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ロシアWinline Basket CupでUNICSがゼニトを破った意味と試合内容を徹底解説

Winline Basket Cupとは何か――ロシアクラブによるカップ戦の位置づけ

Winline Basket Cupは、ロシアのトップクラブが参加するカップ形式の大会であり、リーグ戦とは別枠で行われる短期決戦型のイベントである。シーズンを通して行われるリーグとは違い、限られた試合数の中で結果がすべてになる。この形式は、ローテーションや若手起用の実験の場であると同時に、クラブの層の厚さや瞬発力をチェックする場にもなっている。

今回取り上げるのは、そのWinline Basket Cupのグループステージで行われたUNICS対ゼニトの一戦である。スコアはUNICSが91–72と勝利し、数字上は快勝と言える結果になった。しかし、点差だけを見ても試合の中身は伝わらない。どの時間帯で主導権が動き、どの選手がどのような役割を果たしたのかを丁寧に追っていくことで、この一戦の意味が立体的に見えてくる。

グループステージの構図:グループAとグループBの勢力図

Winline Basket Cupはグループステージ制を採用しており、各グループでの順位が次のフェーズ進出を左右する。ここではまず、グループAとグループBの状況を整理しておきたい。

グループAでは、メガが2勝0敗で先行し、BetCity Parmaが1勝0敗で追いかける展開となっている。伝統的な強豪であるCSKAは0勝1敗、ロコモティフ・クバンは0勝2敗と、序盤はやや出遅れの形となっている。短期決戦のカップ戦では、序盤の星勘定がそのまま最終順位に直結することが多く、ここでのつまずきは後半戦のプレッシャーを増幅させる要因になる。

一方、今回の試合が行われたグループBの戦況は少し様相が異なる。試合後の順位はUNICSが1勝0敗、ゼニトが1勝1敗、イゴケアが0勝0敗、ウラルマシュが0勝1敗という形になっている。UNICSはこの勝利によって一歩抜け出し、ゼニトは早くも星を一つ落とした。イゴケアはまだ試合を消化しておらず、ウラルマシュはすでに1敗を喫しているため、今後の対戦カード次第ではグループ内の力関係が大きく変動する可能性を秘めている。

このようなグループ状況の中で行われたUNICS対ゼニトの一戦は、単なる一試合以上の意味を持っていた。勝利したUNICSにとってはグループ主導権の確保、ゼニトにとっては「上位進出のために落としたくない一戦」という位置づけである。

スコアの内訳から読む試合の流れ:72–91という点差の中身

試合の最終スコアはゼニト72–91UNICS。クォーターごとのスコアは、23–32、21–15、12–23、16–21という並びになっている。この数字を時系列で追うと、各チームがどの時間帯で優位に立ち、どこで流れを手放したかが見えてくる。

第1クォーターは32–23でUNICSがリードを奪った。10分間で32点という数字は、ハーフコートバスケとして見ても高いスコアリングペースであり、UNICSのオフェンスが立ち上がりから機能していたことを示している。ゼニトは23点を返しているものの、ディフェンスでUNICSのペースダウンを強要できていない。

第2クォーターはゼニトが21–15と巻き返し、前半トータルではUNICS47点、ゼニト44点という3点差にまで詰め寄った。ここではゼニトの修正力が光っており、ディフェンスの配置やマッチアップの工夫によってUNICSの得点ペースを抑え込むことに成功している。

しかし、第3クォーターで試合は大きく動く。UNICSが23点、ゼニトが12点と、その差は11点。これによりトータルスコアはUNICS70点、ゼニト56点となり、二桁差がついた。第4クォーターもUNICSが21–16と優位に試合を進め、最終的に91–72という19点差で決着した。特に第3クォーターの支配が勝敗を左右したと言ってよい。

この構図を3×3バスケットに置き換えると、第3クォーターの時間帯は「連続2点シュートを決め続けて一気にゲームポイントに近づく時間」とも表現できる。わずかな時間帯の集中力の差が、最終スコアの大差に直結した試合だった。

個々のスタッツから見るゼニトの奮闘と限界

敗れたゼニトにも、スタッツ上目立つ活躍を見せた選手は少なくない。フレイザーは22得点に4アシストを加え、得点面でチームを牽引した。こうした数字は、ボールを預けた際に自ら得点を取り切る力があることを物語る。

インサイドではマルチュクが20得点10リバウンドとダブルダブルを記録している。20点と10本のリバウンドを同時に積み上げるのは簡単ではなく、攻守両面でゴール下の存在感を示したと言える。シチェルベネフは12得点、ベテランのボロンツェビッチは10得点8リバウンドというスタッツを残している。

これらの数字だけを切り取ると、ゼニトは主力数名がきちんと役割を果たしているようにも見える。しかし試合全体としては、彼らの活躍がチーム全体の得点の波やディフェンス強度の維持には十分つながっていなかった。個人スタッツが良くても、流れが相手に傾いたタイミングで「流れを切る一手」が打てないと、スコア上のインパクトは限定的になる。

3×3の文脈で言えば、1人が高い得点を取っていても、他の2人がスペーシングやリバウンドで支えなければチームは勝てないのと同じだ。ゼニトはフレイザーとマルチュクという2本柱を軸に得点は重ねたものの、ゲームのリズムそのものを変えるプレーが不足していた印象だ。

UNICSのバランス型オフェンス:4人が二桁得点に到達

対照的に、勝利したUNICSはバランスの取れたスコアリングを見せた。チームトップはレイノルズの22得点であり、ゼニトのフレイザーに肩を並べるアウトプットを残している。単純な点数だけではなく、得点のタイミングや展開の中での役割を考えると、彼の得点は試合の流れを決定づける局面で生まれている場面が多かったと推測できる。

ブライスは17得点4リバウンドと、スコアリングとリバウンドの両面で貢献した。外からの得点に加え、ミスマッチを突いたインサイドアタックや、ディフェンスリバウンドからのトランジションなど、多様な形で試合に関与した可能性が高い。

ビンガムは16得点8リバウンドと、インサイドでのプレータイムの質を反映した数字を残している。8本のリバウンドは、ディフェンスとオフェンスの両方でポゼッションの確保に関わったことを示し、UNICSのペースを保つうえで不可欠な要素だった。ザハロフの11得点も含め、少なくとも4人が二桁得点に達していることは、オフェンスの多角化が進んでいる証拠だと考えられる。

3×3の観点から見ると、UNICSのように複数の選手が安定して得点できるチームは、マッチアップの変化に強い。相手が一人にマークを集中させても別の選手が得点源になれるため、ディフェンス側にとっては「止めどころが分からない」状態になる。今回の試合は、そのバランスの良さがスコア差に直結したケースと言える。

チーム順位へのインパクト:UNICSが主導権を握る

この試合の結果、グループBの順位はUNICSが1勝0敗でトップに立ち、ゼニトは1勝1敗となった。イゴケアが0勝0敗、ウラルマシュが0勝1敗という状況を考えると、UNICSは早い段階で有利なポジションを確保した形になる。

カップ戦のグループステージでは、星のひとつひとつの価値が非常に重い。UNICSにとっては開幕からの白星スタートがチームに落ち着きをもたらし、次の試合に向けたローテーションの調整や戦術の実験をしやすくする効果を持つ。一方、ゼニトはすでに1敗を喫しているため、今後の試合ではより高い勝率が求められる立場になった。

このような微妙な立ち位置の変化は、選手のメンタルやチーム内の競争にも影響する。3×3のトーナメントでも、予選ラウンドで早めに白星を重ねたチームはメンタル的に優位に立ち、それが最終結果にもつながりやすい。UNICSの勝利は、試合内容だけでなく、グループ全体の力関係を揺さぶる一戦でもあった。

ロシアファンの視点:掲示板に現れた疑問と不安

この試合については、ロシアのバスケットボールコミュニティでもさまざまな声があがっている。掲示板のコメント欄を見ていくと、ファンが大会やチームに対してどう感じているのかがよくわかる。

HaroldMinorFanは、「シュヴェッドはまだ出てないのか?」と投稿している。ロシアやヨーロッパのファンにとって、特定のスター選手の出場有無は試合そのものへの関心と直結する。これは日本のファンが代表戦で特定のスター選手の出場を気にする感覚とも近い。

別のユーザーであるLegionerは、「この大会って何?」とストレートな疑問を投げかけている。これに対し、Tudorは「シーズン中のカップ戦みたいなものだが、実際にはシーズン中ではない」「イーロン・マスクのネタのような、少し微妙な大会」というニュアンスで答えている。ここからは、大会そのものの位置づけがファンの間でも完全には定着していない様子がうかがえる。

Mukhanは、「今年のゼニトには何も期待できない」と厳しい評価をしており、特定の外国籍選手の貢献度や、ベテラン中心のローカル選手構成、指揮官の力不足を懸念している。表現には差別的な要素も含まれているが、内容としては「チームの構成バランスやモチベーションに疑問がある」という指摘に集約される。

別のユーザーであるExpertは、「今のところ、チームはリーグ戦よりも面白い試合を見せている」とコメントしており、試合自体のクオリティを肯定的に捉えている。大会の評価は分かれているものの、UNICS対ゼニトの一戦が一定の見応えを持っていたことは共通認識になっていると考えられる。

戦術面から読むUNICSとゼニトのスタイルの差

スタッツとスコア、そしてファンのコメントを踏まえると、UNICSとゼニトのスタイルの違いが見えてくる。UNICSは複数の選手が二桁得点を記録しており、オフェンスの分散が進んでいる。一方、ゼニトはフレイザーとマルチュクという2人の得点源に依存する傾向が強い。

