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仙台89ERSのパワーフォワード井上宗一郎:成長と戦術的役割を読み解く

東京都出身、筑波大学出身のパワーフォワード

井上宗一郎は1999年5月7日、東京都に生まれた男子プロバスケットボール選手である。身長201cm、体重105kgと、国内では屈指のサイズを誇るパワーフォワードであり、現在はB.LEAGUE所属の仙台89ERSでプレーしている。高校は福岡大学附属大濠高校、大学は筑波大学に進学。身長・体格を活かしたインサイドプレーに加え、大学時代には多彩なアウトサイドシュートを習得し、チームに攻守両面で安定感をもたらした選手として評価されていた。

大学時代の成長と全国大会での活躍

筑波大学在学中、井上は第73回全日本大学バスケットボール選手権大会に出場し、全5試合に先発で出場。大学チームを3位に導く活躍を見せた。パワーフォワードとしてのインサイドプレーはもちろん、リバウンドやスクリーンの使い方、周囲との連携によるスペース作りなど、戦術理解の高さが際立っていた。大学リーグでの経験は、後のプロキャリアでの即戦力としての適応力を育む土台となった。

特別指定選手としての早期プロ経験

井上は在学中から特別指定選手としてプロチームでの経験を積んでいる。2017-18シーズンにはライジングゼファーフクオカ、2020-21シーズンには三遠ネオフェニックスに特別指定選手として登録され、B.LEAGUEの試合に出場。大学とプロの両立は容易ではないが、この期間に得た実戦経験はフィジカルコンタクトや試合テンポの違いに適応する上で大きな意味を持った。若手選手が早期にプロ経験を積むケースは日本バスケ界でも増えており、井上のキャリアもその典型例である。

プロ契約とサンロッカーズ渋谷でのステップアップ

2021年12月24日、井上は筑波大学卒業後、サンロッカーズ渋谷とプロ契約を締結。ここでの2シーズンは、B.LEAGUEトップレベルの競技環境でさらなる成長を遂げた期間である。パワーフォワードとしてのポジショニング、ピックアンドロールへの対応、ディフェンス時のヘルプサイドの読みなど、戦術的な引き出しが増えたことが顕著だった。特にインサイドシュート精度とリバウンド数の向上はチームの得点効率にも寄与し、渋谷の攻守バランスを支える重要な役割を担った。

越谷アルファーズでの役割と影響

2023年6月12日、越谷アルファーズに移籍。チームでは経験豊富な中核選手として迎えられ、即戦力として試合に組み込まれた。井上の持ち味であるアウトサイドからのシュート能力とインサイドプレーのバランスは、アルファーズの多彩なオフェンス展開に深みを与えた。また、3×3バスケットボール的な機動力やスペース活用力も戦術の幅を広げる要素として注目され、国内リーグでのプレー以外でも応用可能なスキルセットを証明した。

仙台89ERS移籍と最新シーズンへの期待

2025年5月23日、井上は仙台89ERSへの移籍を発表。新たな環境での活躍は、チーム戦術にどのような変化をもたらすか注目される。仙台89ERSでは、チームのフォワード陣の厚みを増す役割だけでなく、リーダーシップや経験値の面でも期待が寄せられている。今後はB.LEAGUE内でのポジション確立と、日本代表としての活動も並行して展開される可能性が高い。

日本代表としての経験と国際舞台

井上は2022年7月1日、2023年ワールドカップアジア地区予選オーストラリア戦に出場する日本代表メンバーに選出され、国際舞台でも実力を試す機会を得た。国内リーグで培ったインサイドプレーやピックアンドロールの技術は、国際試合でも適応可能であり、日本代表のフォワード陣の戦術バリエーションを広げる存在として評価されている。国際試合での経験は、国内チームでの戦術理解にも好影響を与えることが期待される。

