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中学バスケは「部活×クラブチーム」両立の時代へ|メリット・デメリットと注意点を解説

🏀 中学バスケは「部活×クラブチーム」両立の時代へ

近年の日本バスケットボール界では、中学生が学校の部活動と地域クラブチームの両方に所属するケースが増えています。
かつては「どちらか一方」しか選べないイメージがありましたが、現在はJBA(日本バスケットボール協会)も制度整備を進め、部活とクラブの両立を前提とした環境が広がりつつあります。

📈 なぜ両立が増えているのか

  • 部活動の縮小傾向:教員の働き方改革により、練習時間が制限されている。
  • クラブチームの発展:U15カテゴリーの整備で、指導体制や練習環境が充実。
  • 選手育成の多様化:レベル・志向に合わせて複数環境で練習する動きが一般化。

🤝 JBAの方針と登録ルール

JBAは「U15カテゴリー」の中で、中学校チーム・クラブチーム・Bユースチームなど複数形態の活動を認めています。
ただし、選手登録や大会参加資格については制限があるため、公式戦に出る際はどちらのチームで登録するかを明確にする必要があります。

✅ 両立のメリット

  • 練習量・経験値の向上:技術を磨く機会が増える。
  • 多様な指導方針に触れられる:学校とクラブで違う戦術・文化を学べる。
  • 広い人脈と対戦経験:地域・県外の大会に出るチャンスが増える。

⚠️ 両立のデメリット・注意点

  • 時間と体力の負担:練習・試合が重なり、疲労やケガのリスクも。
  • スケジュール調整の難しさ:学校行事・テスト期間との両立が課題。
  • 大会登録の制約:どちらのチームで出場できるかを確認しておく必要。

🩺 両立を成功させるポイント

  1. 優先順位を明確にする:大会シーズンはどちらを重視するか話し合う。
  2. 指導者・保護者と共有:スケジュールや体調をチーム間で情報共有。
  3. リカバリーを重視:睡眠・栄養・休養の管理が不可欠。
  4. ルールを確認:JBA登録や大会規定を事前にチェック。

🏀 現場のリアル

実際に多くのクラブでは「部活動と両立可能」と明記しています。たとえば、滋賀レイクスU15アルバルク東京U15などは、学校部活とクラブ活動を調整しながらの参加を推奨。
一方で、「クラブを優先」「週4回以上の活動が前提」とするチームもあり、所属先によって方針が異なるのが現状です。

💡 保護者・指導者の立場から

両立の可否を判断するうえで大切なのは、子どもの成長段階と目的を見極めること
「試合に出たい」「個人技を磨きたい」「進学を見据えたい」など目的によって、最適な環境は異なります。
また、コーチ間の連携や選手本人の意志確認も欠かせません。

🏆 まとめ:両立は“当たり前”ではないが、確実に広がっている

中学バスケの現場では、部活とクラブチームの両立はまだ地域差があります。
しかし、JBAの方針や地域クラブの拡大によって、「両立する」という選択肢が自然になりつつあるのは確かです。
大切なのは、「どちらが正しい」ではなく、その子にとってベストなバスケット環境を選ぶことです。

将来的には、学校と地域が連携した「地域移行型部活動」が本格的に進む見込み。
これからの中学バスケは、部活×クラブのハイブリッド型が主流になっていくでしょう。

小学生ミニバス交流試合に約600人集結 上越で“305cmリング&6号球”の実戦形式に挑戦

【上越妙高タウン情報|ニュース】2025年9月1日 15:23 更新

小学生ミニバス交流試合に約600人 夏休みの練習成果を発揮

8月30日(土)・31日(日)、上越市で小学生ミニバスケットボールの交流試合が開催され、県内外から男子25チーム・女子20チーム(約600人)が参加しました。主催は上越市のクラブチーム「上越ジョーズ」で、今年で第22回を迎えました。

“将来を見据えた”特別ルールで実施

  • リングの高さ:通常のミニ(260cm)ではなく、一般と同じ305cm
  • 使用球:ミニより一回り大きい6号球
  • ルール:3ポイントシュートを採用

将来的なルール・規格変更も想定し、視野の拡張やシュートレンジの確保など、育成年代の強化に直結する実戦形式で行われました。

注目カード:上越ジョーズA vs BCひがしイーグルス(富山)

白ユニフォームの上越ジョーズAは、赤ユニフォームのBCひがしイーグルス(富山県)と対戦。
試合は33-39で惜敗しましたが、高さ305cmのリングと6号球という条件下で、選手たちは最後まで粘り強くプレーしました。

上越ジョーズ男子・川田 信コーチ
「高いリングで試合をすると、通常のミニの高さに戻ったときに視野が広がる。将来に向けて必ず生きる取り組みです」

上越ジョーズA キャプテン・遠藤 涼太さん
「前半は勝っていたが、後半の守り切る力が足りなかった。今日の経験を生かして、ディフェンスもシュートもできる選手になりたい」

上越ジョーズA・宮川 航さん
「いつもと違う305cmのゴール6号ボールは難しかった。大事な場面で決め切る選手になりたい」

県内外からの参加チーム

上越地域、十日町市などの県内チームに加え、富山県・福井県など県外からも多数のチームが参加。世代や地域を越えた交流の場となりました。

今後の予定

県内の多くのチームは、12月の県大会に向けて強化を継続。上越ジョーズ男子の川田コーチは「秋から冬にかけて課題を修正し、1段高いレベルを目指す」と話しています。


写真・情報提供:上越妙高タウン情報編集部(取材日:2025年8月30日・31日)

創部4年で全中男子制覇!金沢学院大附が王者撃破で初優勝、未来のスターが躍動

金沢学院大附が創部4年で全中初制覇──伝統校を破った新鋭が全国の頂点に


2025年8月24日、鹿児島県で開催された「第55回 全国中学校バスケットボール大会(全中)」男子の部において、石川県代表・金沢学院大学附属中学校(以下、金沢学院大附)が創部わずか4年で全国初優勝を成し遂げるという歴史的快挙を達成しました。

