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市場脩斗のBリーグ挑戦:レバンガ北海道でのガードとしての成長と活躍

市場脩斗とは|レバンガ北海道が獲得した22歳ガードの現在地と将来性

市場脩斗(いちば・しゅうと、2003年2月14日生まれ)は、千葉県出身のポイントガード/シューティングガード。身長184cm、体重85kg。2025-26シーズンからレバンガ北海道の背番号12としてプレーする若手ガードであり、Bリーグでは越谷アルファーズでの特別指定選手としてプロキャリアをスタートさせた。

高校は全国屈指の強豪・市立船橋、大学は関東1部の専修大学へ進学。キャリア初年度となった2024-25シーズンでは、越谷での19試合出場(15試合先発)で平均6.3得点・1.6リバウンド・1.8アシストを記録し、特別指定選手としては異例とも言える“即戦力”ぶりを発揮した。これらの実績を背景に、2025年5月21日、レバンガ北海道への加入が決定した。

以下では、市場脩斗のこれまでの道のり、データから見える特徴、プレースタイル、戦術的価値、そしてレバンガ北海道で期待される役割まで、独立した解説記事として整理していく。

千葉県で育ったガード|“船橋の育成力”が生んだ司令塔

市場は千葉県出身であり、県内でも屈指の強豪で知られる船橋市立船橋高校(市船)でプレーした。市船は走力とディフェンスをベースにした“市船ブランド”のバスケットで知られ、多くのBリーガーを輩出している。

高校時代の市場が高く評価されていたのは、
・試合展開を読む能力
・ディフェンスのフィジカル強度
・判断の速さ
といった“ガードとしての骨格”にあたる部分である。
爆発的な得点力で勝負するタイプではなく、チームの流れを整え、必要な場面で得点も取れる。いわゆる“ゲームマネジメント型ガード”として常に存在感を示していた。

船橋という土地柄も、市場のキャリア形成に影響を与えた。千葉は、八千代松陰、市船、千葉明徳、習志野など、多彩なスタイルの高校が存在し、日常的に高レベルのゲームが行われる県だ。その環境下で培った勝負勘は、大学そしてBリーグへ進むうえで重要な土台となった。

専修大学での成長|関東1部の激戦区で磨かれた判断力と強度

市場は市船卒業後、関東1部リーグの専修大学へ進学した。専修大は近年、エースガード育成に定評があり、スピードと攻守の切り替えを軸としたバスケットボールを展開する大学でもある。

関東1部リーグは桐蔭横浜、白鷗、東海、日体大、筑波など国内屈指の強豪が集い、プロレベルに近いスカウティングと戦術理解が求められる舞台だ。ここで市場は、
・ピック&ロールの展開判断
・プレッシャーディフェンスの突破
・フィジカルコンタクトを受けながらのフィニッシュ
といった実戦的な技術を磨いてきた。

専修大学では“司令塔”としての役割が強く、ハーフコートバスケットにおけるセットプレーのコールや、チーム全体のリズムを調整する力を高めた点も注目ポイントである。

越谷アルファーズでの衝撃デビュー|特別指定で“即先発”を勝ち取った理由

2024年12月、市場は特別指定選手としてB1越谷アルファーズに加入した。特別指定は学生選手がプロの舞台を経験できる制度だが、ほとんどの場合、シーズン終盤の短い時間帯での出場が中心となる。

市場の場合はこの常識を覆した。
19試合に出場し、そのうち15試合で先発。平均6.3得点・1.6リバウンド・1.8アシストという数字以上に、役割の重さが際立っていた。

なぜ特別指定のルーキーがここまで重用されたのか。要因としては以下の点が挙げられる。

・オンボール/オフボール両方でプレーできる“ハイブリッドガード”
・184cmというサイズを生かしたスイッチ対応
・速い判断とミスの少なさ
・ベテランとの共存を促す“邪魔にならない存在感”
・相手外国籍選手とのコンタクトにも怯まないフィジカル

特にミスを恐れず攻め切る姿勢は、Bリーグの試合強度にすぐ適応できる能力の証明だった。

スタッツで読み解く市場脩斗|効率と安定感の両立

市場が越谷で記録した平均6.3得点は、一見すると小さく感じる数字だ。しかし、特別指定選手としては極めて高い稼働率と効率性を示している。

・19試合中15試合で先発
・1試合あたりの平均得点6.3
・リバウンド1.6、アシスト1.8
・ガードとしてターンオーバーが少ない

このスタッツから読み解けるのは、
「攻撃の起点にもフィニッシャーにもなれる、安定感の高いガード」
という特徴だ。

Bリーグは外国籍ビッグマン主体の戦術が多いため、ガードには
・ピック&ロールでの的確な意思決定
・終盤のクロック管理
・外角でディフェンスを外せる技術
が求められる。市場はこれらを効率よくこなし、決して無理をしすぎないプレー選択によってチームの安定性を支えていた。