スタッツとデータ分析による実力評価

身長201cm、体重105kgのサイズを活かし、リバウンドやインサイドシュートで安定した成績を残す一方、アウトサイドシュートも一定の成功率を記録している。大学・プロ通算でのリバウンド平均は7〜8本前後、得点は10〜12点程度を維持しており、パワーフォワードとして安定感のある数字を残す。さらにフィールドゴール成功率は50%前後であり、チームオフェンスの効率性を支える重要なプレーヤーである。

人物像とチームへの影響

井上宗一郎はコート上では冷静な判断力を発揮し、リーダーシップと戦術理解の高さが際立つ選手である。チームメイトとの連携、特にスクリーンやパスの読み取りに長けており、他選手の動きを最大化する動きも特徴だ。越谷アルファーズや仙台89ERSでは、チームの戦術の幅を広げるだけでなく、若手選手の成長を促す存在としても貢献している。また、3×3バスケットボールで培ったスペース活用能力や1対1の強さも、5対5の戦術的な選択肢を広げる要素となっている。

結論:国内外で注目されるパワーフォワード

井上宗一郎は、B.LEAGUEと日本代表での経験を通じて、戦術理解、サイズ、スキルを兼ね備えた国内屈指のパワーフォワードとして成長を遂げている。仙台89ERSでの活躍はチームの戦術的柔軟性を増すだけでなく、若手育成や国際舞台での日本代表の戦力強化にもつながる。彼のキャリアは、これからの日本バスケットボール界で注目されるべき存在であり、読者もぜひ共有・応援・議論の対象として関心を持ってほしい。

ジョン・ハーラー:B.LEAGUEレバンガ北海道で輝く205cmビッグマンの軌跡

ジョン・ハーラーという選手像──205cmのPF/Cが歩んできた道

ジョン・ハーラー(John Harrar、1999年7月13日生まれ)は、アメリカ出身のプロバスケットボール選手であり、B.LEAGUE・レバンガ北海道に所属するパワーフォワード/センターだ。身長205cm・体重109kgという体格に加え、フィジカルコンタクトを恐れないプレースタイルで、インサイドの安定感をもたらすタイプのビッグマンとして知られている。大学はペンシルベニア州立大学。学生時代からリバウンドと球際の強さでコーチ陣から信頼され、大学卒業後はヨーロッパでプロキャリアをスタートし、B.LEAGUEでも着実に存在感を増してきた。

本稿では、彼のキャリアを単に時系列で追うのではなく、各ステージで何を獲得し、どのように現在のプレースタイルへと進化していったのかを深掘りし、レバンガ北海道がなぜ彼を重要戦力として獲得したのかを立体的に理解できるよう構成する。また、B2時代のスタッツ分析やリバウンド能力の持つ戦術的価値、3×3に応用できるスキルなど、多面的に解説していく。

大学時代──泥臭さとリバウンド力で評価を高めた日々

ハーラーのベースとなるのは、ペンシルベニア州立大学で培われたフィジカル主体のプレーだ。派手さよりも確実性を重視し、リバウンド争いでは最後の一歩を決してためらわない。そのアプローチは、近年の大学バスケにおいて高く評価される“エフォート型ビッグマン”の典型といえる。

彼はエリートスコアラーではなかったが、スクリーンの角度、ボックスアウトの姿勢、スペーシング時の立ち位置など、チームのために細やかに動くタイプであり、コーチ陣にとって「試合の計算が立つ選手」だった。特に4年間を通じて接触プレーに強く、ボールの軌道を読む力も成長した。後のプロキャリアにおける“リバウンド=武器”という印象は、まさにこの時期に形成されている。

スペイン・CDエステラでのプロデビュー──欧州バスケで掴んだ自信

2022年、ハーラーはスペイン2部リーグ「LEBオロ」のCDエステラでプロデビュー。25試合に出場し、平均21.6分で9.6得点・6.7リバウンド・フリースロー成功率72.2%という実績を残した。

欧州バスケは、ポストプレーの効率性や守備ローテーションの厳格さ、フィジカルの多様性が特徴であり、日本のB.LEAGUEとはスタイルが大きく異なる。そこで平均約10点・7リバウンド前後の数字を残すのは、外国人ビッグマンとして一定の評価を得た証といえる。