中学バスケ界では“四日市メリノール学院”や“京都精華学園”などの名門校が長年にわたって全国を席巻してきましたが、今回の大会は「伝統を打ち破る力」と「チームビルディングの新たな可能性」が強く感じられる結果となりました。

金沢学院大附の全中制覇は、中学バスケの地図を塗り替えるだけでなく、育成・組織の在り方にも一石を投じるものです。

決勝:粘る梅丘を振り切り、堂々の15点差勝利

決勝の相手は、東京都代表・世田谷区立梅丘中学校。都内の公立中学校ながらも、予選を勝ち抜いて決勝進出を果たした実力派チームです。

試合序盤は両チームともに緊張感から動きが硬く、ロースコアの立ち上がりとなりましたが、第2クォーターに入って金沢学院が一気に加速。連続得点で流れを掴むと、前半終了時点で28–17と11点リードを奪取しました。

後半は第3クォーターにさらに攻勢を強め、スコアを51–30に。最後は梅丘の粘りを封じつつ、58–43と15点差で試合を締めくくりました。大会を通じて磨かれた守備とトランジションの精度が、最後まで光った一戦となりました。

準決勝①:梅丘が名門・京都精華に逆転勝利

梅丘中は準決勝で全国常連の京都精華学園中学校と対戦。前半は36–36と互角の展開を見せ、第3Qでは京都精華が主導権を握りましたが、第4Qで梅丘が驚異の追い上げを見せて逆転に成功。最終スコア69–65で勝利を収め、東京都公立校としては異例の決勝進出を果たしました。

この試合では、野呂田桜輔が28得点9リバウンドの大暴れを見せ、鈴木志門も19得点で勝利に大きく貢献。一方、京都精華は岡修平が20得点8リバウンドと奮闘しましたが、惜しくも及びませんでした。

準決勝②:王者・四日市メリノールを完封に近い形で撃破

もう一方の準決勝は、金沢学院大附と三重県の四日市メリノール学院との一戦。相手は全中4連覇中の絶対王者であり、誰もが金沢学院の苦戦を予想していました。

しかし、金沢学院は序盤から主導権を握り、特に第2クォーターでは19–2と圧巻のディフェンスを披露。前半を39–14と大差で折り返すと、後半も安定した試合運びを見せ、最終スコア62–41と21点差の快勝で王者を撃破しました。

注目選手は矢作拓真。この試合で19得点10リバウンドのダブルダブルを記録し、攻守にわたって存在感を発揮。4連覇中の巨壁を打ち砕く立役者となりました。

“育成の勝利”が見えた金沢学院の台頭

金沢学院大附は創部4年目のチーム。にもかかわらず、ここまでの急成長を遂げた背景には、「育成重視」と「チームカルチャーの徹底」があります。

石川県内でもジュニア育成に注力している金沢学院グループは、小学生年代から一貫した指導体制を敷き、スキルだけでなくチームとしての戦術理解・メンタル構築にも注力。さらに、「走る」「守る」「チームで崩す」といった基礎に忠実なバスケスタイルが、大舞台での安定感を支えていました。

GL3x3への示唆:地方からの挑戦がバスケの景色を変える

金沢学院大附の躍進は、GL3x3が目指す「地域から全国・世界へ」のビジョンとも重なります。地方発のチームが短期間で日本一に駆け上がる──その成功モデルは、3×3バスケにおける「地域クラブの躍進」や「多様な育成ルートの提示」にもつながるでしょう。

中学・高校・大学・3×3・Bリーグという“多層構造”の中で、ローカルチームが持つ可能性を最大化する施策が今後ますます重要になります。

今後への期待:中学バスケの“民主化”が進むか

今回の全中は、優勝した金沢学院大附に加え、梅丘中のような公立校も台頭。これにより、「名門私学だけが勝つ時代」から、「どの学校にもチャンスがある時代」へと変わりつつあることを証明しました。

GL3x3や地域バスケ界でも、こうした流れを受けて「育成」「地域連携」「競技のオープン化」に取り組むことが重要です。

まとめ:金沢学院大附が切り開いた“新時代”の始まり

金沢学院大附は、創部わずか4年というスピードで中学バスケの頂点に立ちました。その裏には、戦術理解・個人技・組織力・精神力のすべてを磨き上げた“育成力”があったと言えるでしょう。

四日市メリノールの連覇を阻止し、梅丘との決勝でも堂々の勝利を収めた彼らの物語は、「強さは伝統ではなく積み重ねで創れる」ことを証明しました。

中学バスケ界に新風を巻き起こした金沢学院大附。彼らが切り拓いた道の先には、全国の挑戦者たちの未来が続いていくに違いありません。

WUBS2025は高麗大学が初優勝!日本勢は日本体育大学が3位獲得、国際大学バスケの未来を示した3日間

WUBS2025が閉幕!韓国の高麗大学が初優勝、日本体育大学が銅メダル獲得

2025年8月9日〜11日の3日間、東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「World University Basketball Series 2025」(以下、WUBS2025)。世界各国から強豪大学男子バスケットボールチームが一堂に会した本大会は、韓国の高麗大学が優勝を飾り、アジア大学バスケの頂点に立ちました。

この大会は、一般財団法人全日本大学バスケットボール連盟(JUBF)が主催する、単独大学による国際トーナメントで、アジアを中心とした大学スポーツの交流と競技力向上を目的としています。2022年にスタートした本シリーズは今年で第4回を迎え、年々注目度とレベルが上昇。今回は、日本を含む8チームが出場し、トーナメント方式でしのぎを削りました。