攻撃面では、UNICSはボールの共有とスイングを重視し、状況に応じてレイノルズやブライスが積極的にアタックする形を取っていると推測される。これにより、相手ディフェンスのローテーションミスを誘発しやすく、外からのシュートとインサイドのフィニッシュの両方で選択肢を持てる。

ゼニトのオフェンスは、フレイザーがボールを持った際の1on1能力に多くを依存し、マルチュクのインサイドプレーがそれを支える構図になっている。ただし、こうしたスタイルは相手の守備が準備を整えてくると対策されやすく、試合の後半になるほど有効性が落ちやすい。結果として、第3クォーターでUNICSに大きく突き放される展開につながった可能性がある。

このスタイル差は、3×3に置き換えると非常に分かりやすい。3×3では「1人のスコアラーに頼るチーム」と「3人全員が得点に絡めるチーム」の対戦構図はしばしば見られる。UNICSは後者のイメージに近く、ゼニトは前者に重なる部分が多い。試合時間が短く一発勝負になりやすい3×3では、UNICSのようなバランス型のほうが安定して勝ちやすい。

3×3バスケットとの接点:テンポとフィジカルの重要性

UNICSとゼニトの試合を3×3バスケットの視点で眺めると、いくつかの重要な示唆が見えてくる。まず、テンポのコントロールである。第1クォーターでUNICSが32点を奪ったことは、攻撃回数を増やし、早い展開に持ち込んだ可能性が高い。これは3×3における「ショットクロック12秒をフルに使わず、早い段階で攻め切る」発想に近い。

また、ビンガムの16得点8リバウンドというスタッツは、インサイドでのフィジカルな強さと、リバウンド争いにおける優位性を示している。3×3では、1本のオフェンスリバウンドがそのまま2点プレーにつながることも多く、インサイドの強さは試合の流れを決定づける。UNICSのインサイド支配は、仮に3×3形式でも優位性を発揮しうる要素だと言える。

さらに、ブライスの17得点4リバウンドという数字は、アウトサイドとインサイドの両方に関わる「ハイブリッド型スコアラー」の存在意義を物語っている。3×3で活躍する選手の多くは、ボールハンドラー、シューター、フィニッシャーの役割を兼ね備えており、ブライスのようなスタイルはそのまま3×3に転用しやすい。

こうした観点から見ると、UNICSは5on5のチームでありながら、3×3的な要素――テンポ、フィジカル、複数得点源の共存――を自然に取り入れているとも解釈できる。

クラブ文化とファンの受け止め方:大会そのものへの評価

掲示板で「この大会って何?」という疑問が出ていることからも分かるように、Winline Basket Cupはまだファンの間で完全に定着した存在とは言いがたい。リーグ戦や伝統的なカップ戦に比べると歴史が浅く、その意義が十分に浸透していないことが背景にあると考えられる。

一方で、「リーグ戦よりも面白い試合を見せている」という声もあり、試合のクオリティそのものは一定の評価を得ている。これは、カップ戦ならではの緊張感や、ローテーションの変化、新戦力の起用などが観る側に新鮮さを提供しているからだろう。

日本でも、新たな大会やフォーマットが導入されるときには、必ず「本当に必要なのか」「既存の大会との違いは何か」といった議論が起こる。Winline Basket Cupをめぐるロシアのファンの反応は、そうした普遍的な「ファン心理」の一例と言える。

まとめに代えて――UNICS対ゼニトの一戦が投げかけるもの

UNICSがゼニトを91–72で下したこの試合は、単なるグループステージの1試合以上の意味を持っている。スコアの内訳、個々のスタッツ、戦術的な構図、そしてファンの受け止め方までを俯瞰すると、そこには現代バスケットボールのトレンドが凝縮されている。

複数の得点源を持ち、テンポとフィジカルを両立させたUNICS。個人能力の高い選手を擁しながらも、試合の流れを変える一手に欠けたゼニト。Winline Basket Cupという新しい大会への戸惑いと、それでも試合内容そのものを楽しもうとするファンの姿勢。これらは、国やリーグが違っても通底するバスケットボールの普遍的なテーマである。

この一戦をきっかけに、ロシアクラブの戦い方や大会の位置づけについて、さらに多くの視点から議論が深まっていくことが期待される。興味を持った読者は、ぜひこの試合やWinline Basket Cupについて周囲と共有し、自分なりの視点や疑問を交えながら議論を広げてほしい。

エリヤ・クラークがNBB第6週MVPを獲得。モジ戦で示した決定力とコリンチャンス上位浮上の背景

エリヤ・クラークが示した勝負強さとNBBにおける存在感

ブラジル国内最高峰リーグであるNBB CAIXAの第6週で、エリヤ・クラークの名前が特に強く響いた。モジ・バスケットとの一戦は、順位争いに直結する重い意味を持つ対戦だったが、クラークはこの大舞台で20得点、6リバウンド、3アシスト、効率値25を記録し、試合の流れを決定づけた。数字だけでは表しきれないのは、得点が必要な局面での精度の高さであり、試合終盤50秒の“AND1”という象徴的なプレーがそのままチームの勝利を形づくった。

この勝利によってコリンチャンスはリーグ4位へ浮上し、チームが目指すスーパー8カップでのホームコートアドバンテージ争いにも大きな弾みを得た。同時に、クラークは第6週のMVPに選出され、チームを支える主軸としてその地位を確かなものにした。

上位直接対決で求められる選手像とクラークの適応力

試合が行われたウーゴ・ラモス体育館は、モジ・ダス・クルーゼスの熱気に包まれる独特の舞台だ。ホームのモジは10試合中8勝でリーグ3位に位置し、勢いのあるチームだった。一方、コリンチャンスは9試合中7勝で5位。一戦の勝敗が順位と後半戦の布石に大きく影響する状況だった。

このような条件の試合では、チームの戦術を理解しながらも、自らリズムを作れる選手が重要になる。クラークはまさにその役割を果たす選手で、前半だけで15得点を挙げ、試合のテンポをコリンチャンス側へ傾けた。特にブラジルのリーグ特有の接触が多いゲーム展開でも、クラークは身体の軸を崩さないフィニッシュを繰り返し、ディフェンスの圧力を逆に利用するような強さを見せている。

この適応力は3×3バスケットボールにも通じる。3×3は接触の強さ、スピード、判断の速さが必須であり、1on1で相手の重心を崩した瞬間に仕掛ける能力が勝敗を左右する。クラークのフィジカルバランスとステップワークは、ハーフコート主体の3×3の攻防に非常に親和性が高い。ブラジルのリーグで培った“止まらないフィニッシュ”は、そのまま3×3で得点源となるだろう。

クラークの2025–26シーズンデータとチーム内での存在価値

クラークは今季、コリンチャンスの得点リーダーとして平均17.2得点を記録。これはリーグ全体でも5位に入る数字であり、安定した得点力を維持していることがわかる。またリバウンド4.8本、アシスト3.7本という数値は、単に得点面だけではないオールラウンド性を示している。さらに効率値はチーム内トップで、彼がプレーした試合での勝率は80%に達する。

特筆すべき点として、クラークは大きな波が少ない選手である点が挙げられる。絶対的な爆発力がありながらも、調子が悪い試合でも最低限のスコアを積み重ね、チームの土台として機能する。これは外国籍選手が多いブラジルリーグの中でも非常に価値が高く、シーズンを通じて安定した戦力として信頼される理由でもある。

また、クラークの得点の多くはスペースが限られた状況で生まれる。ピックからのスプリット、ヘルプを誘ってのミドルレンジ、スイッチ後のミスマッチ攻略など、攻撃の選択肢が広いため、相手ディフェンスを常に揺さぶり続けることができる。これもまた3×3のプレッシャー環境に近い状況で力を発揮する要因と言える。

南米バスケにおける役割とコリンチャンスの戦術的背景

ブラジルのバスケットボールはテンポが速く、接触の強さと攻撃の多様性を特徴としている。クラークがこの文化にフィットした理由は、スピードよりも“間”を作る能力に長けている点にある。彼はボールを保持する時間こそ長くないが、その一瞬で相手ディフェンスの反応を読み取り、最適な選択肢を引き出すことができる。

コリンチャンスのシステムも、クラークの強みを最大限に生かす構造になっている。ガード陣による早い展開とオフボールの動きが連動することで、クラークが仕掛けるためのスペースが自然と生まれる。さらに、クラーク自身がパスを引き出せる選手であるため、守備側が1人に集中し続けることが難しい。

南米のリーグでは、1人のスコアラーに依存した戦術が短期的に機能しても、長期的には対策されてしまう。しかしクラークは、プレーの幅が広いため相手に的を絞らせず、得点面以外でも試合の流れをコントロールできる選手として評価されている。この多面的な働きは、リーグ全体の中でも特に価値が高い。

NBB CAIXAの構造と選手のプレースタイルに与える影響

NBB CAIXAはブラジル全国バスケットボールリーグにより運営され、主要スポンサーとしてCAIXAとブラジル連邦政府のサポートを受ける国内最高レベルのプロリーグだ。クラブ委員会であるCBCやブラジルバスケットボール連盟との連携により、選手育成・リーグ運営・国際基準の強化が進められている。

