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若き才能が集結!男子日本代表がジョーンズカップに向け第2次合宿メンバーを発表

若手精鋭が再集結、ジョーンズカップへ向けた第2次合宿メンバー決定

公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)は2025年6月26日、7月にチャイニーズ・タイペイで開催される「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」男子日本代表に向けた第2次強化合宿の参加メンバー18名を正式に発表した。

脇真大を筆頭に、将来性豊かな若手が集結

今回選出されたメンバーには、Bリーグで今季新人賞を受賞した脇真大(琉球ゴールデンキングス)をはじめ、大学生や高校生など将来が期待される若手選手が数多く含まれている。
彼らは、今後の日本代表を担う人材として、今大会を通じてさらにステップアップが期待されている。

白谷柱誠ジャック、高校1年生ながら代表候補に抜擢

最年少メンバーとして注目を集めているのが、高校1年生の白谷柱誠ジャック(福岡大大濠高)だ。わずか16歳にして代表候補入りを果たした逸材は、194cmのサイズとポテンシャルで注目を集めている。
今回の合宿では、年上の選手たちに交じってどのようなプレーを見せるか、関係者からも期待が高まっている。

第1次合宿からの変更点、前野幹太が新たに招集

先日終了した第1次合宿からは、崎濱秀斗(琉球ゴールデンキングス)がメンバーから外れ、代わりに前野幹太(横浜ビー・コルセアーズ)が新たに名を連ねた。前野は大学時代から注目されていた存在で、プロの舞台でもその才能を開花させつつある。

ジョーンズカップは若手の国際経験の場、7月に開幕

「ウィリアム・ジョーンズカップ」は、アジア各国からの強豪チームが集う国際大会であり、若手日本代表にとっては貴重な実戦経験の場だ。
第44回大会は2025年7月12日から20日にかけてチャイニーズ・タイペイにて開催される予定。第2次合宿は6月27日より始動し、本番へ向けてさらなる戦術構築と連携強化が図られる。

合宿参加メンバー一覧(2025年6月26日時点)

  • 黒川虎徹(PG/177cm/24歳/アルティーリ千葉)
  • 脇真大(SG/193cm/23歳/琉球ゴールデンキングス)
  • 木林優(PF/200cm/23歳/レバンガ北海道)
  • 前野幹太(SF・PF/194cm/22歳/横浜ビー・コルセアーズ)
  • 根本大(PG/180cm/22歳/三遠ネオフェニックス)
  • 佐藤涼成(PG/173cm/21歳/白鷗大学)
  • 小澤飛悠(SF/190cm/20歳/日本体育大学)
  • 広瀬洸生(SG/189cm/20歳/青山学院大学)
  • 中川知定真(PF/192cm/20歳/東海大学)
  • 星川開聖(SF/194cm/20歳/宇都宮ブレックス)
  • アピアパトリック眞(C/197cm/20歳/専修大学)
  • 長谷川比源(SF・PF/202cm/20歳/滋賀レイクス)
  • ウィリアムスショーン莉音(PF/197cm/20歳/白鷗大学)
  • 大舘秀太(C/200cm/19歳/東海大学九州)
  • 近怜大成(C/200cm/19歳/大東文化大学)
  • 井伊拓海(C/197cm/18歳/筑波大学)
  • 十返翔里(SF/193cm/18歳/東海大学)
  • 白谷柱誠ジャック(SF/194cm/16歳/福岡大大濠高校)

代表スタッフ陣も充実の布陣でバックアップ

  • チームリーダー:松藤貴秋(中京大学)
  • ヘッドコーチ:網野友雄(白鷗大学)
  • アソシエイトコーチ:佐藤賢次(川崎ブレイブサンダース)
  • アシスタントコーチ:西尾吉弘(大東文化大学)
  • アシスタントコーチ:小川伸也(千葉ジェッツ)
  • アシスタントコーチ:町田洋介(越谷アルファーズ)
  • アスレチックトレーナー:高橋忠良(JBA)
  • アスレチックトレーナー:今崎嘉樹(信州ブレイブウォリアーズ)
  • スポーツパフォーマンスコーチ:星野洋時(JBA)
  • テクニカルスタッフ:松井康司(広島ドラゴンフライズ)
  • チームマネージャー:髙木歩幸(JBA)

未来の日本代表を担う若き世代が挑む国際舞台

今大会に参加する若手代表は、将来的にフル代表入りを果たす可能性を秘めた逸材ばかり。平均年齢20歳前後という若さに加え、国内外の強豪を相手に経験を積む機会は、彼らの成長にとって欠かせない。
今後の日本代表の中核を担う選手たちのパフォーマンスに、国内バスケファンからも大きな注目が集まっている。

Bリーグの未来を変える 次元違い の新アリーナ──名古屋と東京で始まる観戦革命

Bリーグの観戦体験が変わる──2025-26シーズンは新アリーナ元年に

日本バスケットボール界に新たな地平が開かれようとしている。2025年から2026年にかけて、Bリーグの各クラブが新たなホームアリーナを次々と完成させ、「B.改革」の中核をなすB.LEAGUE PREMIERの準備が本格化。観戦スタイルや興行スタンダードそのものが一新される。

