特に2024年に行われたフィリピン国内3×3リーグでの実績は、今後の起用の幅を広げる要素となるだろう。

注目選手③ 脇真大(琉球/SG)

2025年ジョーンズカップでの日本代表デビューを果たした脇真大は、3×3日本代表候補としても今後名前が挙がる逸材。193センチと3×3で理想的なサイズを持ちつつ、アウトサイドシュートやリバウンドにも長ける万能型。
3×3での「ディフェンスからの速攻」にも適応できるバランス型ガードとして注目だ。

注目選手④ 安藤誓哉(横浜BC/PG)

東京オリンピック代表経験を持つ安藤誓哉は、3×3への適応力も高く、ピック&ロールやアイソレーション能力に長ける。181センチながら高い得点力と判断力を備えており、試合の終盤に1点を取りに行くシーンで重宝されるプレースタイルだ。
横浜BCでのプレーに加え、国際大会でのキャリアも長く、3×3日本代表候補としても常にその名が挙がっている。

注目選手⑤ 吉井裕鷹(三遠/SF)

B1優勝チーム・三遠ネオフェニックスの主力である吉井裕鷹は、196センチのサイズとフィジカルを活かした3×3向きプレーヤー。ディフェンスから流れを変える能力に加え、1on1のフィニッシュ精度が向上しており、2025年のFIBA 3×3ワールドツアーでも台頭が期待される。
三遠としても、今季から河田チリジを加えたことでインサイドの強度が増し、吉井のアウトサイドやミスマッチ活用に一層注目が集まるだろう。

注目選手⑥ ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(SR渋谷/PG)


今季から本格的にB1ローテーション入りが期待されるハーパーJrは、3×3で求められる瞬発力と決断力を兼ね備えたコンボガード。181センチというサイズは3×3においても機動性を高め、相手の守備を切り裂くドライブ力は特筆に値する。高校・大学時代からボールに対する嗅覚とディフェンスへの意識が高く、2ウェイプレイヤーとしてのポテンシャルも評価されている。特に渋谷のアップテンポなスタイルは、3×3でも十分活かせる要素となっており、今後の代表候補選出にも期待がかかる。

3×3と5人制、それぞれのスキルの違いと融合

3×3と5on5は一見すると別競技のように感じられるが、両者に共通するコアスキルが存在する。1on1の打開力、スペーシングの理解、ディフェンスの個人能力、そして短時間での判断力などは、どちらのフォーマットでも不可欠だ。B1の舞台でこれらのスキルを磨いた選手が、3×3というスピード感と強度の高いステージでどう適応するかは、今後の代表選考や国際大会の成績にも直結する。

育成・スカウティングにも広がる視点

近年ではユースや大学世代でも、3×3での実績が評価されてBリーグ入りを果たすケースも増加。逆に、Bリーガーがシーズンオフに3×3に挑戦することで、自らのプレーの幅を広げるといった 越境型キャリア も定着しつつある。B1の26クラブでも、練習環境やサマーキャンプで3×3要素を導入するチームが増えており、将来的には「二刀流」を前提とした選手育成の流れが加速することも予想される。

まとめ:B1から3×3へ、日本バスケの未来図を読む

B1リーグの2025–26シーズンは、単なる移籍の応酬にとどまらず、日本バスケ全体の潮流を映す鏡でもある。特に3×3との人材シェアやシステム的融合は、今後さらに加速する可能性が高い。
GL3x3としても、こうした選手の動向を追うことで、日本バスケの未来を先読みする記事を今後も提供していく。あなたの推し選手が次に向かうフィールドは「3×3」かもしれない――そう思わせてくれるシーズンが、いよいよ幕を開ける。

Bリーグ契約更新まとめ|ケーレブ・ターズースキー退団、谷口光貴がB1復帰など6月25日発表分

群馬の主力ビッグマン、ケーレブ・ターズースキーが退団

2025年6月25日、Bリーグ各クラブが来季2025-26シーズンに向けた選手契約の最新情報を発表しました。その中でも注目を集めたのが、B1東地区・群馬クレインサンダーズ所属のケーレブ・ターズースキー選手の退団です。