出場大学と国際色豊かなラインナップ

WUBS2025には、以下の8大学が出場しました。

  • 高麗大学(韓国)
  • デ・ラサール大学(フィリピン)
  • フィリピン大学(フィリピン)
  • 国立政治大学(チャイニーズ・タイペイ)
  • 香港大学(香港)
  • シドニー大学(オーストラリア)
  • 日本体育大学(日本)
  • 日本学生選抜(日本)

アジアの大学のみならず、オセアニアからも強豪校が参戦し、国際バスケットボールの縮図のような大会となりました。特に、日本からは大学代表の常連である日体大と、選抜メンバーで構成された「日本学生選抜」が参戦し、国内外からの注目を集めました。

初日から波乱と感動の連続、日本勢は好スタート

8月9日に行われた初戦では、日本学生選抜が香港大学を98-31と圧倒し、日体大もシドニー大学との1点差の接戦を65-64で制して勝利。両チームとも白星スタートを切り、日本の地元ファンの期待を高めました。

一方、高麗大学はフィリピン大学を75-71で退け、デ・ラサール大学は国立政治大学に89-84と競り勝ち、順当にベスト4へ進出。

準決勝は高麗大学とデ・ラサール大学が圧倒、日本勢は敗退

大会2日目となる8月10日の準決勝、日本学生選抜はデ・ラサール大学に75-88、日本体育大学は高麗大学に54-68と敗戦。日本勢は惜しくも決勝進出を逃しました。

準決勝の高麗大学は、試合開始直後から堅い守備と素早いトランジションで日本体育大学を圧倒。ムン・ユヒョンを筆頭に、リズムのあるオフェンスで終始試合をリードしました。

3位決定戦は日本対決!日体大が意地を見せ銅メダル獲得

大会最終日、3位決定戦で日本勢同士の対戦が実現。日本学生選抜を相手に、日本体育大学は序盤にリードを許すも第3クォーターで逆転。そのまま主導権を握り続け、最終スコア86-72で勝利を収め、銅メダルを獲得しました。

この試合では日体大のベンチワークと対応力が光り、最後まで足を止めない運動量で選抜チームを圧倒しました。これにより、日本勢として唯一の表彰台入りを果たしました。

決勝戦:高麗大学が宿敵・デ・ラサール大学にリベンジ

決勝戦は、昨年と同じ顔合わせとなった高麗大学とデ・ラサール大学の一騎打ち。前回はデ・ラサールが勝利を収めていましたが、今年は高麗大学が開始から主導権を握り、前半で大量リードを奪取。デ・ラサールも最終Qに猛追を見せましたが、高麗が95-85で逃げ切り、見事な雪辱を果たしました。

大会MVPは高麗大学3年のムン・ユヒョンが受賞。以下のような活躍を見せ、文句なしの評価を得ました。

  • 初戦:23得点3スティール
  • 準決勝:19得点4スティール
  • 決勝戦:21得点3アシスト

彼の献身的な守備と得点力は、まさにチームの中心として輝いていました。

日本体育大学の石川響太郎が3Pコンテスト優勝!

大会最終日には、エンターテイメント要素の一環として「3ポイントシュートコンテスト」も開催。日本体育大学の石川響太郎が見事な精度を見せ、国際舞台でのタイトルを手にしました。

3×3の要素でもある“スピードと正確性”が求められるこの競技での優勝は、石川のシュート力の高さを国際的に証明する結果となりました。

試合結果まとめ(WUBS2025)

以下に、3日間にわたる全試合結果を簡潔にまとめます。

8月9日(1日目)

  • 国立政治大学 84-89 デ・ラサール大学
  • 香港大学 31-98 日本学生選抜
  • シドニー大学 64-65 日本体育大学
  • フィリピン大学 71-75 高麗大学

8月10日(2日目)

  • 国立政治大学 102-48 香港大学
  • シドニー大学 96-77 フィリピン大学
  • デ・ラサール大学 88-75 日本学生選抜
  • 日本体育大学 54-68 高麗大学

8月11日(3日目)

  • 5位決定戦:国立政治大学 77-67 シドニー大学
  • 3位決定戦:日本学生選抜 72-86 日本体育大学
  • 決勝戦:デ・ラサール大学 85-95 高麗大学

まとめ:WUBS2025はアジア大学バスケの進化を象徴

WUBS2025は、単なる大会に留まらず、大学バスケットボールの国際的な進化と新しい交流のあり方を示したイベントでした。韓国・高麗大学の躍進、日本体育大学の粘り強い戦い、個人技術の進化など、多くの示唆に富んだ3日間となりました。

GL3x3視点から見ても、こうした「単独大学チームによる国際大会」は、選手育成・スカウティング・イベント展開において大きな可能性を秘めています。今後の日本大学バスケ、そして3×3シーンにおいても、WUBSの存在は無視できないものとなるでしょう。

鳥取城北がインターハイ男子バスケ初優勝|アズカの3Pで八王子学園との接戦制す

鳥取城北がついに“日本一”へ|インターハイ決勝で強豪・八王子学園を撃破


2025年8月1日、岡山県・ジップアリーナ岡山にて「令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」男子バスケットボール競技の決勝戦が行われ、鳥取城北高校(鳥取)が八王子学園八王子高校(東京)を64−58で破り、県勢として史上初となる全国制覇を成し遂げた。

昨冬のウインターカップ準優勝に続く快進撃で“冬夏連続の決勝進出”を果たした鳥取城北。ついにその挑戦が実を結び、「初の日本一」という偉業が現実のものとなった。

試合序盤|新美鯉星の連続得点で主導権を奪う

ティップオフ直後から両者堅守のロースコアな立ち上がりとなったが、鳥取城北は新美鯉星の連続得点で流れを掴み、第1Qを19−15と4点リードで終える。

第2Qもリードを維持しつつ展開。ディフェンスのギアを上げながら、セカンドチャンスや速攻を確実に得点に結びつけた。ハーフタイム時点では29−26とわずか3点差ながら、ゲームを支配していたのは鳥取だった。

