概要
江蘇龍皇帝亜籃球倶楽部(Jiangsu Dragons Kentier Basketball Club)は、中国・江蘇省南京市を本拠地とするCBA(中国プロバスケットボールリーグ)所属チーム。英名はJiangsu Dragons Kentier、日本語では「江蘇ドラゴンズ」として知られる。
チームは南地区に所属し、CBA創設期からの伝統的クラブのひとつ。クラブカラーはドラゴンを象徴するグリーンとホワイトを基調としている。
歴史
起源は江蘇省代表チームであり、1960年代末に下放政策の影響で南京鋼鉄集団に移籍したことが現在のクラブのルーツとなる。
1995年には江蘇誠怡大業チーム(Jiangsu Chengyi Daye)としてCBAに参加し、翌1996年にマスコットを「ドラゴン」と定め江蘇龍南鋼チームへ改称。以降、CBA初期の常連クラブとして躍進を遂げた。
黄金期とCBA準優勝
2004–05シーズンには南地区1位でプレーオフ進出を果たし、ファイナルまで勝ち進んだ。
決勝では名門広東サザンタイガースを相手に激闘を展開するも、シリーズ2勝3敗で惜しくも準優勝に終わった。このシーズンはクラブ史上最高成績として今なお語り継がれている。
チーム名の変遷と企業連携
- 1995年: 江蘇誠怡大業チーム(CBA初参加)
- 1996年: 江蘇龍南鋼チーム(ドラゴンを象徴とする)
- 2015年: 南鋼集団と皇帝亜集団が提携し、江蘇龍皇帝亜籃球倶楽部へ改称
「龍皇帝亜(Kentier)」は主要スポンサーである皇帝亜グループ(Kentier Group)の名に由来し、ブランド力と地域密着型マーケティングの融合を象徴している。
ヘッドコーチとチーム哲学
歴代ヘッドコーチの中でも最も知られるのが、中国バスケ界のレジェンドである胡衛東(Hu Weidong)。
彼の下でチームは「強固なディフェンスと粘り強い攻撃」を核に据え、スキルよりもハードワークと集団力を重視するスタイルを築いた。
現在もその哲学が脈々と受け継がれており、CBA南地区の中堅勢力として安定した成績を残している。
クラブの特徴
- 拠点: 南京市(江蘇省の省都)
- アリーナ: 南京奥体中心(Nanjing Olympic Sports Center)
- 運営企業: 南鋼集団 × 皇帝亜集団(Kentier Group)
- 所属リーグ: 中国プロバスケットボールリーグ(CBA)南地区
プレースタイル
江蘇ドラゴンズは、強靭な守備とリバウンドを起点としたトランジションを得意とする。中国代表経験者を多く輩出しており、若手育成の面でも高い評価を受けている。
また、ホームゲームでは南京の熱狂的なバスケットボールファンによる応援が特徴で、CBAでも屈指の雰囲気を誇る。
近年の動向
2010年代後半から若手中心の再建期に入り、2020年代には国内外の選手補強を積極化。外国籍選手との連携向上と育成強化の両立を進めている。
クラブは地域密着と「ドラゴンの誇り」を掲げ、再びファイナルの舞台に立つことを長期目標としている。
今後の展望
江蘇ドラゴンズは、CBA黎明期から続く伝統と地域愛を武器に、南地区の中心チームとしての地位を再確立しようとしている。
地元・南京のスポーツ文化の象徴として、再び“炎を吹くドラゴン”がCBA頂点を狙う。
外部リンク
公式サイト(中文):www.longkentier.com