【CBA/天津パイオニア】中国バスケ発祥の地・天津が誇る“先行者”

概要

天津栄鋼籃球倶楽部(Tianjin Ronggang Basketball Club)は、中華人民共和国・天津市を本拠地とする中国プロバスケットボールリーグ(CBA)所属チーム。
2019年より「天津栄鋼先行者隊(Tianjin Pioneers)」の名称を使用しており、中国バスケ発祥の地・天津を象徴するチームとして知られる。チームカラーは青と赤。運営は天津の大手企業栄程グループ

チームの由来と歴史

天津は中国におけるバスケットボール発祥の地とされ、1895年にYMCAを通じて初めてバスケットボールが紹介された都市である。この歴史的背景から、チームは後に「先行者(Pioneers)」の名を冠した。

1959年に前身となる天津籃球隊が設立。1998年には天津和平海湾籃球倶楽部として再編され、NBL(中国男子バスケットボールリーグ)へ参加。
2006年、天津栄程鋼鉄グループ(現・栄程グループ)の支援を受けて天津栄鋼籃球倶楽部が正式に発足。2008年シーズンよりCBA(中国プロバスケットボールリーグ)に参戦した。

2019年以降のリブランディング

2019年5月、チームは新たな時代を象徴するリブランディングを実施。名称を「天津栄鋼先行者隊(Tianjin Pioneers)」に変更し、ロゴとユニフォームデザインも刷新した。
「先行者」という名には、「中国で初めてバスケットボールが行われた地・天津」への誇りと、「新時代を切り拓く挑戦者」としての意思が込められている。

ホームアリーナとチームカラー

  • ホームアリーナ: 天津体育中心(Tianjin Sports Center)
  • 所在地: 天津市
  • チームカラー: 青・赤(闘志と誇りを象徴)

主要人物

  • オーナー: 栄程グループ
  • ヘッドコーチ: 張徳貴(Zhang Degui)

主な所属選手

  • 林庭謙(Lin Ting-Chien) — チャイニーズ・タイペイ代表としても活躍する司令塔。高精度な3Pとゲームメイクが武器。
  • マルコ・トドロヴィッチ(Marko Todorovic) — モンテネグロ出身のビッグマン。得点・リバウンドの両面でチームを支える。

プレースタイル

天津パイオニアは、機動力と外角シュートを軸とした速攻型バスケットを展開。若手育成にも力を入れており、外国籍選手と中国人選手の連携強化を進めながら、CBA北地区での上位進出を目指している。
「走って闘う」「誇りを示す」という姿勢を一貫して掲げる点が特徴。

クラブの意義と地域性

天津は中国近代スポーツ史において重要な役割を果たしてきた都市であり、同クラブはそのバスケ文化の象徴的存在。CBAの中でも特に「地域発展」と「育成」を重視するチームの一つである。
天津の若年層や学生バスケットボールとの連携も深く、地元YMCAや学校へのクリニック活動など、地域貢献型クラブとしての地位を築いている。

チーム名の変遷

  • 天津籃球隊(1959年–1998年)
  • 天津和平海湾籃球倶楽部(1998年–2005年)
  • 天津栄鋼籃球倶楽部(2006年–2019年)
  • 天津栄鋼先行者隊(2019年–)

今後の展望

チームは現在、CBA北地区での再建期にあり、若手の成長と戦術の洗練を進めながら、プレーオフ常連復帰を目指している。天津から再び中国バスケットボールの新たな潮流を切り開く“先行者”として、今後の飛躍が期待される。