後半の攻防|アズカが攻守で躍動しリードを保つ

後半に入っても点差は拮抗。第3Qでは鳥取城北がややペースを取り戻し、17得点を重ねて46−41とリードを維持する。

この時間帯で躍動したのが、ハロルド・アズカ。3ポイントを沈めれば、守備ではブロックで相手の流れを止める。攻守両面で存在感を発揮し、決勝の舞台でリーダーシップを発揮した。

第4Qの逆転劇と勝負の分かれ目

第4Qに入ると、八王子学園八王子が反撃を開始。照井昇太朗の3Pで同点に追いつくと、花島大良のレイアップでついに52−50と逆転。

だが、そこから鳥取城北が真価を発揮。冷静にバスケットカウントを得て逆転すると、再びアズカのロングレンジからの3Pが炸裂。試合残り21秒、勝負を決定づける“値千金の一撃”で再びリードを広げ、最終スコア64−58で接戦を制した。

ヒーロー・アズカのポテンシャル|3×3への適性も

この試合最大のキーマンとなったアズカは、3P成功・ブロック・リバウンドと、現代型ビッグマンとしての高いスキルを証明。高校生離れしたサイズとシュート力は、GL3x3のようなスペース重視のゲームにも適応可能な素材であり、今後の進路やU19代表選出にも注目が集まる。

また、新美鯉星の1on1スキルやプレッシャー下での判断力、照井昇太朗のシュート力など、今大会の決勝に出場した複数選手が「3×3適性の高い素材」としてスカウト関係者の評価対象に挙がっている。

八王子学園の健闘と“東京の壁”を越えた鳥取

惜しくも敗れた八王子学園八王子高校は、準決勝で全国屈指の強豪・福岡大大濠を撃破し、2010年以来となる全国制覇を目指した。

花島や照井らの3P攻勢、地道なハードディフェンスなど、最後まで食らいつく姿勢は観客を魅了。終盤の逆転劇は見応えがあり、「東京代表の強さ」を見せつけた形だ。

一方で、鳥取城北は「東京の壁」を正面から打ち破り、地方校でも頂点を狙えるという希望を全国の高校に示す形となった。

県勢初の快挙|鳥取バスケの歴史を塗り替えた一戦

鳥取県勢としてインターハイ男子バスケ決勝進出自体が初。さらには、そのまま“優勝”を掴み取った今回の快挙は、県バスケ史に燦然と輝く金字塔といえる。

過去には地方校の躍進例として、佐賀北(2007年甲子園)、金足農業(2018年甲子園)などが知られているが、今大会の鳥取城北は「バスケ版・下剋上」の代表例となるかもしれない。

試合データ|八王子学園 vs 鳥取城北

| クォーター | 八王子学園八王子 | 鳥取城北 |
|————-|———————|————-|
| 第1Q | 15 | 19 |
| 第2Q | 11 | 10 |
| 第3Q | 15 | 17 |
| 第4Q | 17 | 18 |
| 合計 | 58 | 64 |

まとめ|“冬夏連続ファイナル”を制した鳥取城北の進化

昨年の冬にウインターカップ準優勝、そして今夏インターハイでの初優勝。鳥取城北の進化は“偶然”ではなく、“必然”であることを証明した。地方発でも、戦略的な育成・実戦で鍛え抜かれた選手たちが全国制覇を成し遂げられることを世に知らしめた。

GL3x3でも、このような“地方発の才能”が活躍する事例が増えており、今回のインターハイ決勝はその布石となる。

▶GL3x3は次なるスターを発掘中! 地方の情熱がバスケ界を変える!

桜花学園が4年ぶりの夏王者に返り咲き|女子インターハイ史上最多26度目の優勝達成

桜花学園がインターハイ制覇|史上最多26回目の夏優勝で全国に名を刻む


2025年8月1日、全国高等学校総合体育大会(通称:インターハイ)女子バスケットボール競技の決勝がジップアリーナ岡山で開催され、桜花学園高校(愛知県)が日本航空北海道高校(北海道)を63−59で下し、4年ぶりの栄冠に輝いた。

この勝利により、桜花学園は自身が保持する最多優勝記録を更新。通算26回目のインターハイ制覇を達成し、「高校女子バスケ界のレジェンド」としての立ち位置を再び確固たるものとした。

激闘の決勝戦|前半の主導権と後半の我慢比べ

「日本一」の文字を腕に刻み、試合に臨んだ桜花学園は、第1Qから高いディフェンス強度と切れ味鋭いトランジションで主導権を握る。第2Q終了時点で21−15、25−15と点差を広げ、前半を46−30で終えた。

しかし、後半は一転。日本航空北海道が粘り強いプレッシャーディフェンスと高確率のアウトサイドシュートで猛追を開始。特に第3Qでは桜花学園がわずか8得点に抑えられ、一気に緊張感が高まる展開に。

それでも第4Q、要所で3ポイントと鋭いドライブからのレイアップが炸裂。最後まで食らいついた日本航空北海道の反撃をなんとか振り切り、桜花学園が歓喜の瞬間を迎えた。

キープレイヤーたちの言葉|濱田と勝部の存在感

攻守にわたりチームを牽引した濱田選手は、勝利後に「この結果はチームメートのおかげ。本当にみんなで勝ち取った」と感謝の意を示した。

また、この決勝戦が誕生日と重なった勝部選手は、「一生忘れない最高の誕生日。ここで終わらず冬に向けてもっと成長したい」と次なる戦い=ウインターカップを早くも見据えた。

桜花学園の快進撃|準決勝ではリベンジ達成も

今大会、桜花学園は2回戦から登場し、以下の強豪校を次々に撃破:

– 2回戦:小林高校(宮崎県)
– 3回戦:大阪薫英女学院高校(大阪府)
– 準々決勝:昌平高校(埼玉県)
– 準決勝:精華女子高校(福岡県) ※前回ウインターカップのリベンジ