特に彼は、ペイント外でのハードスクリーン、ミドルレンジのショートジャンパー、相手Cへの当たり負けしないポジショニングなどを習得し、大学時代よりも幅広いプレー選択が可能になった。ハーラー自身、スペインでの1年は「戦術的理解とプロとしての自立心を得た時期」と語っており、現在の安定感のある立ち振る舞いはここで獲得したものだ。

B2ベルテックス静岡への加入──日本で花開いたダブルダブル体質

2023年、ハーラーはB2のベルテックス静岡に加入する。フィジカルの強さ、堅実なスクリーニング、リバウンド力など、B2の舞台は彼の特性を存分に活かせる環境だった。

そして2024–25シーズン、彼はリーグ戦全60試合に出場(うち56試合先発)し、平均14.1得点・11.2リバウンド・2.1アシストという圧倒的な成績を残す。B2ではインサイドのリムランナーがチームの攻守バランスを決めるケースが多く、その意味で“平均ダブルダブル”という結果は、単なる個人成績に留まらない戦略的価値を持つ。

静岡が彼を軸にした理由は明快だった。
・オフェンスリバウンド後のセカンドチャンス創出
・ピック&ロールの安定したフィニッシュ
・自陣リバウンド後の早いアウトレット
・スクリーンプレーでの身体の使い方
特にリバウンドは1試合11.2本を記録し、リーグ内でもトップクラスの数字。チームのペースコントロールにも直結しており、静岡の試合運びの基盤そのものを支えた。

スタッツから読み解く特徴──“数値に現れる泥臭さ”

ハーラーのプレーは、ハイライトで目を引く派手なダンクよりも、数字の積み上げに価値があるタイプだ。以下は2024–25の数字を軸にした分析である。

・平均14.1得点
→ インサイド主体の効率的スコアラー。致命的な弱点が少ない。
・平均11.2リバウンド
→ B2基準でもリーグ上位。特にディフェンスリバウンドでの読みが鋭い。
・平均2.1アシスト
→ ハイローやショートロールからの展開力が向上している証。

これらの数字は、彼が“自分の役割を理解し、高い集中力で遂行する選手”であることを物語る。また、シーズンを通じたゲームプランの安定感にも寄与し、監督からの信頼を高めていた。

戦術的価値──3×3にも転用できるビッグマンの強み

3×3バスケの視点でも、ハーラーのスタイルは非常に相性が良い。
・1対1での押し込み
・リバウンド後の即フィニッシュ
・スクリーン後のショートロール
これらは3×3で最も重要なアクションと一致する。

特に、205cm・109kgという体格でスクリーンの角度を調整できる選手は希少で、フィジカル型の3×3チームであれば“攻守の核”を担えるタイプといえる。実際にB.LEAGUEでも、スクリーンメイカー型ビッグマンは3×3で成功する例が多く、ハーラーも理論上は高い適性を持つ。

2025年、レバンガ北海道へ──B1で求められる役割は何か

2025年7月8日、ハーラーはB1のレバンガ北海道への加入が発表される。これは、静岡での圧倒的な安定パフォーマンスが評価された結果であり、北海道が求めていた「堅実なインサイドの柱」という課題に合致していた。

北海道側の狙いは主に3つあると考えられる。
1. リバウンドの安定化
2. セットオフェンスの質向上(特に2メンゲーム)
3. 外国籍ローテーションのバランス改善

B1ではインサイドのフィジカルレベルがさらに上がるため、彼がどこまで適応できるかが鍵になる。ただ、スペインとB2で積み上げた経験は十分であり、戦術理解や役割遂行力の高さは北海道に確かなプラスをもたらすはずだ。

人物像──“派手ではないが信頼されるプロ”

ハーラーの魅力は、決して大げさではない態度にある。ベンチに戻るたびにチームメイトと拳を合わせ、スクリーンの失敗にはすぐ修正を加え、仲間の得点には誰より早く声を出す。彼は“プロとして必要な振る舞い”を徹底できる選手だ。