そんな変化の中心にあるのが、名古屋ダイヤモンドドルフィンズとアルバルク東京の2クラブによる 次元の違う アリーナ建設である。Bリーグチェアマンの島田慎二氏も、自身のポッドキャスト番組『島田のマイク』第242回で、両施設の持つポテンシャルについて熱く語った。

名古屋城と目線が交わるIGアリーナ、2025年7月始動

まず紹介すべきは、2025年7月にグランドオープンを控える名古屋ダイヤモンドドルフィンズの新本拠地『IGアリーナ』。最大収容人数1万5000人を誇り、Bリーグ史上最大規模の屋内スポーツ施設として注目されている。

島田チェアマンは「これまでのBリーグ会場とはスケールがまったく違う」とし、年間動員数で千葉ジェッツを超える可能性を語る。さらに「コンコースの窓からは名古屋城が目の前に見える」と、アリーナの立地も魅力的。地元の歴史と融合した施設設計は、スポーツと地域文化の新たな接点となるだろう。

トヨタアリーナ東京が創る没入型バスケ体験

一方、東京に新たなランドマークとして誕生するのが『TOYOTA ARENA TOKYO』。今秋にオープン予定のこのアリーナは、アルバルク東京のホームとなり、Bリーグ観戦の未来像を体現する最先端施設だ。

同施設の設計にはA東京のフロントが深く関与しており、長年の興行運営から得た知見を随所に反映。「入場してすぐの視界が野球場のように開けていて、一瞬で空間に引き込まれる感覚がある」と島田チェアマンは語り、施設全体が観戦者の五感に訴えるようデザインされていることがわかる。

観戦快適性を追求、全席クッション・視野設計も秀逸

トヨタアリーナ東京のこだわりは座席設計にも表れている。全席がクッションシート仕様で、角度を持たせた設計によって、長時間の試合観戦でも疲れにくい構造となっている。

島田チェアマンは「座ると自然に目線がコートの中央へ向かい、臨場感が損なわれない」とその快適性を高く評価。バスケットボールという 動きの速いスポーツ において、視認性と身体的負担の軽減は観戦者体験を左右する大きな要素だ。

島田チェアマンが語る「ド級」のスケール感

2つのアリーナを視察した島田氏は、いずれにも「次元が違う」「超ド級の迫力」と最大級の賛辞を送った。今後、これらのアリーナが稼働を始めることで、Bリーグのイメージは大きく変わることが予想される。

「バスケの試合だけでなく、演出、音響、施設の雰囲気すべてがアップデートされる」とも語り、観客が エンタメとしてのバスケットボール をより深く体感できる空間になることを強調した。

「記録すること」の価値、ドライバー応援企画に通じる共通点

番組後半では、ポッドキャストのスポンサーである『全国ドライバー応援プロジェクト』に関連する話題も展開された。ドライバーが日々の走行距離や燃費、渋滞状況を記録することによって、安全運転や効率化が図られる点が取り上げられた。

島田チェアマン自身の体験談として、体重管理においても「記録をすることで行動が変わる」と強調。「数字を可視化することで、改善への道筋が見えてくる」と語り、バスケ運営にも通じる PDCAサイクル の重要性を示唆した。

スポーツと社会の接点、Bリーグが担う未来的役割

新アリーナの誕生と、スポンサー企画に見られる社会的テーマの取り組みは、Bリーグが 単なるプロスポーツ を超えた存在を目指している証拠でもある。

島田チェアマンが番組を通じて一貫して語っているのは、バスケットボール

アーロン・ホワイトがシーホース三河に移籍決定!B1初挑戦の実力派ビッグマンが語る覚悟と感謝

実力派ビッグマン、アーロン・ホワイトがB1の舞台へ

2025年6月26日、B2の富山グラウジーズは、アメリカ出身のパワーフォワード兼センター、アーロン・ホワイト選手の契約満了およびシーホース三河への移籍を正式発表した。ホワイトは、2025-26シーズンよりB1リーグでプレーすることが決定し、その加入はメディカルチェックの完了をもって正式に確定する。

NBA指名から欧州キャリア、そして日本へ

現在32歳のホワイトは、206cm・104kgの体格を誇るビッグマン。2015年のNBAドラフトにおいて、ワシントン・ウィザーズから全体49位(2巡目)で指名された後、サマーリーグを含む米国内でのプレーを経験。その後、リトアニアのゾルギリス、ギリシャのパナシナイコス、セルビアのツルヴェナ・ズヴェズダなど、欧州の名門クラブで研鑽を積み、国際的な経験を豊富に積んできた。