リーグの公式球をMolten、ウェアをKappaが担当するなど、国際的なパートナーシップも多く、プレー水準の向上につながっている。これにより、選手は強度の高い試合や多様な戦術への適応を常に求められ、クラークのように多面的なプレーができる選手の需要は年々高まっている。

ブラジルのバスケットボール文化は、1on1の強さを基盤としながらも、チーム全体でテンポをつかむスタイルを重視する。この背景から、クラークのような“自らリズムを作り、試合全体の呼吸をコントロールできる選手”が重宝され、NBBのレベルを押し上げている。

総合的評価と現代バスケットボールにおけるクラークの価値

エリヤ・クラークのプレーは、単に得点力や身体能力だけではなく、状況に応じた選択とチームへの影響力の大きさが評価されている。特に接触の強い環境でもフィニッシュの質を落とさない点は、現代バスケットボールの重要な要素であり、3×3のハーフコートバトルにも通ずる強みである。

加えて、勝負どころでチームを前へ押し出すメンタリティは、国際大会やポストシーズンのような重圧のかかる場面でも価値を発揮するだろう。コリンチャンスが今季上位争いを続ける上でも、クラークの安定した爆発力と判断力は欠かせない。

南米で磨かれた多面的なプレースタイルがどのように進化し、どのようにチームの戦いを支えていくのか。クラークの今後の活躍は、ブラジル国内だけでなく、世界のバスケファンにとっても注目すべきポイントとなるはずだ。この記事が、読者が彼のプレーを追い続けるきっかけになれば幸いである。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
国内外のバスケニュースと3×3情報を中心に発信しています。

スペイン代表バスケの新時代:チュス・マテオ体制とイザン・アルマンサが示す変革の方向性

スペイン代表を包む“変革の空気”とチュス・マテオの就任背景

スペイン男子バスケットボール代表は、チュス・マテオの就任によって大きな変化の局面を迎えている。ワールドカップ予選に組み込まれている「FIBAウインドウ」の初戦、デンマーク戦を目前に控えた代表チームは、選手の招集期間が限られ、戦術的な準備が十分とは言えない状況にある。それにもかかわらず、チーム内部には新たな方向性が明確に芽生えている。

マテオは会見で「期待は作らない。行動するだけだ」と語り、その姿勢はチーム全体に浸透し始めている。過度に構想を語らず、まずは選手の動きと実際のプレーを見ながら調整する姿勢は、スペインが欧州トップクラスの代表チームであり続けるための“現実的アプローチ”を象徴している。

従来のスペイン代表は緻密なセットプレーと高度な戦術理解を武器にしてきた。それはスカリオロ監督の哲学が色濃く反映されたスタイルであり、ヨーロッパの中でも極めて戦略性の高いチームとして評価されてきた。しかしマテオは、短期合宿という制約を踏まえ、体系化された時間のかかるモデルではなく、選手の強みをそのまま代表に持ち込む“即興性を重視するスタイル”へ舵を切っている。

この方向転換は、決して過去を否定するものではなく、国際日程やクラブ優先の現代バスケットボールが抱える課題を理解した上での適応と言える。特にFIBAウインドウ期間は、クラブスケジュールと重なることから主力選手の合流が不安定になりやすく、監督が描く理想の戦術浸透が困難である。マテオはその前提条件を正確に捉え、過度な理想を持ち込まず、現実に根ざした代表作りを進めている。

短期合宿で重視されたのは「理解」よりも「姿勢」

今回の合宿では、戦術理解やセットの習得よりも、選手の姿勢や吸収力が最も重要なテーマとなった。選手たちは普段、それぞれ異なるリーグやクラブでプレーしており、攻撃のテンポ、守備の規律、スペーシングの哲学など、前提となる考え方が全く異なる。これを数日間ですべて統一するのは不可能に近い。

そこでマテオは「選手の目の開き方が違う」「耳を傾けようとする姿勢が素晴らしい」という点を評価し、短期合宿で必要なのは“正確さ”ではなく“意欲”だと見抜いていた。これは、3×3バスケットボールの現場とも重なる発想である。3×3は準備期間が限られ、その場の判断が試合を左右する。完璧なシステムよりも、その瞬間に何を選択するかが大きな価値を持つ競技だ。

マテオの代表作りは、3×3に見られる“選手主導の判断”を5人制の文脈で取り入れようとする試みにも映る。情報量を減らし、必要最小限の原則のみ示し、あとは選手の質と経験に委ねる。それによってプレーの柔軟性が確保され、短期間でも十分な戦闘力を発揮できる。

クラブでの強みを代表でも活かすという明確なメッセージ

マテオは選手たちに「クラブチームで出しているパフォーマンスを、そのまま代表でも出すべきだ」と明確に伝えている。代表のユニフォームを着ると、自分を別の選手のように見せようとするケースは珍しくない。しかしマテオはそれを否定し、クラブで築いた強み、武器、スキルセットをそのまま持ち込むことを求めている。

クラブで培った能力は選手の本質であり、短期間の合宿で別のスタイルに上塗りするには限界がある。むしろクラブで自然に行っているプレーこそ、代表戦でも結果を出せる最も確実な要素だという考え方だ。

この思想は3×3でも重要な価値を持つ。3×3ではプレーの個性、ドリブルの癖、リズムの作り方など、選手固有の武器がダイレクトにスコアへ結びつく。チーム戦術で統一するより、それぞれの強みを把握し、相互作用を作ることが主眼となる。マテオの哲学は、現代バスケットボールの多様化に対応した柔軟なアプローチと言える。

ベテラン3人が担う“文化の継承”とロッカー管理

スペイン代表の強さを語る上で欠かせないのが、ロッカールームの文化が一貫している点である。今回の合宿では、アルベルト・ディアス、ハイメ・フェルナンデス、サンティ・ユスタといった経験を積んだ選手たちが、若手と指導陣をつなぐ役割を果たしている。

代表における文化は目に見えにくいが、国際試合で必要となる精神的安定、試合の重みに対する捉え方、アウェー環境での振る舞いなど、数値化されない部分を支えている。A代表監督としては新人のマテオにとって、この3人の存在は非常に大きく、チーム全体の心理的土台を固める支柱となる。

日本代表やアジアの代表チームと比較すると、スペインはロッカー文化の継承に厚みがある。これは欧州トップリーグでの経験、クラブ間の競争、代表歴の積み重ねが関係しており、短期合宿でも高い一体感を発揮する理由の一つとなっている。

デンマーク代表の戦術的特徴とスペインが直面する脅威

今回の対戦相手であるデンマーク代表は、“走る・速い・撃つ”を体現するチームだ。ハーフコートのセットを構築する前にシュートへ持ち込む能力があり、ディフェンスが後手に回ると一気に試合のテンポを支配される。

特に注目すべきは、Tobias Jensen、Bakary Dibba、Dane Erikstrup、Kevin Larsenといった得点力の高い選手たちである。
Jensenはドイツで活躍するスコアラーで、キャッチ&シュートの正確性が高い。
Dibbaはブレオガンで走力とタフネスを武器にし、オープンコートでの脅威となる。
Erikstrupは長距離砲を備えたフォワードで、ズレを突くシュート判断が早い。
LarsenはLEBオロMVPとして、フィジカルと経験を備えたインサイドプレーヤーだ。

このように、デンマークは個々の武器を素早く発揮できるタイプが揃っており、スペインが最も警戒すべきは“先手を奪われること”である。試合開始直後の5分間でテンポをどちらが握るかが、勝敗を大きく左右する。

3×3でも同様で、相手に連続で速い得点を許すと守備のルールが崩れ、試合そのものが流動化してしまう。2点シュートを絡めた連続攻撃が入れば、一気に8点差がつく。5人制であってもこの“テンポの取り合い”は重要で、マテオがデンマークの特性を強調するのは理にかなっている。

イザン・アルマンサが語る指導スタイルの違いと自己成長

レアル・マドリードでトップチームとU23を兼任するイザン・アルマンサは、新体制について非常に明確な言葉を残している。スカリオロについては「完璧主義で細部に厳しい」と語り、マテオについては「基礎を示し、あとは自由を与える」と対照的な評価を聞かせた。

アルマンサはポジションレス化が進む現代バスケットボールの中でも、現状のサイズとスキルのバランスが高く評価される若手だ。ポストアップからの展開、ショートロールでの判断、外角シュート、リムランなど、引き出しが多い。そのためマテオの“自由度の高いスタイル”は、彼の能力と相性が良い。

「疑問があればすぐに答えてくれる」「複雑なことをやらせない」という発言は、若手選手が主体性を持つために重要な要素であり、クラブと代表を横断する多忙なスケジュールでもアルマンサが安定した成長曲線を描いている理由の一つだ。

マテオ体制に見られる“スピード順応型”の哲学

今回のスペイン代表で最も特徴的なのは、情報量を削り、テンポを優先する“スピード順応型”の哲学である。国際試合では、判断スピードが1秒遅れるだけでフリーのシュートやバックドアを許す。クラブの役割が異なる選手を素早くまとめるには、判断を阻害する情報を減らし、プレーの原則だけを残す必要がある。

これは、3×3の代表チームや競技シーンで頻繁に見られる考え方で、特にショートクロックでの最適解を瞬時に選ぶ競技では必須になる。マテオがこのアプローチを導入したことで、スペイン代表は短期間でも高い競争力を維持できる可能性が高まっている。

スペイン代表の今後とファンに求められる視点

チュス・マテオの指導方針は、スペイン代表の過去の成功を踏まえつつ、国際日程の現実に合わせた“新時代の代表作り”を志向している。選手の個性を尊重し、判断力を優先し、経験者の声で土台を固める。この三つの柱が機能すれば、若返りが進むスペイン代表は再び世界の舞台で存在感を示す可能性が高い。

