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【Bリーグ/長崎ヴェルカ】2025-26最新情報|ハピネスアリーナ本格稼働とマオール体制の全貌、補強・ロスター・戦術を徹底解説

ニュース概要

長崎ヴェルカは2025-26シーズン、B1西地区で2年目のモーディ・マオールHC体制を継続し、スローガンを「WE THE VELCA」として再出発する。ホームは長崎スタジアムシティ内の多目的アリーナ「ハピネスアリーナ」。スタンリー・ジョンソン、アキル・ミッチェル、イ・ヒョンジュンら国際色豊かな新戦力を加え、伊藤拓摩GMが描く“地域×エンタメ×競技力”の三位一体モデルをいっそう推し進める。ロスター刷新とスタッフ強化、育成路線の拡充、メディア露出の積極化を背景に、B1定着から上位進出を狙う。

背景と経緯

長崎ヴェルカは2020年に創設された長崎県初のプロバスケットボールクラブで、運営はジャパネットHD出資の株式会社長崎ヴェルカ。B3初年度の2021-22で圧倒的な45勝3敗の成績を収め優勝、B2でも準優勝を果たし、創設から最短ルートでB1へ到達した。2023-24はB1西6位(27勝33敗)、2024-25は同6位(26勝34敗)と苦心しつつも、クラブとしての基盤を広げた時期となった。

組織面ではGM伊藤拓摩の下、アソシエイトHCにポール・ヘナレを迎え、アシスタントコーチやパフォーマンス、メディカル、ビデオ部門を国際水準へ近づける再編を実施。育成カテゴリはU14/U15/U18が整備され、VCDP(Velca Coaching Development Program)で次世代コーチの育成も並行する。2024年以降は新拠点「ハピネスアリーナ」と併設クラブハウスが稼働し、練習・試合・オフィス・温浴設備に至るまで動線がシームレス化。チームとファンが日常的に交差する“都市型クラブ”の実装が進んだ。

選手・チームのプロフィール

クラブアイデンティティは“Welcome/Well community/Victory”を掛け合わせたチーム名「VELCA」が端的に示すとおり、地域に開かれた勝利志向。チームカラーはヴェルカネイビーとキャンバスホワイト、斜め上昇の「ヴェルカバード」ロゴは成長と革新性を象徴する。

経営・編成本部の顔は代表取締役社長兼GMの伊藤拓摩。NBAやNBLに通底する最新トレンドへの感度が高く、戦力補強は「スイッチ対応力」「トランジション適性」「マルチポジション性」をキーワードに一貫性がある。指揮官モーディ・マオールHCは、ハーフコートでのスペース創出、ハンドオフやズーム系の連携、5アウト/4アウト1インの可変運用を使い分けることで、国籍やサイズの異なる選手を束ねるのが持ち味だ。

2025-26登録の主な顔ぶれは、以下の通り(ポジションは便宜上)。

  • G:熊谷航、森田雄次、狩俣昌也、松本健児リオン
  • W/F:馬場雄大、山口颯斗、星川堅信、菅野翔太、イ・ヒョンジュン、スタンリー・ジョンソン、森川正明(IL入りからの復帰見込み)
  • F/C:アキル・ミッチェル、ジャレル・ブラントリー、川真田紘也

新加入のスタンリー・ジョンソン(NBA在籍経験)とアキル・ミッチェル(国際舞台での守備・リムラン能力)は、B1のアスレティシズム基準を引き上げるピース。イ・ヒョンジュンは高精度のキャッチ&シュートとサイズのあるウイング守備で、日本のB1でもフィットが期待される。継続勢では馬場雄大が攻守のトーンセッター、ブラントリーがミスマッチ攻略の第一手、川真田がスクリーンとリムプロテクトで骨格を担う。テクニカルなスイングマン星川、2way志向の山口、ゲームメイク力の熊谷など、ローテは多層化した。

試合・出来事の詳細

直近2季のB1では負傷と入れ替えの影響で波に乗り切れず、2024-25は7連敗を含む難所を経験。終盤は立て直して26勝34敗でフィニッシュした。課題はセカンドユニットの持続火力、リム周りの決定力、終盤の意思統一で、いずれも今季の補強テーマと整合的だ。具体的な上積みポイントは以下の3つ。

  1. 守備の土台強化
    • ミッチェル+ブラントリー+川真田のラインで、リム守備・DREB・ショーブロックを改善。ウイングはジョンソンと馬場がPOA(Point of Attack)で圧をかけ、後方の助け舟を減らす。
    • スイッチ後のポストミスマッチへの二段対応(早いボールプレッシャー→遅いダブル)は、ヘナレAHCのコーチングで整理が進むはずだ。
  2. トランジションの加速
    • 守備リバウンド即発進(rebound to outlet to lane fill)を徹底。馬場・山口・イ・ヒョンジュンの三走路はB1でも上位水準の推進力を生む。
  3. ハーフコートの省手数化
    • ズーム(ピンダウン→DH0)やホーンズ起点のハンドオフで、初動からスイッチを強要。ブラントリーのショートロール、ミッチェルのダイブ、外ではイ・ヒョンジュンのスポットアップを絡めて“判断2手以内”を目指す。