こうした姿勢は、若手選手に良い影響を与えるタイプでもある。B1クラブが安定感あるベテラン外国籍を求める理由の一つは、まさにこの人間性にある。

レバンガ北海道での未来──チームの基盤を支える存在へ

205cm・109kgのインサイドプレゼンス、リバウンド力、セットプレーの理解。ハーラーが持つこれらの強みは、北海道のチーム再構築にとって欠かせない要素だ。B1の舞台では、個のスキルよりも“チームのためにどう機能するか”がより強く問われる。彼はその条件を満たすタイプであり、長期的なチーム戦略の軸となり得る。

今後、B1でフィニッシャーとしての精度が上がれば、さらに大きな役割を担うだろう。特にピック&ロールの最適化と、ミドルレンジの安定は成長余地がある部分。レバンガ北海道が彼を中心にどのような戦術を組むかも注目されるポイントだ。

まとめ──ジョン・ハーラーは“価値が積み上がるタイプのビッグマン”

ジョン・ハーラーは、派手さではなく安定感でチームに貢献する選手だ。スペインとB2で磨かれた実戦的なフィジカル、戦術理解、リバウンドの強さは、B1・レバンガ北海道でも求められる役割に合致している。

彼のようなタイプの選手は、数字だけで語るよりも“試合を安定させる力”こそが本質的な価値になる。今後のB1での飛躍に期待しつつ、読者のみなさんにも彼の成長やチームでの役割について、ぜひ共有・応援・議論してほしい。

木林優|レバンガ北海道で期待高まる若手PFの成長軌跡と将来性を徹底解説

木林優とは誰か──200cmPFが示す日本バスケの新しい進化形

木林優(きばやし ゆう、2002年3月30日生まれ)は、東京都出身のプロバスケットボール選手であり、B.LEAGUE・レバンガ北海道に所属するパワーフォワードだ。身長200cm・体重96kgというサイズを持ちながら、アウトサイドのシュートやフットワークにも磨きをかけ、現代バスケットボールが求める“万能型フォワード”として注目されている。

本記事では、木林の成長背景を単なる経歴紹介にとどめず、歴史的文脈、チーム事情、戦術的視点、代表活動、そして将来性まで多角的に整理する。高校・大学・プロの各フェーズで彼がどのように役割を変容させ、レバンガ北海道がなぜ彼を獲得したのかを丁寧に読み解く。また、3×3バスケにも応用できる彼の特性についても触れ、総合的な分析記事として構成している。

高校時代──大濠の一員として全国準優勝、大会ベスト5選出の実力

木林の名が全国区で知られるきっかけになったのが、福岡大学附属大濠高校での活躍だ。名門・大濠の3年時、第72回全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)で準優勝を果たし、自身は大会ベスト5に選出された。これは単なる個人賞ではなく、「チーム内で最も安定して貢献したプレイヤー」への評価でもある。

当時の大濠は強固なディフェンスと機動力を軸にしたチームで、木林は200cmという高さを武器にしながらも、外角でのスペーシング、速攻の走り出し、ボールスクリーンからの短い展開など、現代バスケに通じる幅広い役割をこなしていた。高校バスケのインサイドは体格差が支配する世界だが、木林は“サイズに頼り切らない”多機能性を持っていた点が際立っていた。

筑波大学での成長──名門で磨かれた戦術理解とユーティリティ性

高校卒業後、筑波大学へ進学。筑波は、B.LEAGUEに多くの選手を輩出する“大学バスケの名門”として知られており、木林はここでプロ選手としての基礎をさらに固めていく。

筑波のスタイルは戦術性が高く、ポジションレスバスケの要素も強い。その環境で木林は、
・スクリーン角度の調整
・ポジションチェンジの判断
・ショートコーナーでの駆け引き
・スイッチディフェンスへの適応
といった部分に磨きをかけた。

身長200cmでスイッチ可能、走れて守れる、かつアウトサイドシュートのポテンシャルを持つ選手は、大学界でも希少な存在だった。筑波での経験は、プロで求められる“試合の文脈を読む力”を育む土台となった。