準決勝で対戦した精華女子は、2024年のウインターカップ準々決勝で敗れた相手。雪辱を果たし、その勢いのまま決勝でも実力を発揮した。

記録と歴史に名を刻む「26冠」|岡山の地で蘇った王者

桜花学園が初めてインターハイを制覇したのは1986年。そして2025年、初優勝の地・岡山で26度目の優勝を成し遂げた。この偶然とも言える巡り合わせに、ファンの間では「バスケの神様が味方した」と感動の声も。

過去10年のインターハイ優勝校を振り返っても、複数回の優勝を重ねたのは桜花学園だけ。以下は直近10年の優勝校一覧:

| 年度 | 優勝校 |
|——|——–|
| 2015 | 桜花学園 |
| 2016 | 桜花学園 |
| 2017 | 桜花学園 |
| 2018 | 岐阜女子 |
| 2019 | 京都精華学園 |
| 2020 | 中止(コロナ) |
| 2021 | 昭和学院 |
| 2022 | 京都精華学園 |
| 2023 | 岐阜女子 |
| 2024 | 日本航空北海道 |
| 2025 | 桜花学園 |

注目される“冬”への戦略|ウインターカップでの再戦も視野に

この優勝により、桜花学園は冬の「ウインターカップ2025」に向けて一気に主役候補へと躍り出た。特に今大会準優勝の日本航空北海道との再戦は、今から注目を集めている。

桜花学園は近年、冬の大会での苦戦もあり「夏女」の印象が強かったが、この夏の勝利が“年間二冠”への足掛かりとなるか注目される。

ファンとメディアの反応|歓喜と称賛がSNSに溢れる

試合直後からSNSには以下のような投稿が相次いだ:

– 「桜花学園おめでとう!やっぱり伝統校は強い」
– 「勝部ちゃんの誕生日に優勝ってドラマすぎる…」
– 「冬のリベンジ成功、今度はウインターカップで三冠だ!」

また、メディアも「桜花の復活」「高校女子バスケ界の女王帰還」などの見出しで一斉に報道。多くの人々にとって記憶に残る一戦となった。

まとめ|桜花学園の“復活劇”が意味するもの

今回のインターハイ優勝は、単なる1勝ではなく、「桜花学園再興」の象徴となるものだった。栄光の歴史を背負うチームが、再び全国制覇の座に返り咲いたことで、日本の女子高校バスケにおける“新旧交代”の波に一石を投じたとも言える。

GL3x3でも、今後この世代の選手たちが3×3やプロの舞台で活躍することが期待されており、高校女子バスケの熱量は今後ますます高まるだろう。

▶GL3x3では次世代スターも続々登場! 高校バスケ出身選手の飛躍に注目!

鳥取城北が冬夏連続の決勝進出!仙台大明成を破りインターハイ2025優勝へ王手

鳥取城北が冬夏連続の全国決勝進出|インターハイ2025準決勝を制す


2025年7月31日、高校バスケットボール界にまたひとつ、新たな歴史が刻まれた。ジップアリーナ岡山で行われた「令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)男子準決勝」にて、鳥取県代表の鳥取城北高校が宮城県代表・仙台大学附属明成高校を71−68で撃破。昨冬のウインターカップに続き、史上初となる“冬夏連続の決勝進出”を成し遂げた。

鳥取県勢としての快挙はもちろん、バスケットボール後進県といわれてきた地域の希望として、全国のバスケファンに衝撃と感動を与える結果となった。

試合展開|前半は福元源士が圧巻のシュートショー

試合の立ち上がりから主導権を握ったのは、鳥取城北だった。司令塔・福元源士が開始早々のジャンプシュートで先制すると、彼は前半だけで4本の3ポイントを沈め、得点リズムを作り出す。第2Q中盤には最大13点差までリードを拡大し、仙台大明成に圧力をかけた。

しかし、大舞台に慣れた仙台大明成も黙ってはいない。三浦悠太郎のジャンパー、新井慶太の連続3Pシュート、今野瑛心のオフェンスリバウンドと、じわじわと点差を縮め、前半をわずか2点ビハインドの29−31で折り返した。

第3Q|激しいディフェンス合戦の中でリードを広げる

後半は一進一退の展開となったが、流れを再び引き寄せたのは鳥取城北だった。第3Q序盤に7−2のランを決め、再び点差を二桁に。仙台大明成がゾーンとマンツーマンを織り交ぜたチェンジングディフェンスで応戦するも、鳥取城北は冷静なゲームメイクでボールを動かし続けた。

特に、新美鯉星の判断力とパスセンスが光り、相手のディフェンスの綻びを見逃さなかった。終盤にはベンチメンバーも役割を果たし、チーム一体となった戦いが印象的だった。

終盤の攻防|仙台大明成の追撃を振り切る

第4Q、仙台大明成はキャプテン・小田嶌秋斗が意地の3ポイントを沈め、さらなる反撃に出る。フルコートプレスと連動した速攻で点差を詰め、一時は4点差にまで迫る粘りを見せた。

しかし鳥取城北は、ファウルゲームのプレッシャーの中でも冷静だった。福元がフリースローをしっかりと決め、最終的に71−68で試合終了。昨年のウインターカップでの惜敗を経て、ついにインターハイ決勝の舞台に立つ。

チーム背景|鳥取城北の成長と戦いの足跡

鳥取城北高校は、ここ数年で急速に力を伸ばしてきた新鋭チーム。指揮を執るのは元プロバスケ選手でもある指導者で、走力とアウトサイドを活かすスタイルが特徴だ。今大会では、羽黒(山形)、柳ヶ浦(大分)、帝京長岡(新潟)という強豪校を次々と撃破し、準決勝では名門・仙台大明成をも退けた。