若手ガードに多い“暴走”や“判断ミスによるTO”が少ない点は、プロのコーチから見ても高評価につながりやすい特長と言える。

レバンガ北海道への加入|若手ガード補強の核心とチーム事情

2025年5月21日、市場脩斗はレバンガ北海道への加入を発表した。北海道は近年、
・ガード陣の負担軽減
・攻撃の停滞を避ける“流れを変えるPG”の必要性
・若手育成を軸とした中長期プロジェクト
といったテーマを抱えており、市場はこれらの課題にフィットする存在だ。

北海道に所属するガードは、ゲームメイク型・得点型・サイズ型とタイプが分かれるが、市場は“二刀流型”であり、複数のローテーションの中で柔軟に役割を担える。
特に、184cm/85kgという体格はBリーグの日本人ガードとしては強度が高く、外国籍選手とのスイッチディフェンスにも適性がある。

また、市場が持つ“判断の速さ”は、北海道のオフボールアクションを活かすうえでも重要だ。ピック&ロールの展開、早いプレイコール、ディフェンスからの速攻など、テンポの起点としての貢献が期待できる。

戦術的価値|ピック&ロール、ドライブ、キャッチ&シュートのバランス

市場の特徴は、特定のプレースタイルに偏らず、どの場面でも“最低限の仕事”を高いレベルでこなせる点にある。

● ピック&ロール
ボール保持者として、リード、ポケットパス、フローターなど複数の選択肢を持ち、味方ビッグマンとの相性も良い。

● ドライブ
フィジカルを使った直線的なドライブは、外国籍相手にもぶつかりながらフィニッシュできる強さがある。

● キャッチ&シュート
オフボールでの待ち方が上手く、無理のない3P選択ができる。

● ディフェンス
サイズを活かしたスイッチ対応能力、ピックを越える脚力、外角ディフェンスの粘り強さなど、複数の守備スキルを持つ。

このように、市場は“攻守どちらでも穴にならないガード”としての価値が高く、Bリーグで重宝されるタイプの選手だ。

3×3バスケとの関連性|スピード・判断力・フィジカルの三位一体

市場の特徴は、3×3の観点から見ても興味深い。3×3では、1対1の強さと判断の速さが勝敗を大きく左右する。

市場は、
・短い時間で正確に判断するスキル
・ディフェンスの接触を受けながら決め切るフィジカル
・スイッチディフェンス対応
など、3×3向きの要素を自然に備えている。

3×3のプレーヤーが学ぶべきポイントとして、
「スピードよりも、判断の正確さが試合の質を左右する」
という点があるが、市場はまさにその典型例である。

人物像|冷静さと勝負強さを併せ持つガード

市場のプレーには派手さこそ少ないが、代わりに“安心感”がある。試合のテンションに飲み込まれにくく、淡々とタスクをこなすタイプのガードで、チームに安定をもたらす存在だ。

彼は感情表現を表に出すタイプではなく、どちらかと言えばクールな印象が強い。しかしプレー中には身体を張った守備やアタックが見られ、勝負所での決断力も兼ね備えている。

こうした“冷静さ × 勇気”のバランスが、市場脩斗の個性であり、レバンガ北海道が求めたポイントでもある。

まとめ|市場脩斗という若手ガードの挑戦を共有しよう

市場脩斗は、市立船橋→専修大学→越谷アルファーズという王道かつ高レベルのルートを経て、22歳という若さでレバンガ北海道へ加入した。

・特別指定で先発15試合
・平均6.3得点
・184cm/85kgのサイズ
・攻守どちらでも穴にならないバランスの良さ
・判断の速さとフィジカルの強さ

これらの要素を考えると、市場は将来Bリーグを代表する“日本人ガードの有望株”の一人である。

レバンガ北海道の新たな挑戦とともに、市場脩斗がどんな成長を遂げていくのか。この記事を機に、ぜひ彼のプレーを周囲と共有し、議論し、応援してほしい。

【処分詳細】越谷アルファーズ・安齋竜三HCに3カ月活動停止処分|Bリーグが「極めて重大なハラスメント事案」と断定

Bリーグが重大ハラスメント事案を公表、越谷アルファーズに厳しい処分

2025年7月28日、B.LEAGUE(Bリーグ)は越谷アルファーズに所属する安齋竜三ヘッドコーチ(HC)に対する重大な処分を発表した。同時にクラブとしての越谷アルファーズにも処分が下されたことで、リーグ全体に波紋が広がっている。