ホームの「ハピネスアリーナ」はアクセス性と演出設備でB1屈指。併設クラブハウスは“徒歩30秒”の導線でパフォーマンス管理を高効率化する。試合日は会場の飲食・物販や演出(MC/DJ、チア「VELC」)が一体化し、地域メディアの定期番組と連動するハイブリッドな“試合体験”が提供される。

他事例との比較・分析

B1西地区の上位常連は、堅守速攻(川崎タイプ)、大柄ビッグの高効率活用(琉球タイプ)、多彩なハンドオフ連携(名古屋Dタイプ)など、色のあるスタイルを持つ。ヴェルカのユニークさは、国際色あるロスターに対して“可変式”の落とし込みを行い、週単位で対戦相手の弱点へ戦術を微調整する運用にある。

例えば、サイズ差で押せる相手にはミッチェル+川真田の縦リム圧とOR(オフェンスリバウンド)で上書き。外角守備が脆い相手には、イ・ヒョンジュンのピンダウン→シャローカールからのキャッチ&シュートを連投し、ブラントリーのショートロールでヘルプを吸う。POAが強い相手には、馬場をプライマリーハンドラーにしてDH0やズーム系を増やし、ドリブル回数を削る。これらの“相手特化の小回し”は、長期的な“クラブとしての型”を損なわない範囲で調整できるのが強みだ。

また、B3優勝→B2準優勝→B1定着という駆け上がりの裏側で、アカデミーとメディア、アリーナ運営を統合し、勝つだけではない収益多角化を早期に実装した点が他クラブ比で先進的だ。U14/U15/U18の整備、コーチ育成プログラム、地元番組・YouTube・SNSの立体展開、スポンサー協業の広がりは、“地域装置”としてのプロクラブというBリーグの理想形に近い。

今後の展望とまとめ

短期目標は、勝率5割超と西地区上位進出。中期では、連敗の芽を序盤で摘む“下振れ耐性”の獲得と、終盤のクローズ力の安定化が焦点だ。戦術的には、リム周りの効率(FT獲得とペイントFG%)を押し上げつつ、3Pの量と質を担保できるかが鍵になる。特に以下のKPIをシーズンの体温計として捉えたい。

  • 守備:DREB%、相手のペイント得点、相手TOV%
  • 攻撃:ペイント得点、FT Rate(FTr)、3P試投比率とコーナー3比率
  • ゲーム運び:クラッチタイムのPPP(100ポゼッション得点)とTOV%

ロスター面では、ウイングのヘルシー維持とバックアップガードのハンドリング安定が上振れの条件。スタッフ体制の厚みはリーグ随一で、負傷や日程密度の波を平準化できる可能性が高い。ハピネスアリーナという新基盤は“ホーム勝率の底上げ”に直結しやすく、観客体験の品質はスポンサー価値と選手リクルート力を押し上げる。

総括すれば、長崎ヴェルカは“地域密着×国際規格の実装”という独自性で、B1の新潮流を牽引するポテンシャルを持つ。2025-26は、守備の土台とトランジション、ハーフコートの省手数化が噛み合うかが勝負どころだ。読者の皆さんは、ホームの熱量とともに、セットの起点(ホーンズ、ズーム、DH0)の配分や、終盤のクラッチで誰が第一次決定権を握るかに注目してほしい。興味を持ったらこの記事をシェアし、現地で“WE THE VELCA”の空気を体感しよう。

【Bリーグ契約情報|7月9日】長崎ヴェルカがアキル・ミッチェル獲得!チャイルズやピークらの移籍先も判明

長崎ヴェルカ、アキル・ミッチェル獲得でインサイドを強化


2025年7月9日、Bリーグ各クラブによる新シーズン(2025-26)に向けた契約情報が続々と更新された。中でも注目を集めたのは、B1所属の長崎ヴェルカによるアキル・ミッチェル(Akil Mitchell)の獲得だ。

ミッチェルはパナマ代表経験を持つ実力派ビッグマンで、身長206cm、屈強なフィジカルとリムプロテクションに定評がある。過去にはフランス、イタリア、プエルトリコ、イスラエル、トルコなど複数の国でプレーし、インサイドにおける守備力と得点力のバランスが高く評価されてきた。