特別指定選手として長崎ヴェルカへ──Bリーグの空気を吸った初経験

2023年12月29日、木林は特別指定選手としてB1の長崎ヴェルカに加入する。特別指定制度は、大学に在籍しながらプロの舞台で経験を積める仕組みであり、将来有望な選手が早期に強度の高い試合を体験する場として重要性を増している。

Bリーグデビューは2024年1月27日の三遠ネオフェニックス戦。この試合で初得点を記録したが、なんとその得点は3Pシュートだった。インサイド中心の高校時代から、大学を経てアウトサイドにも適応してきた成長が象徴的に表れた瞬間ともいえる。

特別指定期間の木林は平均5分前後の出場ながら、スピード感のあるトランジション、アグレッシブなディフェンス、積極的なシュート意識を見せた。数字には表れにくいが、チームのハードワーク文化に染まりながら自分の立ち位置を理解しようとしていた点が評価された。

正式契約後も長崎でプレー──浮き沈みのなかで掴んだ“プロの厳しさ”

2024–25シーズン、木林は長崎ヴェルカと正式契約し、そのままチームに残留した。シーズンを通しての平均出場時間は短く、2023–24シーズンが5分23秒、2024–25シーズンが3分31秒。フィールドゴール成功率はそれぞれ23.5%、27.3%。リバウンド平均も1.0本、0.5本と、数字だけを見ると“壁にぶつかった”と表現するべき時期だった。

しかし、若手の成長曲線は数字で測れるものではない。特にヴェルカのようなポジションレスで強度の高いチームにおいて、プレー時間が短くなるのは自然なことだ。木林はこの期間、
・ベテランの戦術遂行力
・インテンシティの基準値
・身体の当て方
・チームディフェンスへの理解
など、プロとして不可欠な技術を吸収していた。

プロ1〜2年目は、表面化する成果が乏しくても、吸収量は膨大になる。木林にとって長崎で過ごした時間は、単にプレータイム不足の象徴ではなく、“プロとして生き残るための基礎づくり期間”として非常に重要だった。

スタッツから読み解く木林の特徴──数字では語りきれない役割と価値

木林のBリーグでのスタッツは派手ではないが、そこから見える特徴は明確だ。

・2023–24(11試合)
 平均5:23出場、FG% .235、3P% .143、RPG 1.0、PPG 1.0
・2024–25(20試合)
 平均3:31出場、FG% .273、3P% .000、RPG 0.5、PPG 0.5

数字だけを見れば苦戦しているように映る。しかし彼のプレーは“ベンチから入って流れを変える役割”として評価されるタイプに近く、特に以下の点でチームに貢献していた。

・スイッチディフェンスでの機動力
・ボールプレッシャーの強度
・速攻時のレーン走り
・コーナーからのスペーシング
・オフボール時の動き直し

これらは、高いスキルというよりも“勝つために必要なディティール”に絡む部分であり、若手のうちに習得できることは価値が大きい。

代表歴──U19、ユニバーシアード、日韓学生大会に選出された実績

木林は2021年のFIBA U19 ワールドカップ、そして2023年のFISUワールドユニバーシティゲームズ、李相佰杯争奪日韓学生バスケットボール競技大会で日本代表に選ばれている。これは、将来性・身体能力・戦術理解のすべてが一定以上の水準にあることを示している。

日本の育成年代表は、アジアと世界の差を埋めるために“サイズがあって走れるフォワード”を重要視している。その文脈で木林は、まさに期待値の高いポジションにいる。代表活動で得た国際経験は、Bリーグでの課題克服に必ず生きる。

レバンガ北海道への移籍──求められるのは“伸びしろの最大化”

2025年オフ、木林はレバンガ北海道へ移籍する。北海道は若手育成に積極的なクラブであり、木林にとって“定着を狙う最適な環境”と言える。

北海道が彼に求める役割は主に以下だ。

1.スイッチ可能な200cmフォワード
2.高い運動量でゲームの流れを変えるエナジー枠
3.トランジションの走力
4.アウトサイドシュート精度の向上
5.外国籍選手との相性の良いハードワーカー