206センチ超のインサイドプレーヤーとしてチームのリバウンドやペイント内での守備を支えてきたターズースキーは、群馬で3シーズンを戦い抜き、今オフに自由交渉選手リスト入り。今回の正式発表により、来季は新天地でのプレーが決定的となりました。

アメリカ出身のターズースキーは、長身とフィジカルを生かしたディフェンスでチームを支え、ファンからの信頼も厚かった選手。移籍先の動向にも注目が集まります。

谷口光貴が5年ぶりB1復帰!横浜BCが新戦力を獲得

B2のライジングゼファー福岡に所属していた谷口光貴選手が、B1の横浜ビー・コルセアーズと契約を締結。190センチのシューティングガードとして知られる谷口は、B1の舞台に戻るのは実に5年ぶりとなります。

谷口はシュート力とディフェンスで評価されている選手で、B2では主力として活躍。今回の移籍により、横浜BCのバックコートに新たな厚みが加わることになりました。

横浜BCから笹山陸が東京ユナイテッドへ移籍

一方、横浜BCからはコンボガードの笹山陸が東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(東京U)へ移籍することが決定。笹山は世代別日本代表としても経験を積んできた有望株で、これまで培ってきたスキルを新天地での飛躍に活かす構えです。

攻守両面で安定したプレーを持ち味とする笹山は、東京Uのガード陣において重要な役割を担う可能性が高く、シーズン開幕前から注目の選手となりそうです。

注目の継続契約:クベマ・ジョセフら若手の奮闘続く

この日発表された継続契約では、スティーブ・クベマ・ジョセフ(八王子ビートレインズ)の残留が明らかに。福岡第一高校時代には河村勇輝らと同期として全国区で活躍し、今後のさらなる飛躍が期待されます。

また、熊本ヴォルターズでは磯野寛晃、三重エリアでは佐脇考哉、新潟アルビレックスBBではムトンボ・ジャン・ピエールがそれぞれ継続契約に合意。若手選手が主力として台頭する傾向が強まる中、今季の戦いぶりに注目です。

モッチラミンが熊本へ加入、帰化選手の役割に期待

今シーズン、佐賀バルーナーズに在籍していたモッチラミンが熊本ヴォルターズに加入。桜丘高校出身で帰化選手として日本のバスケットに根ざしてきたモッチラミンは、インサイドでの強さと走力を兼ね備える存在として、熊本の新たなキーマンになる可能性があります。

B2・B3の移籍情報も続々、高橋幸大が岐阜へ

そのほか、金沢から岐阜スゥープスへの移籍が決定した高橋幸大や、東京Uへの移籍を果たした笹山陸など、下部リーグでも活発な動きが見られています。

これらの選手の加入により、それぞれのクラブの戦力バランスがどう変化するのか、シーズン前から戦力分析が加速しています。

鹿児島が新アシスタントコーチと契約、マティアス・カミノ・ロペスが加入

また、指導体制の強化を図るクラブも登場。鹿児島レブナイズは新たにマティアス・カミノ・ロペス氏とアシスタントコーチ契約を結びました。戦術面での変化や若手育成への取り組みも含めて、今後のベンチワークに注目です。

6月25日時点のBリーグ契約情報一覧

■契約継続
磯野寛晃(熊本)
ムトンボ・ジャン・ピエール(新潟)
スティーブ・クベマ・ジョセフ(八王子)
佐脇考哉(三重)

■移籍
谷口光貴(福岡⇒横浜BC)
笹山陸(横浜BC⇒東京U)
モッチラミン(佐賀⇒熊本)
高橋幸大(金沢⇒岐阜)

■退団
ケーレブ・ターズースキー(群馬)

■コーチ契約
マティアス・カミノ・ロペス(鹿児島/AC新規契約)

これらの契約情報は、来シーズンのBリーグの戦力バランスやクラブ方針を占ううえで非常に重要な指標となります。今後も随時発表される移籍・契約情報に注目していきましょう。