富山での1年目で圧巻の成績

2024-25シーズンから富山グラウジーズに加入したホワイトは、シーズン全60試合すべてに出場。主にスターターとして出場し、1試合平均29分のプレータイムで17.1得点・7.5リバウンド・3.5アシスト・1.4スティールというスタッツを記録。攻守において軸となる存在としてチームをけん引し、富山のB2優勝とB1昇格に大きく貢献した。

富山への感謝と別れのメッセージ

富山を1年で離れることになったホワイトは、クラブの公式発表を通じてファンに向けて感謝のコメントを発表。「温かく迎えてくださったファンや地域の皆様、チームメイト、スタッフの方々に心から感謝しています。家族にとっても富山での1年間はかけがえのない思い出となりました」と述べ、地域との深いつながりに感謝の言葉を重ねた。

三河での新たな挑戦に高まる期待

新天地となるシーホース三河への加入に関して、ホワイトは「三河の文化やチームの勝利への意欲を聞いて興奮しています。このクラブの一員として戦えることを誇りに思います」と意気込みを語った。さらに「日本が大好きになりました。三河という新しい環境で、自分のプレーで貢献し、ファンの皆さんとともに成功を分かち合いたい」と、新たなキャリアへの意欲をにじませた。

三河のロスター強化と今後の展望

今回の補強により、シーホース三河はインサイドの選択肢に厚みを加える形となった。ホワイトの加入は、既存の選手とのコンビネーションにおいても多様な戦術を可能にし、三河が目指すB1上位定着に大きな武器となるだろう。特にホワイトは、アウトサイドシュートに加えて高いバスケIQを持ち、速攻の起点となれるポテンシャルもある選手として評価されている。

B1での活躍に期待が集まるホワイトの挑戦

アーロン・ホワイトのように、B2で結果を残した選手がB1でどう通用するのかは、多くのファンや関係者の関心を集めているポイントの一つだ。B1初参戦となる来季、富山での実績を超えるパフォーマンスができるかどうかが注目される。また、国際経験も豊富なホワイトが、若手選手たちの成長にも良い影響を与える存在になることが期待されている。

まとめ:B1の舞台で飛躍するか、アーロン・ホワイトの今後に注目

アーロン・ホワイトの三河加入は、Bリーグ全体にとっても注目すべき補強のひとつである。富山で見せた高い得点力とリーダーシップを、今度はB1の舞台で発揮できるか。彼の存在がチームをどこまで押し上げるのか、2025-26シーズンの戦いが待ち遠しい。

佐土原遼が琉球ゴールデンキングスに移籍!元日本代表フォワードが語る 成長 への新章

佐土原遼、FE名古屋から琉球へ完全移籍を発表

2025年6月26日、B1リーグの琉球ゴールデンキングスは、ファイティングイーグルス名古屋に所属していた佐土原遼選手の加入を正式発表しました。今季で契約満了を迎えた佐土原は、新たなステージとして琉球を選択し、日本代表選手としても存在感を示してきた彼のキャリアは新たな局面を迎えます。

192cmのフォワードが持つ 攻守のバランス力

神奈川県出身、現在25歳の佐土原選手は、192cm97kgの体格を活かしたスモールフォワード/パワーフォワードの兼任プレイヤー。東海大学付属相模高校、東海大学とエリート校を経て、2020-21シーズンに広島ドラゴンフライズでプロデビュー。2023-24シーズンにはFE名古屋に移籍し、全58試合で先発出場を果たしました。

シーズン平均12.8得点、3.6リバウンド、2.0アシストと着実にステータスを伸ばし、日本代表としても3×3含めた複数の国際舞台で活躍。存在感はBリーグ内でも随一です。

FE名古屋で得た経験と感謝の言葉

佐土原選手は、公式リリースにて「2年前にFE名古屋を選んだ理由は、自分を必要としてくれる熱意と、成長に向き合ってくれる体制があったから」とコメント。成長の中でポジションアップや代表入りなど目標を達成したことにも触れ、「選手やスタッフ、そしてファンの皆さんのおかげ」と感謝を述べました。

さらに、「新しい環境に飛び込むことで、成長を止めずチャレンジを続けたい」と強い意志を見せ、「FE名古屋での2年間はかけがえのない時間。本当にありがとうございました」と締めくくりました。

琉球キングスの評価と期待

琉球ゴールデンキングスは今回の補強について、「佐土原選手のエナジーとハードワークはチームにぴったり。彼のディフェンス力と速い切り替え、さらにはドライブとミドルシュートの得点力は、攻守における貴重な存在」と高く評価。

B1王者として常にタイトル争いに加わる琉球にとって、佐土原の加入は確実に層を厚くするものと期待されています。

新天地・琉球への想いと決意

琉球のファンに向けたメッセージで佐土原選手は、「天皇杯優勝や4年連続ファイナル進出など、伝統ある強豪の一員になれることにワクワクしている。EASLなど国際大会もあるシーズンに、琉球で戦えることを光栄に思う」と語っています。