2024年ウインターカップ準優勝の悔しさを糧に、選手たちは全国の舞台での経験値を着実に成果へとつなげている。

GL3x3的視点|地方の台頭と3×3への波及

この鳥取城北の快進撃は、3×3シーンにも示唆を与える。地方の学校がフィジカル・戦術・メンタルの3要素をバランスよく高め、名門を撃破するプロセスは、GL3x3が掲げる“挑戦の連鎖”とも重なる。

また、福元源士や新美鯉星のように、3Pシュート力と意思決定の速さを持つ選手は、3×3でも即戦力として活躍可能だ。特にトランジションの判断力や、1対1の強度の中でも冷静さを保てるメンタリティは、3×3特有のリズムに適応するうえで非常に重要なスキルとなる。

GL3x3では、こうした高校世代のスター候補を将来的にリーグに招くことも視野に入れている。

試合データ|スコア詳細

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
鳥取城北 21 10 22 18 71
仙台大明成 13 16 14 25 68

次戦|決勝の相手は八王子学園に決定

鳥取城北の決勝戦の相手は、同日行われた準決勝で福大大濠を破った八王子学園八王子高校。ゾーンディフェンスを武器に勢いを増す東京の雄と、鳥取の新勢力との“初対決”が日本一を決する一戦となる。

冬に涙をのんだ鳥取城北が、ついに夏の頂点へ。高校バスケ2025年シーズンのクライマックスに、全国が注目している。

📣GL3x3公式では、次世代スター候補や注目戦術を随時特集中!本戦プレイベントの選手エントリーも近日公開予定。

八王子学園が福大大濠を撃破!ゾーンディフェンスで優勝候補を封じインターハイベスト4進出

福大大濠の壁を破った八王子の戦術的勝利


2025年7月30日、岡山県のジップアリーナで開催されたインターハイ男子準々決勝において、八王子学園八王子高校(東京都)が福岡大学附属大濠高校(福岡県)を71−63で破る快挙を成し遂げた。この結果、八王子は見事ベスト4進出を果たし、大会の台風の目として存在感を強めている。

注目すべきは、八王子が採用した2-3ゾーンディフェンス。福大大濠という攻撃力に定評のある名門校を相手に、ティップオフから徹底して守備を固め、試合全体を通じて相手のオフェンスリズムを寸断した。ゾーンによってパス回しを遅らせ、外角からの3ポイントに頼らせたことで、大濠の持ち味であるインサイド攻撃を封じることに成功した。

試合の流れ:前半でリードを奪った八王子

試合開始直後から八王子は積極的なゾーンで大濠のドライブを封じ、わずかに得点が伸び悩む展開に持ち込む。前半終了時点で36-26とリードし、試合を優位に進めた。

福大大濠は第3クォーターでディフェンス強度を高め、村上敬之丞の3ポイントや速攻を軸に反撃。第3Q終了時にはわずか5点差(46-51)まで迫ったが、最後まで逆転には至らなかった。

八王子のヒーロー:ニャン・セハセダトの圧巻パフォーマンス


この試合で最も印象的だったのは、八王子のニャン・セハセダトのパフォーマンスだ。彼は25得点17リバウンドという驚異的なダブルダブルを達成し、インサイドでの支配力を証明した。オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスや、ペイント内でのタフショットを沈めるなど、大濠にとって最大の脅威となった。

加えて、花島大良が16得点、照井昇太朗が15得点を挙げるなど、チーム全体の得点バランスも光った。

反撃も届かず…福大大濠の惜敗

一方、福大大濠は村上敬之丞が24得点(うち3ポイント4本)を挙げ、攻撃の要として奮闘。サントス・マノエルハジメも13得点を記録したが、チーム全体としてはゾーンディフェンスに対する解決策を最後まで見出せず、苦戦を強いられた。

終盤には榎木璃旺が意地の3ポイントを決める場面もあったが、勝負どころでファウルゲームに突入。これに対し、八王子の畠山颯大が冷静にフリースローを沈め、勝利を確実なものにした。

インターハイ2025 男子準々決勝 試合結果

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
福大大濠 18 8 21 16 63
八王子 17 19 15 20 71

注目校・福大大濠の過去実績と今大会での展望

福岡大学附属大濠高校は、全国大会での優勝経験もあり、常にインターハイ優勝候補に名前が挙がる強豪校である。今大会でもその地力は健在であり、個々のスキルの高さや選手層の厚さには定評がある。

だが今回、ゾーンディフェンスへの対応に苦戦したことは、全国制覇に向けた課題として浮き彫りとなった。特に、インサイドへのアタック力が低下した場面では、外角に頼らざるを得なかった点が大きな要因といえる。

過去の波乱劇との比較:王者撃破はインターハイの醍醐味

インターハイでは過去にも「番狂わせ」と呼ばれるような試合が数多く存在する。たとえば、2021年には無名校がベスト8入りするなど、地方勢が強豪校を破る事例も珍しくない。八王子の勝利は、こうした「一発勝負」のインターハイ特有のドラマの一幕として語り継がれるだろう。

GL3x3にも通じる“ゾーン攻略”と“個の強さ”

この試合は、GL3x3の視点からも非常に学びが多い。ゾーンディフェンスに対してパスのテンポを変える、外角シュートの的確な選択、そしてセハセダトのようにゴール下で勝負できるプレーヤーの重要性は、3×3バスケでも活きる戦術要素である。

また、3×3は1on1の強さが直結する競技であり、今回のように「個のフィジカル」と「戦術の融合」が試合を決める鍵となる点は共通している。

次戦以降の注目ポイントと八王子の躍進予測

ベスト4へと駒を進めた八王子学園八王子高校は、次戦以降も勢いを持って臨むことになるだろう。今大会では、組織力と個の力の融合が光っており、セハセダトの活躍を筆頭に、全員が自分の役割を徹底して遂行している。