イザン・アルマンサのような若手が成長し、シーズンごとにプレーの幅を広げていけば、伝統的なスペインバスケと即興性の融合が進むだろう。新体制の動きは、ファンが代表の変化を見守る上で重要な視点を提供してくれる。

今後の試合でどのような進化が見られるのか、ぜひ周囲と共有しながら議論を深めてほしい。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
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モナコがユーロリーグで36点差の歴史的大勝。戦力差を超えた戦術的成熟とエフェス崩壊の全要因

モナコが36点差の大勝を記録した背景にある競技的構造

ユーロリーグ第13節でモナコがアナドル・エフェスを102-66で圧倒した一戦は、単に戦力が揃っていた側が勝利したというだけでは説明できない内容だった。36点差というスコアはクラブ史上最大で、前節のASVEL戦で更新したばかりの+28をさらに上回る新記録となった。結果そのものは明快だが、実際の試合は前半の均衡、後半の一方的展開、主力不在の影響、戦術的成熟など、複数の要素が重なりながら形成されている。この試合はユーロリーグの現代的なトレンドを読み解くうえでも重要で、両チームの構造がどのように噛み合い、どこで差が開いていったのかを整理して見る必要がある。

かつて拮抗していた対決が一方的になった理由

モナコとエフェスの対戦は以前は互角だった。しかし近年はモナコが連勝を重ねており、今回で4連勝となる。直近4試合の点差は+2、+12、+19、そして今回は+36と、試合を重ねるたびに差が広がっている。これには単純なロスターの充実だけでなく、チームとしての完成度の違いが大きく影響している。

今シーズンのモナコはローテーションの安定、戦術の徹底度、スター選手の配置バランスが高いレベルで噛み合っている。対してエフェスは大型補強を続けながらも、怪我人が続出したタイミングで試合を迎え、競争力を維持し切れなかった。今回の試合ではエフェスが主力4名を欠き、さらにクラブ側が「複数の選手が怪我を抱えながら無理をして帯同している」と認めたほどの厳しい状況に追い込まれていた。このような条件下では、過去の拮抗した構図は成立しなかったと言える。

ロースター状況が生んだミスマッチと序盤のエフェスの健闘

今回特に影響が大きかったのは、エフェスのガード陣の壊滅的な状態だ。シェーン・ラーキンとPJ・ドゥージャーが共に欠場し、ボールハンドラーとしての負荷が大きくワイラー=バブに集中した。彼は0/6、6ターンオーバー、評価値–10と厳しい内容だったが、彼自身の能力よりも、役割の過剰負担とローテーション崩壊による影響が大きかったと見るべきだ。

その一方で、元モナコのジョーダン・ロイドは13点5アシストと存在感を示し、夏にモナコが獲得を逃したイザイア・コルディニエも3P4/4を含む16点と活躍している。特に前半のエフェスは3Pを7/10と高確率で沈め、モナコの守備に穴を作りながらリードを奪う時間帯もあった。

それでも長くは続かなかった。試合のペースが上がり、ポゼッションの総量が増えるにつれて、より深いローテーションと組織力を持つモナコが徐々に主導権を握っていった。エフェスにとっては一瞬の集中力で局面をひっくり返す時間帯は作れたが、持続性は完全に欠いていた。

後半に試合が急激に傾いた構造的な理由

試合の流れが完全に変わったのは後半だ。モナコはここで攻守の精度を一段階引き上げ、エフェスはローテーション不足による運動量低下と判断の遅れが重なった。特にインサイドの守備が崩壊し、ドライブにもハイローにも対応しきれない場面が続いた。

モナコのスタッツはこの構造をよく表している。28アシスト、9ターンオーバー、2P成功率67%という数字は、単にシュートが入ったというより、質の高いショット選択が徹底されていたことを示す。後半のエフェスは守備ローテーションが遅れ、通常なら切れるはずのパスラインが空き続けたため、モナコは「自分たちが最も得意とする形」を何度も再現することができた。

主役陣の安定感とモナコの戦術的成熟度

個別に見ると、モナコの主力陣は非常に効率的に仕事をしていた。マイク・ジェームズは7点6アシストと控えめな数字ながら、ゲームメイクで試合をコントロールし、ダニエル・タイスは17点を獲得してP&Rの脅威として機能した。ケヴァリアス・ヘイズは12点を挙げ、ニコラ・ミロティッチは9点・7リバウンド・5アシスト・3スティールと総合的に貢献している。

特にミロティッチは守備面での評価が高く、ポジショニングとカバレッジの精度が後半の強度維持に大きく影響した。モナコの守備は個人能力だけで構築されているわけではなく、全体が同じリズムで反応し、ズレを修正するチームとしての成熟が見て取れる。

ベンチメンバーまで機能したモナコの強み

第4Qに入ると試合は完全にモナコの流れとなり、32-13という一方的なスコアで締めくくった。この時間帯では、普段出場の少ないヨアン・マクンドゥ(9点)、テリー・ターピー(5点)、そしてユーロリーグ初出場となるデイビッド・ミシノーまでがプレータイムを得ている。

それでも試合の質が落ちなかったのは、モナコがポジションに応じた役割とプレー構造を明確にしているからだ。どの選手が入っても攻撃の意図が変わらず、同じ形でスコアチャンスを作れることは、長いシーズンを戦ううえで決定的な強みとなる。

「7人ローテの限界」を露呈したエフェスと試合後の反応

イザイア・コルディニエが前半に「50失点は多すぎる」と語ったように、エフェスは前半から守備の綻びが顕著だった。後半にはこれがさらに悪化し、試合後には指揮官が「7人ローテではモナコのようなチームには太刀打ちできない」と語っている。

選手の負荷が極端に偏り、ハンドラー不足が続いたことで、攻撃でも単調さが増し、守備でもローテーションが途切れた。ユーロリーグのレベルでは、主力の欠場をロールプレイヤーだけで補うのは現実的ではなく、ロスター構成の脆さが一気に表面化した形だ。

モナコが示したユーロリーグ上位レベルの完成度

今回の勝利でモナコはリーグのトップ5に浮上した。2試合連続の大勝という結果は偶然ではなく、チームとしての成熟度、選手の役割遂行能力、戦術の再現性が高水準で整っていることを示している。特に後半の支配は、ローテーションの深さだけでなく、チーム全体が共通理解を持って動くユーロリーグ上位チーム特有の強さを映し出していた。

この勝利は順位以上に、モナコが今季のユーロリーグで本格的に優勝争いに絡む可能性を示す内容だった。読者の皆さんも、このチームがどこまで勝ち進むのか、ぜひ注目してほしい。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
国内外のバスケニュースと3×3情報を中心に発信しています。

イギリスNBL/WNBL週間MVPが示す競技レベルと戦術トレンドを徹底分析【2025年11月版】

イギリスNBLとWNBLにおける週間MVPが映し出した競技レベルの上昇

イギリス国内リーグであるNBL(男子)とWNBL(女子)は、地域密着型のクラブを中心としながらも、近年は若い選手と国際経験豊富な選手が混在し、競技レベルそのものが着実に底上げされている。2025年11月25日に発表された週間MVPおよびチーム・オブ・ザ・ウィークは、その傾向を象徴するものとなった。単なる個人成績の表彰にとどまらず、リーグ全体の戦術的成熟度、選手の役割の明確化、試合運びの質の高さを示す重要な資料ともいえる。

選考基準に表れるイギリスバスケの特徴

週間表彰の選考基準には、効率性やスタッツだけでなく、相手チームの強さや試合中の勝負どころでの影響力といった要素が含まれる。これは欧州バスケ全体に共通する評価軸であり、数字より「いつ、どのように試合を動かしたか」を重視する文化を反映している。さらに、勝利チームの優先順位を上げつつも、負け側でも突出した場合は選出される柔軟な基準は、個人評価とチームパフォーマンスの双方を重視するイギリス独自の視点といえる。

ディズラエリ・ルファデジュの万能性と勝負強さ

今週の男子MVPに選ばれたのは、St Helens Saints のディズラエリ・ルファデジュ。首位Birmingham City Universityを92–76で下した試合で24得点、11リバウンド、3アシスト、2スティールという見事なダブルダブルを記録した。特に評価されたのが第3クォーターの存在感で、チームが25–15と試合を大きく動かした時間帯だけで9得点を挙げた。

フリースローは7/7、3Pは3/6と精度が高く、ショット選択も理にかなっている。ルファデジュは単に得点するだけでなく、相手の守備の弱点を見つけ、チームのギアを一段上げるタイミングを正確に読める選手であり、その能力こそがMVPの理由となった。

ディフェンスと判断力で存在感を示す男子陣

D1Mのチーム・オブ・ザ・ウィークには、セーブル・クーパー(27得点・6スティール)、ジュニア・サンチェス(17得点・10リバウンド)、ルーク・ブサンブル(FG 6/8で14得点)、ジャック・ウォルトン(5本の3Pを含む25得点)が選ばれた。いずれもスタッツ以上に「試合を支配した時間」が明確で、特にクーパーは3週連続の選出となった。

これらの選手に共通するのは、攻守の切り替えが速いことと、ボールに対するプレッシャーを緩めない姿勢だ。イギリスの男子リーグでは、アメリカのようなアスレティック系とも異なり、接触の多さと判断の速さが両立したスタイルが根付いており、その影響はここに挙がった選手にも色濃く表れている。