「熱い応援の中でプレーできるのが今から楽しみ。ファンの声援と共に、チームの5年連続ファイナル進出、そして優勝を勝ち取りましょう」と力強く意気込みを見せました。

琉球ロスターの中での役割とは

佐土原選手の加入により、琉球はインサイドからウィングまで幅広い守備範囲と、攻撃面でのバリエーションがさらに向上。既存のメンバーである今村佳太やジャック・クーリーらとどのように融合していくかが注目されます。

琉球のバスケットは、トランジションとディフェンス強度が命。そのスタイルにハマる佐土原の起用法は、HC桶谷大の采配と合わせて大きな注目を集めています。

Bリーグの中でも注目の 中堅の星

日本代表としても活動を続けている佐土原選手は、今後の国内外での飛躍が期待される存在。20代中盤という脂の乗った時期に、伝統と実績を持つ琉球でさらなるスキルアップを遂げることでしょう。

若手でもなく、ベテランでもない 中堅の星 として、今後の活躍はBリーグの成長そのものを象徴する可能性すら秘めています。

今後のスケジュールと注目試合

2025-26シーズンは、B1の開幕に加え、EASL(東アジアスーパーリーグ)や天皇杯など、複数の大会が予定されており、佐土原選手の活躍が期待される場面は多岐にわたります。

特に、古巣FE名古屋との対戦は注目カードとなるでしょう。また、シーズン前のプレシーズンゲームやキャンプでのチーム合流にも注目が集まります。

まとめ:挑戦の継続が生み出す 価値

佐土原遼選手の琉球移籍は、彼自身のさらなる挑戦であり、同時に琉球の優勝争いを加速させる補強でもあります。攻守でバランスのとれたプレイヤーがどのようにチームを牽引するか、Bリーグファンはその成長を見逃せません。

新たな土地・沖縄で、新たな物語を刻む佐土原遼の2025-26シーズンに、今後も注目が集まります。

エンビード復活へ――シクサーズが挑む再建の青写真と2025年ドラフト戦略

NBA再建へ踏み出すシクサーズ、未来を担う即戦力を指名

2025年6月25日、ブルックリンのバークレイズ・センターで行われた「NBAドラフト2025」の初日で、フィラデルフィア・セブンティシクサーズは将来を見据えた重要な一手を打った。全体3位でベイラー大学のフレッシュマン、VJ・エッジコムを指名。ガードとして高い完成度を誇る彼は、身長194cm・体重88kgのフィジカルに加え、平均15.0得点、5.6リバウンド、3.2アシスト、2.1スティールという充実したスタッツを残しており、新シーズンのローテーション入りが有力視されている。

エッジコムは、タイリース・マクシー、ポール・ジョージ、そして看板選手ジョエル・エンビードとともにコアメンバーとして活躍が期待される。チームが再び頂点を目指すためには、彼の成長が欠かせない。

2024-25シーズンの苦い現実、プレーオフ連続出場に終止符

シクサーズにとって2024-25シーズンは試練の連続だった。主力の負傷が相次ぎ、戦績は24勝58敗に低迷。カンファレンス13位という結果に終わり、7年続いたプレーオフ出場記録が途絶えた。チーム全体に漂う閉塞感を打破するため、フロントは積極的な再構築へと舵を切っている。

オフシーズンの焦点はロスターの再編と健康管理

今オフ、シクサーズは複数の選手の契約に注目が集まっている。ケリー・ウーブレイJr.、アンドレ・ドラモンド、エリック・ゴードンはプレイヤーオプションを保持しており、去就が不透明だ。

また、クエンティン・グライムズは制限付きフリーエージェント(RFA)となり、他球団からオファーがあった場合でもマッチする権利を持つ。一方、カイル・ラウリーとガーション・ヤブセレは無制限フリーエージェント(UFA)として市場に出ている。

チームの再浮上には選手の健康状態が最重要課題となる。中でも、膝の故障によりわずか19試合の出場に終わったジョエル・エンビードの回復状況が、来季の成績を左右する最大のカギとなる。

復活に向けて――エンビードの最新リハビリ状況

バスケットボール運営部代表のダリル・モーリーは、ドラフト直前にエンビードと面談したことを明かしている。モーリーは次のように語った。

「彼はリハビリに全力で取り組んでいる。復帰に向けて着実にステップを踏んでいるし、医師とのミーティングも定期的にこなしている。現時点ではすべてが順調だ」

エンビードは2025年4月に左膝の関節鏡手術を受けたばかりだが、医療スタッフと密に連携しながら回復に努めており、チームとしても今後の進展に手応えを感じている様子だ。

数字が示すエンビードの重要性、健康であればリーグ屈指

2023-24シーズンまで、3年連続で平均30点以上を記録していたエンビードは、昨季は平均23.8得点、8.2リバウンド、4.5アシストにとどまった。出場試合数は19と限られたが、それでも彼の影響力の大きさは健在だ。

完全復活となれば、イースタン・カンファレンスのパワーバランスにも変化を与えることは確実。31歳のビッグマンが全盛期のパフォーマンスを取り戻せば、シクサーズは一気に優勝争いに食い込む可能性を秘めている。

