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【NBA/フェニックス・サンズ】完全ガイド|歴史・ ラン&ガン の黄金期・主力と記録・最新動向

フェニックス・サンズ完全ガイド|歴史・ ラン&ガン の黄金期・主力と記録・最新動向

フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)は、アリゾナ州フェニックスを本拠地とするNBAの名門。1968年に拡張チームとして誕生し、NBAファイナル進出3回(1976/1993/2021)を誇るも、優勝は未達スティーブ・ナッシュ×マイク・ダントーニの ラン&ガン で2000年代のリーグを席巻し、デビン・ブッカー台頭後は2021年に28年ぶりのファイナルへ戻った。


クイックプロフィール

  • 所属:NBA ウェスタン/パシフィック
  • 創設:1968年
  • ホーム:フットプリント・センター(Phoenix, AZ)
  • チームカラー:紫/オレンジ/黒/灰/黄
  • オーナー:マット・イシュビア、ジャスティン・イシュビア
  • 社長/GM:ジェームズ・ジョーンズ
  • ヘッドコーチ:マイク・ブーデンホルツァー
  • 主なタイトル:ディビジョン優勝8回(1981, 1993, 1995, 2005–07, 2021, 2022)
  • Gリーグ提携:バレー・サンズ
  • トピック:1990年、日本でNBA公式戦を初開催(vs. ジャズ/東京)。

歴史年表(ダイジェスト)

創成期(1968–1970s)

拡張加入からの数年は試行錯誤。1975–76に下剋上でプレーオフを勝ち上がり、設立8年目で初のNBAファイナル。第5戦は3OTの名勝負として語り継がれる。

躍進と成熟(1980s)

1980=55勝/1981=57勝とリーグ上位。後半は低迷するも、ケビン・ジョンソン/トム・チェンバーズ/ダン・マーリーらで再浮上。

バークレー時代と1993ファイナル(1990s)

チャールズ・バークレー加入(1992–93)球団最多62勝&バークレーがMVP。ファイナルではブルズに2–4で惜敗。その後も高勝率を維持。

ラン&ガン の黄金期(2004–2010)

ナッシュ復帰×ダントーニHCで高速オフェンスを確立。2005=62勝、ナッシュがMVP連覇(2005/2006)。スパーズの壁に阻まれつつも、西の主役となった。2010はレイカーズとCFで激戦。

再建〜転機(2010s)

ナッシュ退団後は長い低迷期。2013–14=48勝もPOを逃すなど、西の厚い壁に苦しむ。デビン・ブッカーのエース化で再上昇の兆し。

ブッカーの時代、21年ファイナル(2020s)

クリス・ポール加入(2020–21)で一気に開花。西制覇→ファイナルでバックスに2–4。2022球団史上最多64勝もセミファイナルで第7戦大敗。2023にはケビン・デュラントを獲得し再挑戦も、ナゲッツに敗退。2023–24ウルブズに1回戦スイープ負け


チーム・スタイル(なぜサンズは特別か)

  • ラン&ガン の遺伝子:7秒以下で打ち切るテンポ、5アウトやDHOsの先駆。現代オフェンスの原型を築いた。
  • ショットメイク:ブッカーを中心にミッドレンジ~3Pの技巧で拮抗戦を引き寄せる。
  • ウィング/フォワードの層:時代ごとにKJ→マーリー→マリオン→ブリッジズ→ブッカーとコアが継承。

文化・トリビア

  • 日本初のNBA公式戦(1990)を実現したチーム。
  • Valley カルチャー:砂漠の夕日色を思わせる配色と強烈なホームの一体感。

主な受賞・到達点(抜粋)

  • NBAファイナル:3回進出(1976/1993/2021)
  • ディビジョン優勝:8回(1981, 1993, 1995, 2005–2007, 2021, 2022)
  • 個人栄誉:スティーブ・ナッシュ(MVP×2)ほか

象徴的プレーヤー(世代別・ごく一部)

  • 1960–70s:コニー・ホーキンズ、ディック・バン・アースデール、ポール・ウェストファル、アルヴァン・アダムズ
  • 1980–90s:ケビン・ジョンソン、ダン・マーリー、トム・チェンバーズ、チャールズ・バークレー
  • 2000s:スティーブ・ナッシュ、ショーン・マリオン、アマーレ・スタウダマイアー、レアンドロ・バルボサ
  • 2010s–:デビン・ブッカー、クリス・ポール、ケビン・デュラント、ブラッドリー・ビール

永久欠番・殿堂

永久欠番:5/6/7/9/13/24/31/32/33/34/42/44(ほかリング・オブ・オナー)
※リーグ共通でビル・ラッセルの「6」は全NBAで永久欠番。

殿堂入り(抜粋):コニー・ホーキンズ、ゲイル・グッドリッチ、チャールズ・バークレー、デニス・ジョンソン、シャキール・オニール、スティーブ・ナッシュ、ジェイソン・キッド、グラント・ヒル、ポール・ウェストファル、ウォルター・デイビス、ヴィンス・カーター ほか。


近年の主要トピック(要点)

  • 2021:ブッカー&CP3でファイナル進出(vs. バックス)。
  • 2022:球団最多64勝も、DALに第7戦で敗退。
  • 2023:シーズン途中にケビン・デュラント加入、セミファイナルでDENに敗退。
  • 2024:MINに1回戦スイープ。
  • コーチング:2024–25にマイク・ブーデンホルツァーHC就任。

