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桶谷大HCに学ぶ「個性を生かす組織づくり」――キングスの強さはカルチャーと心理的安全性

要旨:勝ちながら成長する設計図

琉球ゴールデンキングスの桶谷大HCは、勝利と育成の両立を掲げる。土台は「カルチャーの一貫性」と「心理的安全性」。個性を生かすバスケットを規律の枠内で最大化し、ハッスル指標の可視化で行動基準を定着させる。

1. カルチャーの土台化:創業思想の定期すり合わせ

創設者と定期的に思想を共有し、「キングスらしさ」を言語化・反復。人が入れ替わっても戦い方がブレない仕組みに。

2. 心理的安全性:発言にフォロワーシップが生まれる場

良いチームは発言に対して「そうだよね」と支える文化がある。裏批判が発生すると沈黙が増え成長が止まるため、リーダーが安全性を担保する。

3. 自律×共生:「規律の中の自由」をデザイン

自由度を上げるほど規律が崩れやすい。そこで最低限の原則を強固にし、各自が自律したうえで互いを生かす 共生 を促す。

4. 個性最大化への転換:コーチ主導→メンバー主語

「自分のやりたいバスケ」から「メンバーの個性を生かすバスケ」へ。個性が噛み合った瞬間、上限が消える感覚があるという。

5. ハッスルの可視化:行動基準を数値で習慣化

ルーズボール、ボールプレッシャーなどをスコア化し月次表彰。可視化を続けることで 飛び込むのが当たり前 に。

6. 組織設計:各部署にリーダーを立てる

「1つ上の仕事」を合言葉に、ACにはHCレベルの権限と視座を。分散型リーダーシップで現場判断を高速化。

7. 勝率目安とマインド:6.5割を狙いながら学習を止めない

毎試合の勝利に囚われず、長期で勝てるチーム作りに比重。勝ちながら学ぶ バイナリーでない目標設定 。

8. コーチ観:人生におけるチャレンジ

コーチは終わりがない挑戦。失敗体験を資産化し、オン・オフ両面のマネジメントで余白を設計する。

Pull Quotes

「勝つよりも人が成長することの方が将来的にプラスになる」

「自由を広げるほど規律の設計が重要になる」

「心理的安全性をリーダーが担保する」