ジャニス・モナカナの支配力とクラッチ性能

女子のMVPに輝いたのは、London Cavaliers のジャニス・モナカナ。28得点、11リバウンド、4スティールという圧倒的なパフォーマンスに加え、Anglia Ruskin戦の第4クォーターだけで13得点を挙げ、67–61の逆転勝利を導いた。フリースローは11/11と完璧であり、接触の強い局面でも崩れないフィジカルとメンタルの両面が際立つ。

彼女は元GB代表として知られ、経験値の高さと安定した判断力はリーグ随一。欧州バスケにおけるフォワード像をそのまま体現しており、攻守どちらでも流れを断ち切るプレーが可能な選手である。

CoLA Southwark Pride の二枚看板が示した分業制の進化

アダオラ・ディオランマ(21得点・11リバウンド)とチャンデラ・ジョーンズ=アリエ(16得点・14アシスト)は、Pr​​ideの勝利を象徴する存在だった。ジョーンズ=アリエは今季初のスターターながら、ゲームメイクを掌握し、味方に最適な形でボールを供給。ディオランマはリバウンド争いで圧倒し、攻撃の起点を連続して作り出した。

この二人の関係性は、欧州女子バスケ全体で進む「役割の細分化」を示している。ビッグはリバウンド後すぐに展開を作り、ガードはスピードより判断速度を優先する。こうした戦術的分業がWNBL全体の質を底上げしている。

Manchester Mystics の守備力が光った1週間

キジー・スペンス(25得点)とサクセス・オデムウィンギー(11リバウンド・4アシスト)は、Ipswichを51点に抑え込んだ守備の中心だった。相手は平均81.3得点を記録するリーグ屈指のオフェンス力を持つが、それを大幅に下回らせた点は高く評価される。

Mystics の守備は、個々の脚力というよりもポジショニングと連携を重視しており、欧州女子特有の「スペース管理型ディフェンス」を体現している。これは3×3にも通じる概念であり、短いショットクロックの中で的確に配置を変える戦術理解が鍵となる。

データが示すイギリスバスケの現状と課題

今週選ばれた選手たちの共通点として、特定の時間帯に試合の流れを変える能力が高い点が挙げられる。これはイギリスバスケの特徴でもあり、ハードコンタクトの中でもプレー精度が落ちない選手が生き残る構造を示している。

一方で、シュート効率自体に大きな課題は見られないものの、チームによってプレースタイルの差が大きく、リーグとしての統一性は依然として途上段階にある。これはNBL/WNBLの発展途上性を示す指標とも言える。

3×3との親和性と今後の注目ポイント

今回の選手たちの傾向は、3×3バスケと相性の良い部分が非常に多い。ルファデジュのようにフィジカルを維持したまま爆発的にスコアするタイプ、モナカナのように勝負どころでインサイドに切り込むタイプ、ジョーンズ=アリエのように素早く展開を作れるガードなど、いずれも3×3で即戦力になりうる。

イギリス国内では3×3の普及が進みつつあり、NBL/WNBLの選手が今後どれだけ3×3に関与していくかは大きな焦点となる。特に若い選手がスキルセットの幅を広げる場として3×3を捉えるケースが増えており、リーグ全体の発展にもつながっていく可能性がある。

まとめ:週間MVPが示す「競技の現在地」

今週のNBL/WNBL週間表彰は、イギリス国内のバスケットボールが確実に競技として成熟していることを示す内容となった。選手個々の能力だけでなく、戦術面の理解や試合運びの巧みさも印象的で、リーグ全体の発展を感じさせる。これらの変化を見逃さず、今後の試合や新たな選手の台頭を追いかけてほしい。

この記事が役立ったと感じたら、ぜひ周囲と共有し、イギリスバスケの魅力をさらに広めてほしい。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
国内外のバスケニュースと3×3情報を中心に発信しています。

Team Miami 3×3、FIBA World Tour Manama Finalで準優勝候補に浮上|アメリカ3×3の進化と世界情勢

導入:Team Miami が世界の主役へと浮上した理由

2025年11月21〜25日に開催されるFIBA 3×3 World Tour Manama Final。この世界最高峰の3×3クラブ決戦において、アメリカ代表クラブ「Team Miami」が第2シードとしてエントリーし、国際的な注目を一身に集めている。長らくセルビア勢(特にUb)が独走してきた3×3シーンだが、今季のTeam Miamiは“対抗馬”として最も評価が高い。

FIBA公式も「UbとMiamiがトップビリングを担う」と明言しており、米国クラブがこの位置に立つのは近年でも稀だ。アメリカは個の強さには定評があるが、国際3×3ではシステムや連携力の差で後れを取ってきた。しかしTeam Miamiは、アメリカの強みであるフィジカルと爆発力に、国際基準の戦術理解・経験・チームケミストリーを加えて進化を遂げている。

本稿では、Team Miamiの強さの理由・Manama Finalの構図・国際3×3の最新トレンド・そしてGL3x3への実践的示唆を、4000字規模で徹底的に分析する。

大会の位置づけ:World Tour の頂点に立つManama Final

FIBA 3×3 World Tourは、世界中の都市を転戦し年間王者を決める3×3クラブ最高峰リーグである。その最終決戦が「Manama Final」。ここには年間成績を基準に選ばれたエリートクラブだけが参加し、世界王者を争う。

Team Miami は今季の累積成績により第2シードを獲得。これは世界中のクラブの中で「事実上の準優勝候補」と評価されたことを意味する。プール組分けではPool Bに入り、アジアの強豪、ヨーロッパのシード、香港/中国のクラブなどと激突する。

特にアジア勢はここ数年レベルアップが著しく、FIBAポイントを体系的に積み上げるクラブが増えている。彼らはスピード、外角、フィジカルを3×3仕様に最適化し、国際舞台で存在感を強めている。そうした新潮流の中で、Team Miami がどのように戦い抜くかは世界の3×3関係者が注目する最大テーマとなっている。

Team Miami の特徴①:NBA・Gリーグ経験者による圧倒的な1on1能力

Team Miamiの最大の武器は、“アメリカ型バスケの核心”である1on1能力の高さだ。多くの選手がNBAやGリーグ、またはハイレベルな海外リーグでのプレー経験を持ち、競技強度への耐性が抜群に高い。

3×3は1on1の比率が極めて高く、個の力がそのまま勝敗に直結する。そのため、米国バスケ特有の
・爆発的なクロスオーバー
・ストップ&ゴーの鋭さ
・身体の強さを活かしたフィニッシュ
・タフショットを決め切る能力
は国際戦でも大きな武器となる。

Team Miami はこれらの能力を“3×3仕様”に最適化しており、弱点とされてきた「判断の遅さ」や「ポゼッション管理」も改善されつつある。

Team Miami の特徴②:フィジカルと体幹の強さが世界基準を突破

世界の3×3では接触が激しく、吹き飛ばされない身体作りが不可欠となる。Team Miamiは、アメリカのトレーニング文化を背景に、接触を受けても体勢を崩さない“体幹の強さ”が際立つ。

・肩を入れたドライブ
・体重移動を制御するステップワーク
・空中での姿勢保持
・フィニッシュ直前の体幹固定
これらの動きは単なる筋力ではなく、身体操作を磨き込んだ結果である。

こうした要素は今後のGL3x3の育成基準にも強く関わってくる。

Team Miami の特徴③:外角シュートの精度が国際基準へ到達

3×3は2点シュート(=バスケのスリーポイント)が最大の武器であり、1本の価値が非常に高い。Team Miami は昨シーズン比で外角成功率が飛躍し、国際クラブの中でも上位に位置する。

シュートの質が改善した背景として、
・キャッチから放つまでの速さ
・ステップバックの精度向上
・フィジカルを受けた際のフォーム維持
・試合強度を意識した練習方法
などが挙げられる。

FIBA公式も「Miamiは2-point efficiencyが大幅に向上した」として、優勝候補としての理由を分析している。

Team Miami の特徴④:国際経験を積み重ねた“3×3専門チーム”への転換

アメリカは長らく“個の強さのみで勝つ”スタイルが主流だったが、Team Miamiは数年かけて国際経験を積み重ね、3×3を専門とするクラブへと進化している。

・年間の遠征数が増加
・FIBAポイント制度の理解が浸透
・選手ローテーションが最適化
・3×3専用の練習メニューを構築

これにより、従来「アメリカはコンビネーションが弱い」と言われていた欠点を克服し始めている。戦術理解と個の能力を両立したチームは、世界でも数が少ない。その意味で、Team Miamiの成長は世界的にも注目されている。

ライバル:世界王者Ubとの“決勝再戦”が最も期待される

2025 Manama Final において、最も注目されるのは「Ub(セルビア)vs Miami(アメリカ)」という構図だ。

Ubは世界最強と評価され続けている3×3クラブで、緻密な戦術・ポジショニング・パスワークの質は他を圧倒する。一方、Miamiはフィジカル・爆発力・突破力を武器にインパクトを残す。

スキルのヨーロッパ vs フィジカルのアメリカ
という、まるでFIBAの“世界潮流の縮図”とも言える対決が予想され、国際メディアも大きく報じている。

GL3x3への示唆①:1on1突破力の強化がエンタメ性を最大化する

GL3x3が掲げる「エンタメ×スピード感の融合」を体現するのが、Team Miamiのプレースタイルである。個の突破力は、観客の歓声が最も大きく上がる要素であり、リーグ演出にも直結する。