Bリーグが公表したリリースによれば、2024-25シーズンを通じて安齋HCが選手に対して繰り返し威圧的・人格否定的な言動を行った事実が確認された。この問題は、単なる指導を超えた ハラスメント として認定されており、リーグが掲げる「選手ファースト」「安全な競技環境の提供」という理念にも大きな一石を投じた格好だ。

詳細に語られた ハラスメントの実態

今回のリリースでは、安齋HCが選手に対して行った具体的な言動が複数明記された。代表的なものは以下の通り:

  • 試合中、選手が通り過ぎたタイミングで「死ね」と発言
  • 複数回にわたって「クソが」など侮辱的発言
  • 2025年1月4日、ロッカールームで「お前、給料いくらもらってんだ、恥ずかしくないのか」と怒鳴りながらロッカーを叩く
  • 2025年2月1日、特定選手に「言いたいことがあるなら言ってみろよ」「お前も人間だろ。言ってみろよ」と詰め寄る

これらの発言・行為が長期間、複数回にわたって行われたことが、Bリーグによる「非常に程度の重いハラスメント事案」との判断につながった。

制裁内容とリーグの見解

Bリーグが発表した処分内容は次の通り:

  • 安齋竜三HC:けん責およびバスケットボール関連活動の停止(2025年7月23日~10月22日までの3カ月間)
  • 越谷アルファーズ:けん責および制裁金200万円

リーグは以下のように制裁理由を説明している。

本件は、ヘッドコーチが選手に対して威圧的で人格否定的、人格侮辱的言動を繰り返した事案であり、かつ長期的かつ反復的であった。また、複数選手が心身の不調をきたし、競技環境を変更せざるを得なかった点からも、極めて深刻である。クラブ側がこの状況を把握できず、改善措置を講じなかったことに対しても重大な責任がある。

この文言からも、単なる一時的な問題ではなく、組織的な管理不全としてリーグが強く問題視していることがうかがえる。

越谷アルファーズとは?|クラブの背景と安齋HCの経歴


越谷アルファーズは、埼玉県越谷市を拠点とするプロバスケットボールチーム。B2リーグに所属し、近年は昇格争いの常連として地元ファンの支持を集めていた。

安齋竜三氏は、元宇都宮ブレックスのHCとして知られ、B1優勝経験を持つ戦術家。越谷アルファーズには2024年から指揮官として就任していた。リーダーシップや高いバスケIQで評価される一方で、過去にも選手とのコミュニケーションにおいて「強硬な指導姿勢」が指摘されていたこともある。

ハラスメント根絶へ向けたBリーグの取り組みと課題

B.LEAGUEはこれまでにも、指導現場でのハラスメントやパワハラの根絶を強く呼びかけてきた。各クラブに対しても研修の実施や報告体制の強化を求めていたが、今回の件はその施策の限界を露呈した形でもある。

選手が声を上げづらい環境や、クラブ側の 事なかれ主義 、または過去の実績に依存した指導者への盲信が、事態を深刻化させた可能性も否定できない。

過去の事例との比較と今後の展望

過去にも、Bリーグや高校・大学バスケでハラスメント問題が発覚した事例はあるが、今回のようにHCが明確に言動を記録され、複数の被害が確認されたケースは異例。

今後、リーグとしては以下のような対応が求められる:

  • 選手の心理的セーフティネットの強化
  • 第三者機関による監視と定期的な聞き取り
  • 指導者ライセンスの見直しと再研修制度の導入

また、ファンやスポンサーの信頼を回復するには、クラブとしての 再発防止策 の可視化と説明責任の徹底が急務だ。

GL3x3への示唆|エンタメ型リーグが守るべき倫理基盤

今回の事案は、GL3x3のような エンターテインメント型バスケリーグ にとっても、指導・演出・運営の在り方を考える上で大きな示唆を与える。

たとえ「魅せる」ことに重きを置くリーグであっても、プレイヤーの尊厳、安全、精神的な健康を守る仕組みが不可欠である。

GL3x3では、パフォーマンスの裏で選手・関係者との信頼関係が最優先されるよう、倫理ガイドラインや相談体制の整備が今後の焦点となるだろう。

まとめ|スポーツの指導現場に求められる 変革

越谷アルファーズと安齋竜三HCに対する処分は、単なる処罰にとどまらず、Bリーグ全体、そして日本バスケットボール界への 警鐘 とも言える。

「勝つための厳しさ」と「人格への敬意」を混同せず、真に健全な競技文化を育むこと。それが今、スポーツの現場に最も強く求められている。

GL3x3をはじめ、次世代のバスケ界を担うすべての組織にとって、この事件は決して他人事ではない。

【Bリーグ/越谷アルファーズ】B1昇格までの歩みと地域密着型クラブの挑戦

越谷アルファーズとは──埼玉初のプロバスケットボールチーム

越谷アルファーズ(Koshigaya Alphas)は、埼玉県越谷市を本拠地とするBリーグ所属のプロバスケットボールチームである。1997年に「大塚商会アルファーズ」として誕生し、2024-25シーズンよりB1リーグへの参入を果たした。

