🏀 ジェイ・リーが語るアジア大学バスケットボールリーグ(AUBL)の台頭
AUBLは、エリート競技・持続可能なビジネス・キャンパス文化を融合させた汎アジア大学リーグとして急成長中
🎯 AUBLの概要とビジョン
アジア大学バスケットボールリーグ(AUBL)のCEO、ジェイ・リー(Jay Li) は「アジアのバスケットボールの未来はキャンパスから生まれる」と語ります。
NBAおよび中国バスケットボール協会(CBA)での経験を持つリーは、「プロリーグが苦戦するアジアで、大学リーグこそが成功できる」と確信。その理由は、大学が持つ社会的影響力と文化的ブランド力にあります。
AUBLは、競技・文化・経営を三位一体で捉え、持続可能な仕組みを構築することを目指しており、杭州での初開催では大成功を収めました。
🏀 リーグ設立のきっかけ
リーは幼い頃からNBAとマイケル・ジョーダンに憧れ、のちに姚明(ヤオ・ミン)を通じて中国国内での人気上昇を体感しました。
自身もプレーはしたものの、「選手としてではなく、競技そのものを“育てる”側になりたい」と考え、NBAとCBAでリーグ運営の基礎を学びました。
「リーグはスポーツ競争の根幹です。2チームだけの繰り返しでは退屈になります。多様性を生み、エコシステムを作るのがリーグの役割です」
2023年に新リーグ構想を練り始めた当初、プロリーグ形式を検討したが、スポンサー・放映権・グッズ・チケット収益の難しさから、大学リーグへと方向転換。
「アジアでは大学の社会的影響力はクラブよりも大きい。大学こそが“世界的ブランド”です」
🌏 アジアの大学バスケが今伸びる理由
AUBLの発足は、世界的に大学スポーツが注目を集める時期と重なりました。
2025年に杭州で開催されたリーグには延べ3万人の観客、1億超のライブ視聴、20億超のネットインプレッションを記録。リーは「期待以上の成果だった」と語ります。
また、AUBL参加校の清華大学は世界大学ランキング上位15校に入り、アジアの高等教育の国際的地位向上も追い風となっています。
🤝 アリババ創業者ジョー・ツァイの支援
AUBLの成長には、アリババ共同創業者でNBAブルックリン・ネッツのオーナーでもあるジョー・ツァイ(Joe Tsai)の支援が大きいです。
彼はかつてPac-12リーグの試合を中国に誘致した経験を持ち、AUBLの社会的意義とビジネスモデルに共感して出資・助言を行っています。
「ツァイ氏は素晴らしいメンターであり友人。AUBL構想を話した瞬間に賛同してくれた」
🏫 文化交流と育成のハブへ
AUBLは2025年に12チームでスタートし、次シーズンには16チームへ拡張予定(マカオからの新規参加も検討中)。
複数カンファレンス制+「エリート8」形式のプレーオフ導入を見据えています。
しかし、AUBLの目指すものは単なるリーグではありません。リーは「キャンパス全体が動くイベントにしたい」と語り、選手・応援団・メディア・運営が一体となるアメリカの大学スポーツ文化を再現する構想を持ちます。
「キャンパス全体を巻き込む祭りのような場を作りたい。これは“文化交流”そのものです」
杭州大会では、異なる国や地域の学生が友情を築き、アジアの若者たちに共通する「ソフトパワー」を示しました。
🧩 スカウティングと将来展望
AUBLは国際的なスカウト注目度を高めると同時に、選手たちの露出機会を広げています。リーは「NBAなどとの対話もすでに始まっている」と明かし、将来的にはプロへの登竜門になる可能性もあると語ります。
「AUBLはNCAAのライバルではありませんが、“地元で応援できる大学スポーツ”という価値で独自の存在になれる」
今後はブランド力・文化的意義・メディア露出・ビジネス持続性・人材パイプラインの5軸で成長を測る方針。5年以内に「AUBL王者が各国でニュースになる」ことを目標に掲げています。
🚀 アジア大学スポーツの新時代へ
アジアは世界最大のバスケットボール市場であり、中国だけで全体の半分を占めます。中国・日本・韓国などの主要国に加え、大学ブランドとファンの結束力がリーグ基盤を強固にしています。
「ポテンシャルは“無限大”です」
AUBLは単なる大学リーグではなく、スポーツ×教育×地域文化をつなぐプラットフォームとして、アジアの新しい大学文化を形成していくでしょう。