GL3x3選手にとっては、
・第一歩の速さ
・縦突破の威圧感
・接触後に崩れない身体操作
・タフショットの決め切り
といった要素が鍵になる。

GL3x3への示唆②:外角シュートは最重要スキルへ

Team Miami の成功の背景には、外角シュートの安定性がある。GL3x3でも、2点シュートの価値は絶対的だ。

日本の3×3選手は、5on5の距離感やステップに慣れすぎており、3×3の“早い判断”に適応し切れていない選手が多い。外角シュート練習をリーグ全体で重点的に強化することは、日本3×3のレベルアップに不可欠である。

GL3x3への示唆③:フィジカル強度の底上げは必須

Team Miamiの特徴である“倒れない身体”は、GL3x3選手への大きなヒントだ。3×3は接触が多く、5on5よりも身体負荷が高い競技である。

GL3x3では、
・体幹強化
・コンタクト耐性
・下半身の安定性
・瞬発力と持久力の両立
といった要素を育成プログラムに組み込むことで、国際基準へ近づくことができる。

総括:Team Miamiは“アメリカ3×3の完成系”としてManamaへ

Team Miamiは、個の力・フィジカル・外角・国際経験の全てを備えたクラブとして、今大会で最も注目される存在だ。第2シードとしての評価は、アメリカ3×3が世界レベルへ到達した証明でもある。

GL3x3が世界へ視野を広げる上で、Team Miamiの成長は極めて重要な教材となる。日本はアジアの強豪としてのポテンシャルを持つが、世界基準と比較すればまだ伸びしろが大きい。

3×3は世界的に拡大し続ける競技であり、アメリカ・ヨーロッパ・アジアの三極が競い合う時代に突入した。Team Miamiの戦い方は、その最前線を示す“答えの一つ”だと言える。


【執筆】GL3x3編集部(バスケ専門ニュースチーム)
国内外のバスケニュースと3×3情報を中心に発信しています。

粤港澳全運会で広東が三人制バスケ王者に 21–13で福建撃破|アジア3×3の最新潮流とGL3x3への示唆

導入:アジア3×3の新たな指標となった広東の優勝劇

中国・粤港澳(広東・香港・マカオ)全運会の三人制バスケットボール〈群衆部門〉で、広東チームが圧倒的な強さを示し、決勝で福建を21–13で下して金メダルを獲得した。スコアの21という数字は、FIBA3×3と同様の「21点先取」による勝利を意味し、技術力・戦略・個の強さが高い水準でまとまった結果と言える。

今回の広東の優勝は単なる地方大会の結果にとどまらず、「アジア3×3の潮流」を理解する重要な材料でもある。スピード、外角精度、フィジカル、そして1on1の突破力という現代的な3×3の要素が、中国国内でも急速に成熟しつつある証拠だ。

GL3x3(ゴールデンリーグ3×3)を運営・応援する日本のファンにとって、これらの国際潮流を読み解くことはリーグ改革や戦術研究、選手育成を考える上でも極めて重要である。本記事では、広東チームの強さを軸に、中国3×3の成長、人材育成の特徴、そして日本の3×3界・GL3x3がどのように活かせるかを深く掘り下げていく。

試合結果:広東が21–13で福建を圧倒、金メダルを獲得

決勝戦は序盤から広東が主導権を握った。外角シュートの高確率、接触に強いフィニッシュ、そして速攻への切り替えの速さは福建を完全に上回った。福建は粘り強さを見せたものの、広東のフィジカルと運動量の前に劣勢を覆せなかった。

最終スコアは21–13。試合は10分間を待たずに、広東が21点に到達して終了した。これは3×3特有の「一気に勝負が決まるスピード感」を象徴しており、GL3x3の観客が求める“短時間でのドラマ性”にも通じるものがある。

広東チームの構成は、いわゆるCBA(中国男子プロリーグ)の選手ではなく、ローカルの3×3を土台に成長した選手たちが中心だ。彼らは5on5と3×3を相互に行き来するハイブリッド型の育成体系の中で鍛えられており、スピード・パワー・判断力のいずれも高水準にある。

広東チームの強さ①:外角とフィニッシュの両立という3×3の理想系

広東の3×3スタイルで際立っていたのは、「外角シュートとフィニッシュの両立」だ。3×3では、2点シュート(=3×3におけるスリーポイント)が試合の流れを決める最重要ファクターである。しかし外角のみに依存するチームは、激しいフィジカルやタフショットの連続で崩れやすい。

広東は以下のバランス感が極めて優秀だった:
・ドライブで相手を引きつける
・短いパスで相手守備を動かす
・空いた瞬間に2点を迷わず放つ
・外が閉じれば即1点のフィニッシュへ切り替える

3×3で求められる「即決」「無駄のない動き」「最短ルートでの得点」を極めて高い精度で実行していた。これはGL3x3の選手たちにも大いに参考になるスタイルだ。

広東チームの強さ②:身体の強さと接触のコントロール能力

中国の3×3選手が年々進化している最大の理由は、フィジカル強度の高さにある。特に広東チームの選手たちは、接触が強くなる3×3の特性を理解し、コンタクト後に姿勢を崩さずシュートに持ち込む技術が優れていた。

3×3では、接触が軽い場合はノーファウルで流され、重い場合は即ファウルとなる。判定レンジが5on5とは異なるため、身体の使い方が試合の勝敗に大きく関わる。広東は以下の点で優れていた:
・肩から先にぶつける
・踏ん張る下半身の強さ
・吹き飛ばされない体幹
・フィニッシュ直前の体勢の安定
これらは世界のトップ3×3選手と共通する特徴でもあり、GL3x3の選手が強化すべきポイントとも一致する。

広東チームの強さ③:切り替えの爆発力とトランジション判断

三人制バスケは「攻撃した瞬間に守備が始まる」スポーツだ。ボールを失った瞬間の切り替えが遅いチームは、簡単に2点を奪われてしまう。

広東は特にトランジションの判断が速く、相手のミスショットやターンオーバーを即得点につなげていた。
・リバウンド後、即アタック
・パスアウトのワンテンポが速い
・相手の体勢を見て最短の決断を下す

これは近年のFIBA3x3 World Tourでも主流のスタイルであり、中国国内でも同基準が浸透していることを象徴している。

中国3×3の成長:国家戦略として進む「3×3強化プロジェクト」

中国は近年、3×3を国家戦略として本格的に推進している。
・ジュニア世代からの専門育成
・学校・地域クラブの大規模化
・CBAとの連携で選手循環を促進
・地方スポーツ局が3×3専用施設を整備

こうしたトップダウン型の支援により、若手選手が「3×3専門選手」として早くから技術を磨ける環境が整っている。この仕組みは、GL3x3が日本でエンタメ×競技の両輪で成長する上でも参考になる部分が多い。

福建の奮闘:広東に敗れるも3×3らしい粘りを発揮

福建は決勝戦で敗れたものの、守備の粘りや1on1の突破力では優れた場面も多かった。特に接触に対して倒れずフィニッシュを狙い続ける姿勢は、3×3特有の競技文化に根ざしたものだ。GL3x3でも「倒れない強さ」「諦めない姿勢」は観客を魅了する重要な要素であり、福建のスタイルは日本の若い選手にとっても学ぶべき点が多い。

アジア3×3の潮流:スピード・外角・フィジカルが主役に

今回の広東の優勝を含む中国3×3の成長は、アジアの3×3バスケットボールが大きく変化していることを示している。近年、各国共通で見られるトレンドは以下の通りだ:
・外角シュートの成功率が急上昇
・体幹強化によるフィニッシュの安定化
・ドライブ→キックアウトの高速処理
・ボールの保持時間短縮(1人あたり1~2秒)
・守備ローテーションの最適化

これはGL3x3が目指す「スピーディで観客を飽きさせない試合展開」と完全に一致している。アジア全体がこの方向に向かっているため、日本もより国際基準に合わせたフィジカル・スキル・戦術の確立が必要となる。

GL3x3への示唆①:外角シュート文化の徹底強化

広東の勝因の一つである外角シュートの安定性は、GL3x3の選手にとって特に重要だ。確率の高い2点シュートは、試合の流れを根本から変え、観客の盛り上がりを最大化する“エンタメ性の核”でもある。

GL3x3の選手育成では、以下のポイントが改善要素となる:
・試合強度でのキャッチ&シュート
・フィジカルを受けながらのステップバック
・疲労時のフォーム維持
・スクリメージでの外角ルール強化
これらは国際基準に近づくための土台となり、リーグの質を大きく引き上げるだろう。

GL3x3への示唆②:身体操作の改善と接触耐性の強化

広東のような強豪は「ぶつかっても崩れない身体の使い方」を習得している。GL3x3の選手も、単なる筋力ではなく、接触直後に体勢を立て直す“身体操作性”を鍛えることで、一気に競技レベルを上げられる。

・コンタクト後の軸足復元
・肩から入るドライブの角度調整
・倒れないバランス強化
・フィニッシュ前の一瞬の体幹固定

これらは短期間でも改善可能であり、リーグ全体のレベルアップにつながる要素だ。

GL3x3への示唆③:試合演出と競技スピードの両立

広東のプレーは“速さ”が最大の魅力だった。GL3x3でも、テンポを高めることで観客の興奮を持続させることができる。

・シュート後3秒以内の攻守切り替え
・ボールデッドを少なくする試合運営
・プレジデント制による戦略的タイム管理
・選手個性×速度の演出

GL3x3は「エンタメ×競技」の両立を掲げるリーグだからこそ、この“スピードの価値”をさらに高めることができる。

まとめ:広東の優勝はアジア3×3の未来を映す鏡

広東が福建を21–13で下して金メダルを獲得した今回の試合は、単なる区域大会の結果ではない。アジア全体で3×3が高度化していることを示し、日本のGL3x3にとっても大きな示唆に満ちている。