FAQ

Q. サンズの ラン&ガン って何がすごかった?

A. 7秒以下のショット哲学5アウト×スペーシングで、現代オフェンスの潮流を先取り。ナッシュの読みとシュート脅威でディフェンスを歪ませ続けました。

Q. 歴代最強期は?

A. 成績とインパクトなら2004–2010の ラン&ガン 期。結果面(ファイナル)では19932021が頂点候補。

Q. 今後のカギは?

A. ブッカー中心のショット創出に、周囲の守備・サイズ・ヘルスをどう揃えるか。HCブーデンホルツァーの戦術適合とビッグラインナップ活用がポイント。


まとめ

フェニックス・サンズは、革新的オフェンスでリーグに影響を与えてきたクラブ。ブッカーを柱に適材補強と守備の底上げが整えば、悲願の初優勝は十分に射程です。

デビン・ブッカーがサンズと2年211億円で超大型再契約|NBA史上最高年俸で忠誠を示す フランチャイズの象徴

デビン・ブッカーが2年211億円でサンズと再契約、リーグ史上最高年俸を更新

2025年7月10日(現地9日)、NBA界に激震が走った。フェニックス・サンズとデビン・ブッカーが2年総額1億4500万ドル(約211億5000万円)という超大型の延長契約に合意したと、『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が報じた。

この契約は年平均で7250万ドル、日本円にして約105億円に相当し、NBA史上でも 契約延長としての年俸 において最高額となる。ブッカーは現在28歳、サンズ一筋で10シーズンを過ごしてきたフランチャイズプレーヤーであり、その忠誠心と実績がついに歴史的評価を受けた格好だ。

ケンタッキー出身のスコアラー、サンズの顔として10年

デビン・ブッカーは2015年のNBAドラフトで全体13位指名を受け、名門ケンタッキー大学からサンズ入り。当時はまだ19歳だったが、瞬く間にNBAの舞台で頭角を現す。

2017年にはNBA史上6人目となる「1試合70得点」を達成。2021年にはクリス・ポールとともにチームを1993年以来となるNBAファイナルへと導き、 攻撃型シューティングガード としての地位を確立。2022年にはオールNBA1stチームにも選出された。

この10年でブッカーが築いたのは数字だけではない。若手時代からサンズ低迷期を支え、勝てない時代でもチームに残った彼は、フランチャイズにとって 最も信頼できる資産 そのものである。

契約内容と年俸推移|史上最大の評価額

ブッカーはすでに2022年にサンズと5年総額2億2400万ドル(約3160億円)のマックス契約を交わしており、今回の2年延長で2029–30シーズンまで契約が確定した。今回の延長部分のみでも、平均7250万ドル=年間105億円超。以下は彼の今後の年俸予測である。

  • 2024–25:50.0M(既存契約)
  • 2025–26:53.5M
  • 2026–27:57.8M
  • 2027–28:62.4M
  • 2028–29:66.2M
  • 2029–30:72.5M(今回の延長契約)
  • 2030–31:72.5M

NBAはサラリーキャップの上昇を背景に契約額がインフレ化しているが、今回の金額はレブロン・ジェームズやステフィン・カリーらの全盛期契約をも上回る。

忠誠の選択:FA市場が騒がしい中での決断

2025年のオフシーズンは、大物選手の移籍ラッシュが話題を集めている。ヤニス・アデトクンボやドノバン・ミッチェルらがトレードの噂に包まれ、ケビン・デュラントやジェイレン・ブラウンらも移籍先として注目される中、ブッカーはあくまで フェニックスへの忠誠 を貫いた。

現役選手で10年以上同一チームに在籍しているのは、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)、ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)、ヤニス(バックス)、リラード(バックス/ブレイザーズ)など、ほんの一握りだ。ブッカーもその一員として名を連ね続けることとなる。

チーム再建の中心に立つ男、課題と期待

サンズは2023–24シーズンにケビン・デュラント、ブラッドリー・ビール、ユスフ・ヌルキッチらを擁した スーパーチーム を編成したが、結果は36勝46敗と低迷。プレーオフ進出も逃し、ヘッドコーチのフランク・ボーゲルも解任された。

チームは再建を迫られ、現在は新体制下での再スタートを切っている最中だ。だが、今回のブッカー残留は、再建の軸が「不動」であることを意味する。

新たに加入した若手やドラフト指名選手との融合が鍵となる今後の展望において、ブッカーがロッカールームの 精神的支柱 であることは間違いない。

SNSやファンの反応|「サンズの神話は終わらない」

この契約報道を受け、NBAファンの間では祝福と称賛の声が相次いだ。

  • 「デビン・ブッカーはサンズそのものだ」
  • 「忠誠心の時代が終わったと思ってたが、彼が証明してくれた」
  • 「金額は狂ってるが、サンズにとっては安い買い物」

また、NBA関係者の間では「この契約はチームの再建の中心に 安定 をもたらす」と高評価されており、経営陣にとってもチケット販売やスポンサー契約面でのメリットは計り知れない。

今後の展望:歴史を築く サンズ一筋の男 へ

NBAの歴史において、1チームでキャリアを終えた名選手は限られる。コービー・ブライアント(レイカーズ)、ティム・ダンカン(スパーズ)、ノビツキー(マーベリックス)といった伝説たちが築いた フランチャイズの象徴 としての道を、ブッカーも歩み始めている。

キャリア通算では既に14000得点を突破し、3000アシストも達成。今後5年で通算20000得点を超える可能性も高く、サンズの 永遠の顔 としてのレガシーはさらに強固なものになるだろう。

まとめ:記録と忠誠でNBAに残る存在へ

今回の契約は、金額のインパクトもさることながら、デビン・ブッカーという選手の「忠誠」「信頼」「実力」を証明するものとなった。

史上最大年俸という称号は、時が経てば更新されるかもしれない。しかし「サンズのためにプレーし続ける男」としてのブッカーの姿勢は、未来永劫、NBAファンの記憶に残るはずだ。

2025–26シーズン、サンズとブッカーの新たな挑戦に注目が集まる。