2025-26シーズン開幕スケジュールとアブダビ遠征

NBAの新シーズンは、2025年10月22日に開幕が予定されている。フィラデルフィアは、これに先立ち10月3日と5日にプレシーズンマッチとして「NBAアブダビゲームズ2025」に参加し、ニューヨーク・ニックスとの2連戦を戦う。

この遠征に向けたトレーニングキャンプは9月に開始される予定で、フロントはエンビードがこの合宿に間に合う可能性を高く見積もっている。

フェニックス・サンズが未来の中核を確保、マーク・ウィリアムズとカマン・マルアチを獲得

フェニックス・サンズ、2人の有望センターを獲得してロスター強化

2025年6月25日(現地時間)に開催されたNBAドラフト初日において、フェニックス・サンズが将来を担う2人のセンターを加える重要な補強を実行した。今季ウェスタン・カンファレンスで11位に終わったサンズは、ロスターの再編成を急務としていた。

大型トレードで主力選手を放出、新たな核を指名

サンズは今オフ、ヒューストン・ロケッツとのビッグトレードでスーパースター、ケビン・デュラントを放出し、見返りとしてジェイレン・グリーン、ディロン・ブルックス、複数のドラフト指名権を獲得。このトレードにより生まれた全体10位指名権を使い、デューク大学の逸材センター、カマン・マルアチを指名した。

カマン・マルアチ:高さと効率性を兼ね備えた次世代センター

マルアチは215cm・115kgの体格を誇り、デューク大学での1年目から印象的なパフォーマンスを披露。2024-25シーズンに出場した39試合では、平均21.2分間の出場で8.6得点、6.6リバウンド、1.3ブロックを記録。フィールドゴール成功率は驚異の71.2%を誇り、インサイドでの高い得点効率と守備力を証明した。

シャーロット・ホーネッツとの交渉でマーク・ウィリアムズを獲得

さらにサンズは、シャーロット・ホーネッツとのトレードで、元デューク大出身のセンター、マーク・ウィリアムズの獲得にも成功。取引には、2025年の29位指名権であるリアム・マクニーリー、将来の1巡目指名権(2029年)、ヴァシリェ・ミチッチが含まれた。

マーク・ウィリアムズ:即戦力として期待されるリムプロテクター

ウィリアムズは213cm・109kgのサイズを活かし、NBA3年目のシーズンで44試合に出場。平均15.3得点、10.2リバウンド、2.5アシスト、1.2ブロックと存在感を発揮。フィールドゴール成功率60.4%、フリースロー成功率80.4%と、ビッグマンとしての完成度も高く、攻守両面で貴重な戦力になる。

過去のトレード未遂からの再起

ウィリアムズは今年2月、ロサンゼルス・レイカーズへの移籍が合意に至ったと報じられていたが、身体検査で複数の懸念が発見され、破談に。だが今回は無事にトレードが成立し、サンズの中核を担う存在として正式に加わった。

3人のセンター体制でロスターの安定性を確保

サンズは、すでにロスターに在籍しているニック・リチャーズに加えて、マルアチとウィリアムズという2人の7フッターを揃えることに成功。インサイドの厚みを持つことで、フィジカルに優れたチーム構成へと進化しつつある。

ウィング陣とのバランスで再建が加速

センター補強によりロスターの骨格を固めたサンズには、既存戦力としてエースのデビン・ブッカーに加え、ジェイレン・グリーン、ディロン・ブルックス、ブラッドリー・ビール、グレイソン・アレン、ロイス・オニール、コディ・マーティン、ライアン・ダンなどの選手が名を連ねる。

新シーズンに向けた展望と課題

長年の課題だったインサイドの弱さを克服すべく、ドラフトとトレードを巧みに活用したサンズ。特にマルアチとウィリアムズという2人の長身センターの存在は、ディフェンスリバウンドやペイントエリアの支配力向上に直結するだろう。一方で、ボールムーブメントの改善や若手の育成には継続的なフォーカスが必要とされる。

まとめ:サンズが描く再建の青写真

今回のドラフトとトレードによる2人のセンター補強は、サンズの再建にとって大きな一歩となった。再びプレー

京都精華学園がNBA新設大会で圧勝デビュー!リヤがダブルダブル、アジアの舞台で鮮烈な存在感

女子高校バスケの注目校、京都精華学園が国際大会で鮮烈な開幕勝利

2025年6月26日、シンガポールで開催中の国際高校バスケットボール大会「NBA Rising Stars Invitational」において、京都精華学園高校(京都府)が圧巻のスタートを切った。初戦でシンガポール代表のファチョン・インスティテューションと対戦し、78-36の大差で快勝。国際舞台でもその実力を証明した。

この大会はNBAが新たに創設した高校生向けの国際大会であり、アジア太平洋地域11カ国から選抜された男女チームが競い合う。日本からは男子の福岡大学附属大濠高校、女子の京都精華学園高校が招待を受けて出場している。