・外角シュート文化の成熟
・フィジカルと身体操作性の進化
・高速トランジションの定着
・戦術と判断の短時間化

これらは、GL3x3が次のステージへ進むための重要なヒントとなる。アジアの競技潮流を取り入れつつ、日本独自の“エンタメスポーツ”としての3×3文化を深化させていくことが求められる。

KBL王者・昌原LGがEASLで3連敗 主力離脱で苦戦…アジア勢力図の変化

概要:KBL王者が国際舞台で苦戦、EASLで3連敗の現実

2024-25シーズンのKBL(韓国プロバスケットボール)王者である昌原LGは、アジアの強豪クラブが集う東アジアスーパーリーグ(EASL)において、グループステージC組でまさかの3連敗を喫し、苦しい戦況に立たされている。今回の試合は台湾のニュータイペイ・キングスとの対戦で、スコアは87-93。点差こそ6点だったが、内容的には「追いついては離される」展開が続き、完全に主導権を奪えないまま試合が終了した。

EASLは、アジア諸国のクラブレベルが急速に成長する中で、その勢力図を明確に示す大会として年々存在感を増している。KBL王者であるLGが勝てていないという事実は、韓国バスケットボール界だけでなく、アジア全体の競技レベルが均質化しつつある現状を象徴する結果となった。

主力の大量離脱が引き起こした構造的な課題

今大会のLGにとって最大の問題は「主力の大量離脱」である。ユ・ギサン、ヤン・ジュンソク、カール・タマヨという3人は、チームの得点・展開・リバウンドの多くを担ってきた中心的存在だ。
・ユ・ギサン:高確率のアウトサイドで相手守備を広げる役割
・ヤン・ジュンソク:試合のテンポを決定づけるゲームメイカー
・タマヨ:リバウンドとペイントスコアで流れを作る大型フォワード

この3名が同時にチームを離れるのは、戦術的にも精神的にも極めて大きな痛手だ。特に国際試合のようなハイペースな展開では、ボール運びと判断を担うPGの存在が極めて重要で、ヤン・ジュンソクの離脱は試合全体の流れを重くし、対策が後手に回る原因となった。

さらに、タマヨが不在の状況ではインサイドでのサイズ不利が顕在化し、相手のセカンドチャンスを許す場面が多く見られた。こうした「構造的な穴」は短期間で埋められるものではなく、チームとしての厚みが問われる内容となった。

試合の詳細:3Qの逆転劇、しかし4Qで崩れた守備

試合は序盤からニュータイペイが主導権を握った。LGはアセム・マレーとマイケル・エリックのインサイドで応戦したものの、相手の外角攻勢に翻弄される時間が多かった。
それでもLGは3Q中盤に反撃を見せ、ハン・サンヒョクとホ・イルヨンのシュートが連続して決まり、一時は逆転に成功する。その瞬間、ベンチからも明るい声が飛び交い、試合の流れを完全に引き寄せたように見えた。

しかし、勝負所の4Qで状態が一変する。ニュータイペイのジェイデン・ガードナーに3ポイントを立て続けに決められ、チーム全体の守備が崩れた。外角シュートを嫌ってラインを上げれば、今度はドライブで引き裂かれ、ローテーションも追い付かない。結果、再び10点以上の差をつけられ、追撃のエネルギーを奪われた。

LGの選手たちは最後まで粘りを見せたが、ミスが重なりシュート精度も落ち、勝利には届かなかった。数字としては拮抗していたものの、内容は「ラスト5分のクオリティ差」が明確に表れた試合だった。

アジアクラブの勢力図が揺れ動く時代へ

韓国バスケットボールは長らくアジアの中で高いレベルを維持してきたが、ここ数年で台湾・フィリピン・日本のクラブが急速に台頭している。特に台湾は、スピード・外角・ペースの3点がレベルアップしており、FIBAバスケが重視する現代的トレンドに強く適応している。

今回のニュータイペイの戦い方もまさにその象徴で、3ポイントの成功率、トランジションの速さ、インサイドの広げ方すべてが洗練されていた。韓国勢が苦戦するのは、相手の戦術とテンポがこれまでのKBLスタイルと大きく異なることが一因であり、国際舞台での適応力がより強く問われる時代になっている。

LGの課題:国際基準のペース、外角守備、ローテの再構築

LGが直面している課題は単なる「怪我による不調」ではない。
・ペースへの適応速度が遅い
・外角シュートを警戒するとドライブで崩される
・ベンチの層が薄く戦術が限定される
・接戦の4Qで決め切る力が不足している
これらはEASLのような国際大会だけでなく、KBL内の優勝争いにも大きな影響を及ぼす。

特に外角守備の崩壊は深刻で、4Qの連続失点は「疲労による足の止まり」だけでなく、「守備の原則の乱れ」も原因として見える。守備の連携が不十分な状況では、国際試合のハイレベルな攻撃には耐えられない。

3×3バスケへの示唆:アジア全体で加速する“スピード&外角”

今回の試合内容は、3×3バスケの視点でも非常に示唆に富んでいる。3×3では
・ショットクロック12秒の即決力
・1on1での突破力
・外角シュートの効率
・トランジションの速さ
が勝敗を大きく左右する。

ニュータイペイの外角を中心としたスタイルは、まさに3×3のトレンドと一致しており、アジア全体のバスケが“より速く、より広く、よりシュート重視へ”と進化していることを示している。GL3x3のようなエンタメ型3×3リーグにおいても、こうした国際的潮流を取り入れた演出・戦略は今後ますます重要性を増すだろう。

EASL全体の動向と今後の注目ポイント

EASLはアジアのクラブバスケにおける「実力の見える化」の場となっている。今回のLGの苦戦は、韓国勢だけでなく、アジア全体の競技レベルが急速に拡大していることを意味している。

今後の注目ポイントは以下の通り:
・LGが残り試合でどこまで立て直せるか
・台湾クラブの台頭が一過性か、長期的な潮流か
・Bリーグ勢(日本)は優勝争いに絡めるのか
・アジアの5on5戦術は3×3にも波及していくのか

GL3x3にとっても、アジアのクラブトレンドを読み解くことはリーグ設計や選手起用、演出の方向性を決める重要な参考材料となる。EASLの動きは、今後のアジアバスケットボールを語るうえで外せない指標であり、大会全体の変化を注視する必要がある。

高雄全家海神、新加入ボグダン・ブリズニュクのトリプルダブルで6連敗ストップ

高雄全家海神、新加入ブリズニュクが圧巻のトリプルダブルで6連敗を止める

台湾職業籃球大聯盟(TPBL)において、苦しいトンネルを抜け出せずにいた高雄全家海神が、ようやく重要な一勝を手にした。桃園台啤永豐雲豹との対戦で112-90の快勝。これまで続いていた6連敗を断ち切っただけでなく、チームに新たな方向性と勢いをもたらす試合となった。その中心にいたのが、新加入したばかりのボグダン・ブリズニュク(Bogdan Bliznyuk)。デビュー戦ながら28得点・11リバウンド・12アシストという驚異的なトリプルダブルを達成し、攻守両面で圧倒的な存在感を放った。

ブリズニュクが見せた“万能型フォワード”としての価値

ブリズニュクのプレースタイルは、単なるスコアラーでは終わらない。高い視野、正確なパス、強度のあるドライブ、そしてリバウンドへの読みのすべてが揃った万能型フォワードだ。試合の序盤から積極的にゲームに関与し、ボールを受けてはペイントアタック、もしくは外角へ正確なキックアウトを展開。彼のプレイメイクによって海神のオフェンスは常に良いテンポを維持し、雲豹ディフェンスを崩し続けた。

特に注目すべきは、相手がスイッチを多用する時間帯においても、ブリズニュクが的確にミスマッチを突き続けた点である。大きな相手にはスピードで翻弄し、小さな相手には体格差を使ってリングへ向かう。その柔軟なアタックにより、雲豹はディフェンスの選択肢が限られ、ローテーションの乱れを生むことになった。

試合の流れを左右した第3クォーターの爆発

海神が主導権を握ったのは第3クォーターだ。この時間帯にブリズニュクが完全に試合をコントロールし、雲豹を突き放すきっかけを作った。リバウンドを確保した瞬間に速攻へ移行し、アウトナンバーの状況を次々と作り出す。アシストの多くはこのクォーターに集中しており、オフェンスの中心として攻撃を加速させた。

さらに、彼自身の得点も高確率で決まり、ドライブとジャンプショットのバランスが非常に良かった。ブリズニュクがボールを持つだけでディフェンスが収縮し、周囲のシューターが打ちやすくなるという理想的なオフェンスの循環が生まれた。この時間帯に点差が大きく開き、試合の流れは完全に海神へ傾いた。

海神が抱えていた“後半の失速”という課題の克服

連敗中の海神は、前半こそ互角でも後半で失速するパターンが続いていた。特にオフェンスが止まり、ディフェンスもスクリーン対応が甘くなるなど、戦術面・フィジカル面ともに苦しさを見せていた。