準決勝以降はさらなる強豪校との対戦が予想されるが、ゾーンディフェンスを基軸とした堅守速攻が機能すれば、決勝進出も夢ではない。

ファン・メディアの反応:「八王子旋風」に期待高まる

SNSやスポーツメディアでも、「八王子旋風」「セハセダト無双」などのワードが飛び交い、ファンの間でも高い関心が寄せられている。特に、「優勝候補撃破」のインパクトは大きく、今大会最大のハイライトとも言えるだろう。

一方で、福大大濠の敗戦については「大濠らしくないミスが多かった」との指摘もあり、強豪校としての真価が問われる結果となった。

まとめ:八王子の快進撃はまだ終わらない

2−3ゾーンという明確な戦術で強豪・福大大濠を下した八王子学園八王子高校。その背景には、チーム全体の徹底された準備と、セハセダトら選手のハードワークがある。GL3x3的観点でも「守備戦術×個の突出力」の融合は参考になる要素だ。

今後の準決勝・決勝の舞台でも、彼らのプレースタイルがどこまで通用するかに注目が集まる。次なる一戦を前に、「八王子旋風」はさらに加速していきそうだ。

【女子インターハイ2025】八雲学園の怪物アダマが“60得点25リバウンド”の衝撃!柴田学園を撃破し2回戦へ

衝撃の60得点!女子インターハイに舞い降りた“異次元スコアラー”


2025年7月27日、岡山市総合文化体育館にて開幕した「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(通称:インターハイ)」女子1回戦で、八雲学園高校(東京)が柴田学園大学附属柴田学園高校(青森)を101-81で下し、2回戦進出を決めた。

この試合で最も注目を浴びたのが、八雲学園の留学生フォワード、テウ・アダマ。フル出場で記録した“60得点・25リバウンド・6ブロック”という規格外のスタッツは、同大会の記録にも残る歴史的パフォーマンスだ。

女子高校バスケ界において“60得点”は極めて稀であり、その得点力の裏にはフィジカルの優位性とインテリジェンスを兼ね備えたプレースタイルがある。彼女の爆発により、序盤からリードを奪った八雲学園は、柴田学園の粘りを振り切り、最後は第4Qで23-13と突き放して勝利を収めた。

電光石火の先制と序盤の主導権掌握

試合は開始直後から大きく動いた。わずか4秒でアダマがゴール下を制し先制点を奪うと、続けざまに7-0のラン。会場を一気に八雲ペースへと染め上げた。

この序盤のラッシュは、アダマの1on1スキルだけでなく、ガード陣の的確なパスワークやアウトサイドとの連携があってこそ成り立つ。特に松崎菜緒や川名漣といったサイドプレイヤーが高い位置でボールを保持し、スペースを広く使った展開が功を奏した。

また、攻守の切り替えが速いのも八雲学園の特長。リバウンドを取ってからの走力と判断スピードは3×3に通ずる“即興性と切り返しの速さ”があり、3×3シーンでも注目されるプレー構造を随所に見せた。

柴田学園の粘りと“あと一歩”の差

一方、敗れた柴田学園も見せ場を多く作った。波多野陽南を中心にファストブレイクや連携プレーで応戦し、第3Qには一時1ポゼッション差にまで詰め寄る場面も。

特に後半は、カッティングやスクリーンからの合わせで流れをつかみかけたが、要所でアダマにシュートブロックやリバウンドで阻まれる展開が続いた。サイズ差だけでなく、ポジショニングの巧みさでも押された印象で、点差が開いてしまった。

“60得点25リバウンド6ブロック”の内訳とプレースタイル

アダマの60得点は、内訳としてゴール下のフィニッシュが約30点分、中距離からのジャンパーが15点分、トランジションやファウル獲得からのフリースローで15点ほど。身体能力だけではなく、ミドルシュートやピック&ロールの理解度も高い。

さらに特筆すべきは25リバウンド、うちオフェンスリバウンドが9本という数字。セカンドチャンスの創出力が、チーム全体の得点力を底上げした。

ディフェンスでも6ブロックを記録しており、1対1での守備力やヘルプディフェンスでも抜群の読みを見せていた。

八雲学園とアダマ選手のプロフィールと背景


テウ・アダマ選手は西アフリカ出身。2024年に八雲学園へ加入後、関東新人大会や関東大会でもその圧倒的存在感を発揮しており、今季は“インターハイ制覇のキープレイヤー”と目されていた。

八雲学園はこれまでに何度も全国大会に出場し、関東勢の中でも高い評価を受ける強豪校。アダマの加入によってペイントエリアの強さに加え、ガード陣のスキルが融合した“インサイドアウト型”のバスケへと進化している。

彼女自身はWリーグや大学進学後の3×3転向も視野に入れているとされ、今大会のパフォーマンスはそのプロスペクトとしての評価を大きく引き上げた。

過去のインターハイと女子高校バスケの進化

女子高校バスケにおいて“個人で60点”というのは極めて異例。近年では山田いろは(岐阜女)の50点ゲームが話題となったが、それを大きく上回る結果だ。

また、女子バスケ全体としても、フィジカルなインサイドプレーとスピード重視のトランジションが共存する傾向が強まり、アダマのような“万能型インサイド”の価値が急上昇している。

過去のインターハイに比べ、2025年大会は留学生選手の影響力が特に高く、チーム戦術と個人技の融合が勝敗を左右するトレンドとなっている。

メディアとファンの反応:「次元が違う」「将来が楽しみ」

SNS上では、アダマの活躍に驚きと称賛が渦巻いている。

「この子、もう日本の高校レベルじゃない」「プロでも即戦力」「Wリーグか3×3で見たい」といった声が相次ぎ、X(旧Twitter)やInstagramでは当該試合の動画クリップが拡散されている。