序盤は接戦も、中盤以降に圧倒的なゲーム展開

京都精華学園は、吉田ひかり、金谷悠加、ンガルラムクナリヤ、石渡セリーナ、坂口美果の5人をスターティングメンバーに起用。立ち上がりは互いに探り合う形でスローペースとなったが、試合が動いたのは第1クォーター残り5分。

満生小珀のスティールを契機に、試合の流れが完全に京都精華に傾いた。その後は一度もリードを許すことなく、リズムの良いオフェンスと鋭いディフェンスで終始主導権を握った。

得点は外より中、リバウンド差が勝敗を決定づける

チーム全体で3ポイントシュートは17本中2本と成功率は振るわなかったものの、2ポイントで着実に加点。加えてリバウンド面では56対20という圧倒的な数字を記録。サイズとフィジカルを活かした京都精華のプレースタイルが、アジアの舞台でも通用することを証明した。

速攻やトランジションの場面でも走力が光り、前後半を通じて相手に流れを渡さずに試合を終えた。

リヤが21得点19リバウンドのダブルダブルでMVP級の活躍

この試合のヒーローは間違いなくンガルラムクナ・リヤだった。21得点19リバウンドという圧巻のダブルダブルを達成し、特にインサイドの支配力が際立った。

得点面では、ゴール下でのポジショニングとフィニッシュの正確さが際立ち、ディフェンスではセカンドチャンスを許さないリバウンド力を見せた。アジアの大型選手たちを相手にしても一切引かない姿勢は、今後のトーナメントでも鍵となるだろう。

満生が攻守に貢献、吉田・谷もスコアで存在感

試合最長の31分間コートに立った満生小珀は、7得点5リバウンド4アシスト2スティールと多面的に貢献。試合のリズムを作るうえで欠かせない存在となった。

吉田ひかりは12得点と安定したアウトサイドシュートを披露し、ベンチから出場した谷彩南も10得点と高い得点効率を見せ、控え選手の層の厚さも証明された。

日本の高校バスケが国際ステージへ進出

今回のNBA Rising Stars Invitationalは、NBA主導のもと、次世代の才能を発掘・育成することを目的に企画された大会。京都精華学園にとっては、国内トップレベルの競技力を持つことの証明だけでなく、アジア各国のスタイルと対峙する貴重な経験の場でもある。

すでに男子の福岡大学附属大濠高校が予選2連勝で準決勝進出を決めており、日本勢としての注目度も高まっている。

試合スコア詳細|京都精華 vs ファチョン・インスティテューション

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
京都精華学園高校(日本) 22 29 14 13 78
ファチョン・インスティテューション(シンガポール) 8 7 9 12 36

今後の戦いにも注目、アジアの頂点へ向けて

京都精華学園は、この初戦の勝利によってグループ内で優位なポジションを確保。今後の対戦相手は格上の国も控えるが、初戦で見せた圧倒的なチーム力とインテンシティがあれば、上位進出は十分に期待できる。

国内ではすでに頂点クラスの実力を誇る同校が、アジアという広い舞台でどのような爪痕を残すのか。そのパフォーマンスは今後の国際大会出場選手の選考や育成モデルにも影響を与える可能性がある。

まとめ:京都精華が見せた「日本女子バスケの未来」

78-36というスコア以上に、内容で圧倒した京都精華学園。リヤを中心にしたインサイドの強さ、チーム全体の統率力、個々の対応力など、まさに「完成度の高いバスケ」を体現した試合だった。

今回の勝利は単なる1勝ではなく、日本の女子バスケットボールの可能性を世界に示すものでもある。次戦以降もその躍動から目が離せない。

【Bリーグ移籍情報】6月26日発表まとめ|佐土原遼の琉球加入や富山のビッグマン交代など多数の動き

佐土原遼が琉球ゴールデンキングスへ移籍、日本代表クラスの補強進む

2025年6月26日、Bリーグ各クラブが来季に向けた選手契約情報を一斉に更新。中でも大きな注目を集めたのが、日本代表候補としても知られるスモールフォワード、佐土原遼の移籍だ。2024-25シーズンまでファイティングイーグルス名古屋でプレーしていた佐土原は、来季からB1の強豪・琉球ゴールデンキングスの一員として戦うことが決まった。

佐土原はサイズと身体能力を兼ね備えたオールラウンドプレイヤーで、攻守両面において高い貢献度を誇る。近年は日本代表合宿にも度々招集されており、その伸びしろにも期待がかかる存在だ。琉球はすでに9人目の契約合意を発表しており、今オフも積極的なロスター再構築を進めている。

平良彰吾が完全移籍、若手ポイントガードが琉球に定着

もうひとつの補強として発表されたのが、横浜エクセレンスからの期限付き移籍を経て、今季途中から琉球に合流していた平良彰吾の完全移籍契約。平良はディフェンス意識が高く、テンポの良いゲームメイクでチームに流れを呼び込むことができる若手ガード。ベンチスタートでもインパクトを残せる存在として評価を高め、今回の完全移籍に至った。