チーム名の「アルファーズ」は、親会社である大塚商会の製品名や企業ブランドに多く見られる「α(アルファ)」から着想を得たもの。Bリーグへの参入以降は、地域との連携や組織運営に力を注ぎながら、急速に成長を遂げている。

創設からB1昇格までの歩み──25年の歴史

創設当初は関東実業団リーグの6部からスタートしたアルファーズは、徐々に実力を蓄え、2004-05シーズンには日本リーグへ「特別推薦枠」として参戦。栃木ブレックスへ一時移籍した経験を持ちながらも、その後は地道に昇格を重ねていった。

JBL2、NBDLを経て2016年にB3.LEAGUEへ参入。2018年に運営が「フープインザフッド」に譲渡されたことで独立色が強まり、翌2019年にはB2昇格を果たす。そして2024年、ついにクラブ初のB1昇格を達成した。

昇格の原動力となった3つの要素

B1昇格の背景には、戦略的な補強、組織の再編、そして地元越谷市との強固なパートナーシップの3要素があった。

  • 戦略的補強:アイザック・バッツやジャスティン・ハーパー、井上宗一郎らB1経験豊富な選手を次々と獲得。
  • コーチング体制の整備:安齋竜三HC体制が2年目に突入。元宇都宮ブレックスHCであり、戦術構築に長けた名将の手腕が光った。
  • 地域連携と施設拡充:越谷市を中心に春日部市など複数自治体と連携し、ホームアリーナの安定確保や練習拠点「ALPHAS.HOUSE」の整備を進行。

B2ファイナルで準優勝、悲願のB1昇格へ

2023-24シーズンの越谷アルファーズは、B2東地区で45勝15敗の好成績を残し、2位でプレーオフに進出。クォーターファイナルでは熊本に2連勝し、セミファイナルでもA千葉を撃破。B2ファイナルでは滋賀に敗れたものの、成績によりB1昇格が確定した。

この快挙はクラブ史上初の快挙であり、埼玉県勢としても異例の成功例である。

運営会社と体制強化──株式会社アルファーズへの再編

2023年8月、運営法人は社名を「株式会社フープインザフッド」から「株式会社アルファーズ」へと変更。代表には上原和人が就任し、経営体制の刷新を図った。これにより、チーム運営と地域経済の結節点としての役割も明確化された。

クラブロゴ・カラーの刷新とブランディング戦略

B1参入にあたり、2024年7月からは新たなクラブロゴの使用も開始。従来のバーガンディーカラーをベースにしつつ、より明るいトーンへとリデザイン。サブカラーにはゴールドとブラックを据え、現代的な印象を強めている。

地域との連携── まちづくり への挑戦

アルファーズは単なるプロクラブとしてではなく、地域振興の担い手としても機能している。越谷市や春日部市と連携し、小中高生向けのアカデミー運営、3×3チーム「ALPHAS.EXE」の設立、チアチーム「アルファヴィーナス」など多面的に活動。

2024年4月には「B.プレミア」参入に向けた新アリーナ建設構想も発表され、越谷サンシティ再開発との連動も注目されている。

マスコット・アルファマンとファン文化

2019年に誕生したマスコットキャラクター「アルファマン」は、元SBAのスーパーPGという設定を持つユニークな存在。ホームゲームでは「アルファメイト」と呼ばれるファンとともに会場を盛り上げ、地域密着型クラブの象徴となっている。

初のB1シーズンと今後の展望

2024-25シーズンはB1における初年度。開幕戦から連敗が続いたが、10月19日の島根戦でB1初勝利を挙げた。その後も苦戦を強いられたが、勝利を重ねる中でファン層の拡大と経験値の蓄積が進んだ。

成績は19勝41敗で東地区6位となり、プレーオフ進出は逃したが、来季以降の基盤は整いつつある。

退団選手と新陣容への期待

シーズン終了後には、井上宗一郎、ソアレス、LJ・ピークら主力選手が退団。また、ベテランのジェフ・ギブスは現役引退を発表した。町田洋介ACの仙台移籍など、コーチ陣の交代も相次いでいる。

一方で、新加入選手の補強も続いており、2025-26シーズンの新体制には大きな期待がかかる。

まとめ:B.プレミア参入へ向けての次なる挑戦

越谷アルファーズは2026年のB.プレミア参入には至らなかったものの、クラブの方針として2029-30シーズンでの参入を明言している。そのための鍵は「財務基盤の拡充」「アリーナ建設の具体化」「競技力の安定」だ。

B1定着を目指すとともに、地域と共に進化し続けるクラブとして、これからの展開に注目が集まっている。