しかし、この日はブリズニュクの加入が流れを変えた。彼がハーフコートオフェンスを落ち着かせることで、海神は最後まで攻撃の形を維持。無理な1on1に頼らず、ボールが動き続ける状態が保たれた。結果として、試合終盤にありがちな“膠着状態”が起きず、リードを保ったまま余裕を持って試合を締めることができた。

メンタル面の変化も大きい。6連敗という重いプレッシャーを背負う状況で、新加入選手が圧倒的なプレーを見せることは、チーム全体の空気を一気に変える。ロッカールームは間違いなく明るさを取り戻し、選手たちも「勝ちきれる感覚」を得た試合となった。

雲豹ディフェンスの課題と崩れたローテーション

桃園台啤永豐雲豹にとって、この試合はディフェンスの脆さが目立つ内容となった。特に外角のローテーションが遅れ、ブリズニュクがパスを回し始めた瞬間に後手へ回る形が続いた。個人ディフェンスでは健闘している時間帯もあったが、海神が意図的にスペーシングを広げたことで、雲豹はヘルプとリカバリーの距離が長くなり、対応しきれない場面が増えた。

また、トランジションディフェンスでも課題が浮き彫りになった。ブリズニュクがリバウンドを取った瞬間に速攻を仕掛けるため、雲豹は走り負ける場面が多く、結果として失点がかさむ展開に。試合中盤から終盤にかけて改善の兆しは見えたものの、点差を詰めきるだけの強度と精度は保てなかった。

海神にとっての勝利の意味とチームへの影響

今回の勝利は、海神にとってシーズンの転換点となる可能性が高い。6連敗という状況で新加入選手が即戦力どころか“チームの中心”として活躍したことは、戦術面だけでなくメンタル面でも大きな後押しになる。

ブリズニュクの加入によって実現したポイントは以下の通りである。

・攻撃の停滞が解消され、ハーフコートの選択肢が増えた
・プレッシャーの中でも安定したゲームメイクが可能になった
・既存選手の役割分担が明確化され、無理なプレーが減少
・リバウンドとアシストで主導権を握れるため、試合全体の流れを管理しやすい
・後半の強度が維持されるようになり、勝ち切る力が向上

この勝利は単なる1勝ではなく、チーム全体の方向性を改善し、今後の上位争いへ復帰するための足がかりとなる。

ブリズニュクという選手がもつ“将来的インパクト”

ブリズニュクは欧州で実績を積み、多彩な役割をこなせる選手として知られている。台湾リーグのスタイルとも相性が良く、フィジカル・スキル・IQのバランスが非常に高い。彼が安定してプレイメイクできることで、海神の攻撃は今後さらに多様化していく可能性が高い。

また、相手チームにとっても対応が難しいタイプであり、一人で複数の役割を兼ねる能力はシーズンが進むほど効果を発揮する。彼の存在を軸に、海神がどのようなチームに変化していくのか注目が集まる。

総括

高雄全家海神が桃園台啤永豐雲豹を112-90で下し、6連敗をようやく止めたこの試合は、新加入ボグダン・ブリズニュクのトリプルダブルが象徴するように、チームに大きな変革をもたらす内容だった。攻守のバランス、ゲームメイク、リバウンド、アシストのすべてが改善され、試合全体を通して主導権を握る理想的な展開に。シーズンの流れを変える起点として、この1勝は今後の海神にとって非常に重要な意味を持つだろう。

バルセロナ新政権がユーロリーグ開幕黒星:シャビ・パスクアル体制が迎えた試練の第一歩

シャビ・パスクアル復帰の開幕戦は黒星スタート

2025-26シーズンのユーロリーグが幕を開け、スペインの名門FCバルセロナは本拠地でアナドル・エフェス(トルコ)と対戦した。しかし結果はバルサにとって厳しいものとなり、復帰したシャビ・パスクアル新政権の初陣は黒星で始まった。欧州でも屈指の戦力を備えながら、試合の主導権を握りきれず落としたこの一戦は、シーズン開幕直後とはいえ大きな意味を持つ。

パスクアルは2008年から2016年までバルサを率いた名将であり、リーグ制覇やユーロリーグ優勝争いの常連だった時代を作り上げた人物でもある。その名将が再び戻ってきたことで、クラブ内外の期待は大きかった。しかし、初戦の敗北はバルサの現状が決して簡単ではないことを物語っている。

前半は優勢も後半で崩れたバルサ

試合の入りは悪くなかった。前半のバルセロナはテンポの良いパスワークと安定した守備でアナドル・エフェスに対してリードを奪い、ホームの観客を沸かせた。特にピック&ロールの展開から生まれるオフボールの動きが効果的で、外角シュートも高確率で決まっていた。

しかし後半になると、バルサの精度は徐々に落ち始める。アナドル・エフェスはフィジカルなプレッシャーを強め、1対1の状況を数多く作り出し、そこからのドライブやキックアウトで流れを掌握した。守備面でもスクリーンへの対応が綻び、ミスマッチを突かれ失点を重ねた。

最終クォーターでは、エフェスの外角が連続して決まり、さらにバルサが攻撃でリズムを崩したことで逆転を許す。終盤のクラッチタイムにおいて、バルサは判断の迷いと連携不足を露呈し、結果としてリードを守り切れなかった。

パスクアルが語った“移行期間の厳しさ”

試合後、シャビ・パスクアルは「移行期間に与えられた時間は多くない」と語り、チーム再建の難しさを率直に強調した。名将であっても、チームが抱える課題をすぐに解決できるわけではない。選手構成、戦術理解度、ローテーションの最適化、そしてメンタル面など、多くの要素を組み直す必要がある。

バルセロナはこの数年、国内リーグでもユーロリーグでも安定した成績を残せていない。レアル・マドリードが黄金期に突入し、バレンシアやバスコニアも力をつける中、バルサは「再起のプロセス」にいる。このタイミングでのパスクアル復帰は、クラブ改革の象徴と言えるが、今回の敗戦はその改革が簡単ではないことを改めて示した。

アナドル・エフェスの強さが際立った後半戦

アナドル・エフェスはここ数年のユーロリーグで常に優勝候補に挙げられるトップクラブであり、近年リーグ制覇も経験している。個人能力の高さに加え、チームとしての完成度が非常に高く、後半のバルサの失速を逃さず確実にスコアへつなげた。

特にバルサの守備が崩れた要因としては以下が挙げられる。

・スクリーンディフェンスの迷い
・ローテーションの遅れ
・1対1対応で後手に回った
・ベンチユニットのディフェンス強度不足
・外角シュートに対するクローズアウト不足

これらが重なり、後半だけで見るとエフェスが完全に主導権を握った内容だった。欧州トップレベルの攻防において、わずかな判断の遅れが失点につながるという典型例と言える。

欧州バスケの現実:細かな差が勝敗を分ける

ユーロリーグは世界でも最も戦術レベルが高いと言われるリーグであり、40分間のどこを切り取っても高密度の駆け引きが存在する。今回の試合は、以下のような“細部の差”が勝敗につながることを改めて示した。

・3秒の判断遅れが失点につながる
・ターンオーバー1つが流れを変える
・リバウンドの1本で試合のテンポが変わる
・クロージングの数ポゼッションで勝敗が分かれる

前半を優位に進めたバルサも、後半に要求される強度と精度を保てず、エフェスの試合巧者ぶりに屈した格好となった。ユーロリーグの戦いは、この「わずかな差」を埋められるかどうかが重要であり、名門バルサといえど例外ではない。

バルサが抱える構造的課題

今回の敗戦は単なる黒星ではなく、クラブが抱えるいくつかの課題を浮き彫りにした。

・ロスターの再構築
経験豊富なベテランと伸び盛りの若手の組み合わせは、魅力的ではあるが安定性に欠ける場面もある。

・戦術浸透不足
パスクアルの戦術は高度かつ緻密であり、短期間で浸透させるのは容易ではない。

・クラッチタイムの弱さ
近年のバルサは接戦での勝ち切りが課題であり、今季も改善の兆しはまだ見えていない。

・リバウンドの安定感不足
インサイドの高さやフィジカルで苦戦する試合が増えている。

これらは長期的な視点で解決すべき問題であり、パスクアルがどのようにアプローチしていくかは今後の大きな焦点だ。

スペイン4大クラブの中での立ち位置は?

スペインにはユーロリーグ常連の強豪が多く、バルセロナの現状は国内競争にも直結する。

・レアル・マドリードは依然として安定感抜群
・バスコニアは攻撃力で勝負
・バレンシアは着実に戦力を強化
・バルサは改革途上で浮き沈みが大きい

バルセロナは依然として“ブランド力”と“潜在能力”ではトップクラスだが、現実的なパフォーマンスは他クラブより一歩遅れていると言わざるを得ない。ただしシーズンは始まったばかりであり、パスクアル体制がフィットし始めれば後半戦での反転攻勢も十分に可能だ。

開幕黒星の先にあるもの

ユーロリーグは長丁場であり、開幕戦の敗北がそのままシーズン全体の結果に直結するわけではない。むしろ今の段階で課題が明確になったことは、パスクアルにとってポジティブな材料でもある。

彼はこれまでも戦術理解を重視し、細部にこだわるスタイルでチームを改善してきた指揮官だ。今回の敗戦も、彼の哲学に基づいた再調整によってチームを成長させる材料になるだろう。

バルサのシーズンはまだ始まったばかりだ。名門クラブとしての誇りを取り戻せるか。パスクアル体制の真価が問われるのは、ここからである。