平良は大学時代から注目を集めていた逸材であり、今回の移籍を機にB1レギュラー定着、さらにはさらなる飛躍への第一歩となる可能性が高い。

B1昇格の富山、アーロン・ホワイトとブロック・モータムを トレード的 に入れ替え

2025-26シーズンからB1に復帰する富山グラウジーズも注目の動きを見せた。昨シーズンチーム最多得点を記録していたアーロン・ホワイトが退団し、シーホース三河への移籍が決定。その穴を埋める形で獲得したのが、滋賀レイクスでB1得点王に輝いたブロック・モータムだ。

ホワイトはインサイドを軸に安定感ある得点力を持ち、富山のオフェンスを支えていた中心選手。対してモータムはストレッチ4としての高い3P成功率を誇り、フロアを広げる能力に優れたタイプ。スタイルこそ異なるが、いずれもチームのスコアリングオプションとして重要な役割を担う。富山はB1という舞台での戦いに備え、即戦力ビッグマンの入れ替えを決断した形だ。

岡本飛竜が島根へ復帰、8年ぶりの古巣復帰に期待集まる

かつて島根スサノオマジックでプロキャリアをスタートさせたポイントガード、岡本飛竜が8年ぶりに古巣復帰することが発表された。前所属のアルバルク東京では、主に控えガードとしてチームを支え、経験を積んできた。

岡本はゲームの流れを読む能力と安定したボール運びに定評があり、ベテランとしての落ち着きも兼ね備える。島根にとっては、若手が多いガード陣を支える 精神的支柱 としての役割が期待されている。

下部リーグ・B2・B3でも移籍や契約継続の発表が相次ぐ

B1以外のクラブでも重要な契約発表がいくつかあった。B2では、滋賀レイクスの森山修斗が徳島ガンバロウズに移籍。また、埼玉ブロンコスの吉田健太郎は山形ワイヴァンズと契約を交わしたことが明らかになっている。

さらに、フロリダ州立大学を卒業したボスティン・ホルトが山口パッツファイブと契約し、日本でのプロキャリアをスタートさせることも発表された。アメリカの強豪校でのプレー経験を持つ新戦力が、Bリーグにどのようなインパクトを与えるのか注目だ。

立川ダイスはヘッドコーチとアシスタントコーチの契約継続を発表

立川ダイスは、間橋健生ヘッドコーチおよび斎藤瑛アシスタントコーチとの契約更新を発表。両者は2024-25シーズンを通じてチームを安定的に運営しており、信頼関係と継続性を重視した人事といえる。クラブの長期的成長を見据えた決断だ。

6月26日時点で発表された契約情報まとめ

以下は、6月26日にBリーグ各クラブが公表した選手・スタッフに関する契約情報一覧である。

  • 移籍
    平良彰吾(横浜EX→琉球)
    佐土原遼(FE名古屋→琉球)
    岡本飛竜(A東京→島根)
    ブロック・モータム(滋賀→富山)
    アーロン・ホワイト(富山→三河)
    森山修斗(滋賀→徳島)
    吉田健太郎(埼玉→山形)
  • 新規契約
    ボスティン・ホルト(フロリダ州立大→山口)
  • コーチ契約継続
    間橋健生(立川/HC)
    斎藤瑛(立川/AC)

新シーズンに向けた準備は加速中

Bリーグはオフシーズンを迎え、各クラブが来たる2025-26シーズンに向けて着実に準備を進めている。主力選手の移籍や新戦力の獲得、コーチ陣の体制維持といった動きは、チームの今後を大きく左右する重要なファクターだ。

今後も移籍市場は活発化が予想され、7月にかけてさらなる契約情報が更新されていくことだろう。チームの戦力図が大きく変わるオフシーズンから目が離せない。

佐古賢一氏、シーホース三河の取締役に就任| ミスター・バスケットボール の新たな挑戦

株主総会で新体制を承認、レジェンドが経営陣入り

Bリーグ・B1に所属するシーホース三河は、2025年6月26日に実施された定時株主総会において、クラブのチームディレクターを務める佐古賢一氏が取締役に就任したことを正式発表した。フロントオフィスの中心人物として、新たに経営層へと加わる形となったこの人事は、日本バスケットボール界にとっても象徴的な出来事だ。

なお、佐古氏はこれまでどおりチームディレクターとしての職務も継続する。トップチームおよび育成部門を含むアカデミー全体の統括責任者として、引き続きクラブの競技力向上に直接関与していくことになる。

ミスター・バスケットボール と呼ばれた選手時代

佐古賢一氏は1969年生まれ。現役時代には日本の男子バスケットボール界を牽引する司令塔として知られ、1990年代から2000年代にかけて、日本代表の正ポイントガードとして活躍した。国内リーグではいすゞ自動車ギガキャッツ、そしてアイシンシーホース(現・シーホース三河)に所属。常に勝利を求める姿勢、卓越したゲームメイク、試合を読む力により、ファン・関係者から「ミスター・バスケットボール」と称された。