木林のプレースタイルを考えると、B1でステップアップするためには「試合時間の増加」ではなく「役割の精度向上」が鍵になる。北海道はその精度を上げやすい環境を持ち、ハードワークを評価する文化もある。彼の成長曲線とクラブの方針が一致している点が、今回の移籍の価値を高めている。

3×3バスケ視点の評価──サイズと機動力の両立は貴重なアセット

3×3はスピード、フィジカル、判断の速さが求められる競技だが、そこにおいて木林のような“200cmで動けるフォワード”は希少価値が高い。

・ピック後のショートロール
・スイッチ後のミスマッチ攻撃
・守備での機動力
・リバウンド後の即アタック
これらは3×3で重宝されるスキルであり、木林は潜在的に高い適性を持つ。実際、Bリーグのフォワードが3×3でブレイクする例は近年増えており、木林もその可能性を秘めている。

人物像──控えめながらも粘り強い努力型のプレイヤー

木林は、派手なアピールよりも着実な努力を積み重ねるタイプだ。特別指定期間からプロ2年目まで、出場時間や数字が思うように伸びなくても、姿勢を崩さず成長を続けてきた。

チームメイトや関係者からの評判も良く、練習時の真面目さ、ディフェンスへの責任感、コミュニケーションの柔らかさなどが評価されている。こうした人間性は、若手選手の育成に力を入れるクラブにとって非常に重要な要素である。

まとめ──木林優は“伸びしろと汎用性を兼ね備えた200cmフォワード”

木林優は、高校・大学・プロ・代表のそれぞれのステージで自分の役割を拡張し続けてきた選手だ。サイズと機動力を備え、戦術理解も深めている点から、B1での活躍が期待される素材型フォワードとして将来性は非常に高い。

レバンガ北海道での新シーズンは、木林にとってキャリアの分岐点になる可能性がある。彼の成長を見守りながら、読者のみなさんにもぜひ、彼のプレーや将来性について共有・応援・議論してほしい。

ケビン・ジョーンズ|Bリーグを支える万能パワーフォワードの軌跡と現在地【レバンガ北海道】

ケビン・ジョーンズ|レバンガ北海道を支えるベテランPFの歩みとBリーグでの存在感

ケビン・ジョーンズは、アメリカ・ニューヨーク州マウントバーノン出身のパワーフォワードで、203cm・110kgという体格を生かし、大学、NBA、そしてヨーロッパを経てBリーグにたどり着いた。
2025-26シーズンにはレバンガ北海道へ加入し、リーグ内でも経験値の高い外国籍選手として注目されている。本記事では、彼のキャリアを縦軸に、NBA時代の背景、ヨーロッパで磨いたプレースタイル、そしてBリーグでの活躍と役割を立体的に解説していく。

大学時代:ウェストバージニアで築いた基盤

ジョーンズはウェストバージニア大学で4年間プレーし、安定した得点力とリバウンド力を武器に主軸として活躍した。当時のビッグイースト・カンファレンスは守備強度が高く、身体の強さや判断力が求められる環境であり、ここで培った競争経験がその後のキャリアを支えていくことになる。

NBA挑戦:ドラフト外からつかんだチャンス

2012年のNBAドラフトでは指名されなかったものの、同年9月にクリーブランド・キャバリアーズと3年契約を結び、プロキャリアの第一歩を踏み出した。
2012-13シーズンには32試合に出場し、平均10.4分で3.0得点・2.4リバウンドを記録。ローテーションの中で決して大きな役割ではなかったが、限られた時間で堅実なプレーを見せ、インサイドのリバウンドとスクリーンの質で評価された。

だが翌2013年、チーム事情により契約は解除される。競争の激しいNBAにおいて、プレイタイム確保の難しさが露わになった瞬間だった。しかし、この経験がジョーンズを海外へと向かわせ、より多様なバスケット文化へ適応する契機となる。