また、3×3関係者からも「フィジカルと判断力の両立は3×3向き」「1on1と即決力が武器になる」との評価が聞かれ、今後の進路に注目が集まっている。

まとめ:アダマの躍進が女子高校バスケの未来を変える

1回戦から60得点というセンセーショナルな結果を残したテウ・アダマと八雲学園。2回戦以降はさらに強豪校との戦いが待ち構えるが、彼女の存在がある限り“全勝優勝”も夢ではない。

そしてこの試合は、単なる1勝ではなく、女子高校バスケの進化と未来を象徴する一戦だったと言えるだろう。GL3x3としても、今後3×3転向が期待される“超高校級プレイヤー”たちの台頭に注目していきたい。

インターハイ2025男子組み合わせ決定!福大大濠・東山・鳥取城北・藤枝明誠がシード校に

インターハイ2025男子組み合わせ発表!シード校には福大大濠、東山、鳥取城北、藤枝明誠が選出


公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)は、2025年7月7日、「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ2025男子)」の組み合わせを正式発表した。

今大会の第1シードには、九州の雄・福岡大学附属大濠高校(福岡県)が選出。さらに、2024年度王者の東山高校(京都府)、安定した全国成績を残す鳥取城北高校(鳥取県)、静岡の強豪・藤枝明誠高校(静岡県)もシード権を獲得。全国の実力校52チームが激突するこの大会は、7月27日(土)に開幕し、8月1日(木)の決勝戦まで、岡山県の2会場を舞台に熱戦が繰り広げられる。

東山、福大大濠ら優勝候補が順当にシード入り


前回大会で初の全国制覇を果たした東山高校は、今大会もシード校として2回戦からの登場が決定。第2戦では、つくば秀英高校(茨城県)と県立宇部工業高校(山口県)の勝者と対戦する。

その東山と並ぶ優勝候補に挙げられるのが福大大濠高校。毎年安定して全国ベスト4以上に名を連ねる名門で、今回も初戦を突破して勝ち上がれば、準々決勝以降の戦いでも注目が集まる。

また、鳥取城北は中国地方の筆頭校として成長を遂げ、2年連続のシード獲得。昨年大会でも存在感を示しており、全国制覇を目指すチームとして要注目だ。さらに、東海地方の代表格・藤枝明誠もシード入りを果たし、安定感のあるチームバスケットが武器となる。

インターハイ2025男子大会は岡山県で開催、6日間の熱戦へ

今大会は岡山県内2会場(ジップアリーナ岡山と岡山市総合文化体育館)で行われ、全6日間にわたって実施される。開幕日は7月27日(土)、決勝戦は8月1日(木)に予定されており、全国の高校バスケファン注目の舞台が整った。

大会には全52校が出場。1回戦32チームが戦い、勝者がシード校20校と合流して2回戦に突入する形式となる。

注目の1回戦カードに強豪校の姿も

1回戦では以下のような注目カードが決定している:

– 東海大相模(神奈川) vs 九州学院(熊本)
– 近大附属(大阪) vs 福島商(福島)
– 習志野(千葉) vs 広島皆実(広島)
– 國學院久我山(東京) vs 宮崎工(宮崎)

名門・東海大相模や國學院久我山は、近年の全国大会でも好成績を残している常連校だ。特に國學院久我山は東京都予選を勝ち抜いた実力校で、1回戦から接戦が予想される。

2回戦からの登場校には全国大会常連が多数


2回戦からはシード校が登場。福大大濠は初戦で富山商業vs新田の勝者と対戦し、いきなり中部・四国の実力校と当たる可能性がある。

また、仙台大明成(宮城)、尽誠学園(香川)、帝京長岡(新潟)といった実績校も2回戦から登場し、序盤から全国レベルの対決が実現する。

– 藤枝明誠 vs 北陸学院 - 八戸学院光星の勝者
– 鳥取城北 vs 高知中央 - 羽黒の勝者
– 帝京長岡 vs 光泉カトリック - 桐生第一の勝者
– 仙台大明成 vs 奈良育英 - 松江東の勝者

このように、2回戦以降は各地のチャンピオン校が火花を散らす激戦が連続することは必至だ。

《★加筆》大会注目選手に見る“主役候補”たちの存在

今大会で注目を集める選手も多い。福大大濠のポイントガード・中島陽翔(3年)は、高いゲームメイク力とディフェンスの強度で評価され、U16日本代表経験も持つ逸材だ。東山のフォワード・白井蒼士(2年)は、得点能力に加えてリバウンドやアシストにも長けた万能型。2年生ながら昨年の全国優勝に貢献しており、今大会でもキープレーヤーとなる。

また、藤枝明誠の3年生コンビ・内田颯斗&矢部凌雅も得点力に優れたダブルスコアラーとして、爆発力ある攻撃を牽引。チーム戦術に組み込まれたスリーピースのピックアンドロールは完成度が高く、ゾーンに強い点も特徴だ。

《★加筆》注目カードの展望や、各地の旋風候補にも要注意

毎年インターハイでは“地方の新鋭校”が波乱を起こす構図もある。今年でいえば、八戸学院光星(青森)や初芝橋本(和歌山)、光泉カトリック(滋賀)などがダークホース候補として浮上している。特に、初芝橋本は近畿大会で大阪府勢と互角の試合を展開しており、組み合わせ次第ではシード校への波乱も起こしかねない。

さらに、関東勢の強豪としては東海大相模や正智深谷などがトーナメント中盤での激突が予想されており、2回戦以降は1試合ごとに“全国準決勝レベル”のカードが実現する可能性も高い。

まとめ:頂点を目指す高校バスケ界の熱い夏、まもなく開幕!

高校バスケ界の頂点を懸けた「インターハイ2025男子」がいよいよ開幕する。世代交代が進む中、全国から集った52校が栄光を目指し、6日間にわたる熱戦を繰り広げる。

頂点に立つのは、王者・東山か、復権を狙う名門か、それとも新たな旋風を巻き起こす地方のダークホースか——。
真夏のバスケ大一番が、まもなく幕を開ける。