うめきたの中心が3×3の舞台に——プレミアリーグの頂上決戦「PLAYOFFS 2025 DAY2」開催
2025年9月28日(日)、日本最高峰の3人制バスケットボールリーグ「3×3.EXE PREMIER 2025」はシーズン最終章を迎えた。
大阪・グラングリーン大阪「ロートハートスクエアうめきた」で行われた**PLAYOFFS 2025 DAY2**は、各国の代表クラブが集結する国際色豊かな決戦となった。
晴天の下、DJと観客の手拍子が響き渡る会場では、オーストラリア・ベトナム・タイ・ニュージーランド・日本の代表チームが火花を散らし、今季の“真の王者”を決める戦いが繰り広げられた。
最終的に、**BRISBANE 3X3.EXE(オーストラリア)**が**MELBOURNE MAGIC.EXE**との激戦を21−12で制し、2025シーズンの頂点に立った。

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DAY2の結果:オーストラリア勢が圧倒的存在感を示す
DAY2の開幕は、午前11時の笛とともにスタート。日本勢、アジア勢、オセアニア勢が入り混じる国際トーナメント形式で、短時間ながら濃密な試合が続いた。
試合は全11ゲームに及び、予選ラウンドから決勝まで一気に駆け抜けるフォーマット。
DAY2の主な結果は以下の通り。
- SHINAGAWA CITY.EXE 22−19 SAIGON HEAT.EXE
- UTSUNOMIYA BREX.EXE 19−14 TOKYO DIME.EXE
- HACHINOHE DIME.EXE 11−21 MINAKAMI TOWN.EXE
- TOKYO VERDY.EXE 12−21 MELBOURNE MAGIC.EXE
- ZETHREE ISHIKAWA.EXE 21−19 BREAKDOWN.EXE
- RN SPORT.EXE 9−21 EPIC.EXE
- BRISBANE 3X3.EXE 22−13 SHONAN SEASIDE.EXE
- PRECISION.EXE 10−21 CT MONKEY.EXE
- 準決勝:UTSUNOMIYA BREX.EXE 16−21 MELBOURNE MAGIC.EXE
- 準決勝:ZETHREE ISHIKAWA.EXE 14−21 BRISBANE 3X3.EXE
- 決勝:MELBOURNE MAGIC.EXE 12−21 BRISBANE 3X3.EXE
この日の主役となったのは、ブリスベンの高い完成度と組織力。
フィジカルの強さに加え、2ポイントシュートの精度、ディフェンスの強度、そしてゲームテンポの速さで他チームを圧倒した。
特に決勝戦では、ブリスベンが前半からリードを奪い、メルボルンを寄せつけずに優勝を決めた。
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決勝戦レポート:ブリスベンがメルボルンを粉砕、21−12で戴冠
ファイナルカードは、オーストラリア勢同士の**BRISBANE 3X3.EXE vs MELBOURNE MAGIC.EXE**。
序盤からブリスベンがインサイドを支配し、リバウンドとセカンドチャンスで優位を築く。メルボルンは#24の鋭いドライブで反撃するも、ブリスベンの#3ガードが立て続けに2ポイントを沈め突き放す展開に。
中盤以降、ブリスベンは21点ルールに一歩も譲らず、終盤残り1分でフィニッシュブロー。
会場が歓声に包まれる中、選手たちはハグを交わし、優勝を実感した。
「この瞬間のために、すべてを注いできた。チームとしての結束が勝因」と、ブリスベンの主将は試合後にコメント。
オーストラリア勢が1−2フィニッシュを決めたことで、地域的な競争力の高さも印象づけた。
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日本勢の奮闘:宇都宮ブレックスがベスト4進出
日本勢では**UTSUNOMIYA BREX.EXE**が唯一ベスト4に進出。
予選ではTOKYO DIME.EXEを19−14で下し、チームバランスの良さを見せつけた。
特に#6 岸川達輝のディフェンスリーダーシップ、#2 Julio de Assisのアタック力が光り、国際大会でも戦えるポテンシャルを証明した。
一方で、東京勢や神奈川勢は惜しくも初戦敗退。国内のトップクラブも、国際勢の高さとパワーに苦戦を強いられた。
それでも、プレミア所属クラブの多くが留学生や帰化選手を起用し、着実に世界基準に近づいていることが伺えた。
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FIBA準拠ルールのスリルと“都市型バスケ”の魅力
今大会の会場である**グラングリーン大阪「ロートハートスクエアうめきた」**は、2024年に誕生した新商業エリア。
高層ビル群の合間に特設コートが設けられ、都市の真ん中でバスケが行われる“ストリート×エンタメ”の理想形が体現された。
観客は立ち見を含めて1000人を超え、試合ごとに歓声が沸き起こった。DJブースから流れるビートに合わせ、ファンが自然と手を叩き、まるでフェスのような雰囲気。
試合の合間には女子カテゴリーの試合も開催され、3×3カルチャーが“ジェンダーフリー”なスポーツイベントとして浸透している様子も印象的だった。
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注目選手たちのパフォーマンス
DAY2では各チームが持ち味を発揮し、個性豊かなプレーが際立った。
– **Dai Shinada(ZETHREE ISHIKAWA.EXE)**:得点力とゲームメイクで観客を魅了。前日のMVPに続き安定したパフォーマンス。
– **Ryo Sugimoto(ZIGEXN UPDATERS.EXE)**:冷静な判断力とスリー精度で存在感を発揮。
– **Julio de Assis(UTSUNOMIYA BREX.EXE)**:日本代表経験を生かし、国際舞台でも堂々のリーダーシップ。
– **Vaughn McCall II(LEOVISTA.EXE)**:身体能力抜群のフィニッシャーとして会場を沸かせた。
各国選手の特徴が交錯する中、3×3特有の「テンポ」と「瞬発力」が際立った大会だった。
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運営・環境面での進化:うめきたが示した“バスケ都市”の未来
グラングリーン大阪は、今後10年にわたり「スポーツ×都市文化」をテーマとする開発が進行中。
ロートハートスクエアのようなオープンスペースでのスポーツ開催は、まさに未来のスタンダードを示す取り組みだ。
観戦無料の形式により、普段バスケットに関心が薄い層も自然に足を止め、SNS上でも「#3x3EXE」「#うめきたバスケ」がトレンド入りした。
3×3はその特性上、音楽・映像・ファッションとの親和性が高く、都市型スポーツとしての可能性を最大限に発揮している。
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次なる舞台へ:2026シーズンに向けた期待
PLAYOFFS 2025の終了により、今季の3×3.EXE PREMIERはすべての日程を終えた。
MVPおよび個人賞は後日発表予定だが、ブリスベンの統率力とメルボルンの完成度は来季も注目の的となるだろう。
日本勢も経験を糧に次シーズンへ備える。リーグ関係者は「2026年はより多くの国と地域を巻き込み、アジアから世界へ3×3カルチャーを発信する」と語っており、さらなるグローバル展開が期待される。
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まとめ:3×3が描く“国境を超えるバスケットの未来”
ロートハートスクエアでの熱戦は、3×3.EXE PREMIERが単なるリーグ戦ではなく、“文化の交差点”であることを証明した。
都市空間を舞台に、国籍も言語も異なる選手たちがひとつのボールで繋がる——それこそが3×3の本質だ。
日本発の3×3リーグが国際的な舞台で存在感を放ち続ける中、来季はさらにエンタメ性・競技性・社会性を兼ね備えた新章が始まる。
うめきたの熱狂が、次の3×3時代を切り開く火種となった。