昨シーズンはB1の横浜ビー・コルセアーズと契約したものの、約2カ月で退団。そのため、日本国内での公式戦出場は叶わなかったが、長崎での新たな挑戦に期待がかかる。

長崎ヴェルカは2024-25シーズンにB1初昇格を果たしたばかりの新鋭クラブで、機動力と勢いを武器に一気に注目チームへと躍進。新シーズンに向けた戦力強化の第一歩として、ミッチェルのような即戦力ビッグマンの加入は、リーグ中位〜上位進出への布石となる可能性が高い。

ヨーリ・チャイルズがB2神戸へ移籍、立川にはLJ・ピークが加入


続いて話題となったのは、B2・神戸ストークスによるヨーリ・チャイルズ(Yoli Childs)の獲得発表だ。

チャイルズは佐賀バルーナーズで2023-24シーズンに在籍し、在籍2年目で平均2ケタ得点を記録した実力派フォワード。もともとBYU(ブリガムヤング大学)のエーススコアラーとして注目され、プロ転向後も安定したパフォーマンスを披露してきた。今季は自由交渉選手リスト入りしていたが、神戸への加入が正式に決定し、B2屈指の得点源としての働きが期待されている。

また、LJ・ピーク(LJ Peak)も新たな動きを見せた。昨季までB2・越谷アルファーズに所属していたピークは、平均得点10点超と高い得点能力を発揮していたが、今回B3の立川ダイスへの移籍が発表された。

立川はB3中位クラスのチームだが、近年は外国籍選手の活用や若手の積極登用で評価を上げており、ピークの加入により攻撃面での飛躍が期待される。

奈良がインサイドに2名を補強、新外国籍選手の顔ぶれにも注目

B2のバンビシャス奈良は、7月9日に2名の外国籍選手獲得を発表。いずれもインサイド強化を目的とした補強となっており、2025-26シーズンへの本気度がうかがえる。

まず1人目は、ドミニカ共和国出身のジョーダン・ダラス(Jordan Dallace)。身長208cmのセンターで、パワフルなリバウンドとリム付近での得点力が売り。ドミニカ共和国代表歴を持ち、中南米リーグやGリーグでのプレー経験も豊富だ。

2人目は、NCAA強豪・ミシシッピ大学(Ole Miss)出身のジェイミン・ブレイクフィールド(Jaemyn Brakefield)。206cmのフォワードで、アウトサイドシュートとペリメーターディフェンスの両立が魅力。NCAAで4年間プレーした経験から、安定感のあるオールラウンダーとして注目されている。

奈良は昨季B2下位に沈んだが、このインサイド補強により、攻守両面での底上げを図る構えだ。

東京Zがブルーナーを獲得、B3中堅クラブの動きも活発化


B3クラブにも注目の動きが出ている。アースフレンズ東京Zは、ドンテ・ジョーダン・ブルーナー(Donte Jordan Bruner)の獲得を発表。ブルーナーは立川ダイスを退団したばかりのパワーフォワードで、昨季はレバノンリーグでもプレー経験を積んだ。

東京Zは、B3再編後の新体制で台頭を目指すチームの一つ。ブルーナーのように複数の国でプレーした経験を持つ選手の加入は、チーム内の競争力を高める意味でも重要だ。

移籍・契約情報まとめ:今後の動向に注目

以下は、2025年7月9日に発表されたBリーグの契約情報一覧である。

  • 【移籍】
  • LJ・ピーク(越谷アルファーズ ⇒ 立川ダイス)
  • ヨーリ・チャイルズ(佐賀バルーナーズ ⇒ 神戸ストークス)
  • 【新規契約】
  • アキル・ミッチェル(プエルトリコリーグ ⇒ 長崎ヴェルカ)
  • ジョーダン・ダラス(ドミニカ共和国リーグ ⇒ 奈良)
  • ジェイミン・ブレイクフィールド(NCAA ⇒ 奈良)
  • ドンテ・ジョーダン・ブルーナー(レバノンリーグ ⇒ 東京Z)

今後もBリーグ各クラブによる移籍・契約情報は続々と発表されていく見込みで、8月上旬に控えるプレシーズンマッチや公開練習にも影響が及ぶだろう。外国籍選手の加入は、チーム戦術の幅やリーグの競争力を左右する重要なファクター。GL3x3でも、引き続き最新情報を速報形式でお届けしていく。

まとめ:Bリーグ2025-26シーズンへ、新戦力の戦いが始まった

7月9日に発表された各クラブの契約・移籍情報は、B1からB3までリーグ全体における戦力図の変化を象徴するものとなった。特に、アキル・ミッチェルの長崎加入をはじめ、実績ある外国籍選手の日本参戦は、今シーズンのBリーグの見どころの一つだ。

また、各クラブが将来性ある若手やNCAA・海外リーグからの逸材を積極的に獲得している点も見逃せない。今後のシーズン展望、順位争いの行方にも大きな影響を与えるこれらの契約更新は、ファンならずとも注目しておきたいポイントである。