欧州・アジアへの転身:世界を渡り歩いたオールラウンダー

NBA離脱後の彼は、フィリピン、フランス、セルビア、ロシア、スペインといった強豪国のクラブでプレー。
セルビアのパルチザンやスペインのサスキ・バスコニアなど、ヨーロッパの名門に所属し、戦術理解度とフィジカルの両面でレベルアップした。

特にユーゴスラビア系バスケットの文化が根付くセルビアでは、ポジションレス化の進むヨーロッパバスケの影響を受け、外角シュートやピック&ロールでの判断力も向上。
ここで磨かれたスキルが、後のBリーグでの「万能型外国籍」というジョーンズ像を形作ったと言える。

Bリーグへの定着:複数チームで主軸として貢献

2018-19シーズンに琉球ゴールデンキングスへ加入したことで、ジョーンズのBリーグでの本格的な歩みが始まった。
琉球時代は27試合に出場し、13.1得点・9.1リバウンドとダブルダブルに迫る数字を記録。フィジカルの強いインサイドプレイヤーが多いB1においても、リバウンド能力の高さは際立っていた。

その後、アルバルク東京、サンロッカーズ渋谷、京都ハンナリーズといった人気クラブを渡り歩き、各チームで安定したスタッツを残す。特にアルバルク東京時代はFG%53.4%、3P%36.4%と高い効率を示し、優勝経験豊富なチームの中でも重要なロールを担った。

主なBリーグ成績(抜粋)

  • 2018-19(琉球):13.1得点 / 9.1リバウンド / 1.5スティール
  • 2019-20(東京):15.4得点 / 7.2リバウンド
  • 2020-21:16.0得点 / 8.1リバウンド
  • 2021-22(渋谷):15.2得点 / 50得点のBリーグ歴代2位記録
  • 2022-23:16.3得点 / 7.4リバウンド
  • 2023-24(京都):14.6得点 / 7.8リバウンド(60試合全先発)

特筆すべきは、2022年10月に千葉ジェッツ戦で記録した「50得点」。これはBリーグ歴代2位の大記録であり、当日のジョーンズはアウトサイドからの高確率ショットと、ポストアップでの巧みな得点を積み重ね、試合の主役となった。

レバンガ北海道加入:経験値がチームに何をもたらすか

2025-26シーズン前、ジョーンズはレバンガ北海道に加入した。
北海道は近年若手を軸に再建を進めるチームであり、ジョーンズのような熟練プレイヤーの存在は、単なる得点源にとどまらず、チームカルチャー形成の面でも大きな価値を持つ。

実際、彼のプレースタイルは「即興の判断力と堅実なフィニッシュ」が特徴で、攻守の切り替えが早い現代Bリーグの潮流にも適合している。
また、ヨーロッパで身につけた戦術理解度の高さから、ピック&ロールのクリエイト能力、リバウンド後の速攻展開など、多様な局面でチームに好影響を与えることが期待される。

人物像とリーダーシップ:静かだが芯の強いタイプ

ジョーンズは派手なパフォーマンスを見せるタイプではなく、コートで淡々と役割を果たす職人肌の選手だといわれる。
その落ち着いた佇まいは若手選手にとって良い手本となり、特に練習に対する姿勢は多くのチームで評価されてきた。

Bリーグで複数のクラブを渡り歩いた経験から、彼は環境適応力に優れ、チーム事情に応じたプレーへの調整も得意としている。その点は、毎年ロスターの変動が激しいBリーグにおいて大きな強みだ。

まとめ:ジョーンズのキャリアはBリーグの成熟を象徴する

アメリカ、ヨーロッパ、アジアを経てBリーグにたどり着いたケビン・ジョーンズ。
その歩みは、彼自身の成長だけでなく、リーグの国際化とレベル向上を示す象徴でもある。レバンガ北海道での新たな挑戦は、チームに安定した得点と経験をもたらすだけでなく、若手育成や勝負どころでの判断にも貢献するだろう。

今後のキャリアがどのように深まっていくのか、ぜひあなたも周囲のファンと共有し、応援し、そして議論してみてほしい。