彼の偉業を象徴する出来事のひとつが、2020年にアジア人として極めて稀なFIBA殿堂入りを果たしたことだ。日本のバスケットボールが国際的に評価される契機となり、指導者としてのキャリアにも大きな期待が寄せられるようになった。

指導者としての10年──現場で磨かれた哲学

引退後、佐古氏は2014年にBリーグの前身であるNBLの広島ドラゴンフライズでヘッドコーチとして指導者人生をスタート。その後、日本代表のアシスタントコーチ、さらにはレバンガ北海道でのヘッドコーチ就任など、様々な立場で現場を支えてきた。

戦術理解の深さに加え、人材育成への情熱、クラブ文化の浸透を重視するスタイルは多くの選手に影響を与えてきた。また、ただ勝利を目指すだけではなく、地域密着・人間形成・次世代強化といったクラブの社会的使命を理解している指導者でもある。

2023年にシニアプロデューサーとして三河に復帰

2023年、古巣・シーホース三河に戻った佐古氏は、まずは「シニアプロデューサー」という役職に就任。人材発掘、トレーニング環境の整備、地域PR施策、スポンサー連携など、競技外の分野にも深く関わるようになった。クラブのビジョン設計や運営の仕組みづくりにも携わることで、経営側の視点を養ったといえる。

2024年にはチームディレクターへ移行、トップ強化を指揮

翌年2024年には、チームディレクターとしての職務に移行し、トップチームとアカデミーの強化を本格的に統括。選手の育成やスカウティングだけでなく、コーチ陣の育成支援やチームカルチャーの構築にも取り組んでいる。現場での経験値と、クラブ全体を見るマクロ視点の両方を持つ希有な存在として、シーホース三河の未来を託されている。

経営陣としての期待──クラブの持続可能性を見据えて

今回の取締役就任により、佐古氏は単なる現場責任者ではなく、クラブの経営戦略にも深く関与する立場となった。日本のプロスポーツクラブにおいて、元選手が経営に携わるケースは増えつつあるが、競技面・育成・経営のすべてに携わる人材は極めて貴重だ。

今後は、クラブの財務健全化、地域社会との共創、ファンベースの拡大、スポンサーシップ戦略の再設計といったテーマにも取り組むことが期待されている。現場と経営の「翻訳者」としての役割が求められる中で、佐古氏の存在は三河の持続的発展の鍵を握ることになるだろう。

ファン・地域・未来の選手に向けての責任

「選手を育てるだけではなく、その選手が輝けるクラブ環境を整えるのも、私の仕事です」と、佐古氏はかつて語っていた。まさに今、その言葉を具現化するフェーズに入ったといえる。プレーヤーとして多くの称賛を集め、指導者として経験を重ね、今度は経営者としての挑戦が始まる。

トップチームの勝利も大切だが、それだけではない。アカデミーから世界へ羽ばたく選手を育てること、バスケットボールを通じて地域に活力を与えること、そしてスポーツの持つ社会的意義をより広く伝えていくこと。佐古賢一という人材が、そのすべてを担う時代が始まった。

テイタムが盟友ホリデーとポルジンギスへ感謝の言葉|セルティックス再編の裏側とは

2024−25シーズン、セルティックスの挑戦は終焉を迎える

ボストン・セルティックスは、2025年のNBAプレーオフ イースタン・カンファレンス・セミファイナルでニューヨーク・ニックスに2勝4敗で敗戦。2連覇を目指して戦ったシーズンだったが、惜しくも夢は潰え、2024−25シーズンはここで幕を閉じた。昨年王者としてのプレッシャー、激戦区イーストでの連戦、そしてアクシデントが重なった中での敗退だった。

主将テイタムの離脱が決定打に

このシリーズ中盤、セルティックスに大きな痛手が訪れる。チームのエースであり、リーダーでもあるジェイソン・テイタムが第4戦でアキレス腱断裂の大怪我を負ったのだ。この負傷により、セルティックスはシリーズ後半をテイタム不在で戦うことになり、得点源を欠いたまま終戦を迎えた。

年俸整理と戦力再構築に向けた動き

シーズン終了後、フロント陣はすぐに動いた。エース不在で迎える新シーズンに備えるため、球団はロスターの再編成と年俸バランスの調整に着手。中心選手を含む大型トレードが続けざまに発表された。6月24日(現地時間)、守備の要であるドリュー・ホリデーをポートランド・トレイルブレイザーズへトレードし、代わりにスコアラーのアンファニー・サイモンズとドラフト2巡目指名権2本を獲得。翌25日には、3チーム間トレードによりクリスタプス・ポルジンギスをアトランタ・ホークスへ放出し、ジョージ・ニアンと指名権を手に入れた。

スターター2人の放出、その意味するもの

ホリデーとポルジンギスは、いずれもセルティックスにとって不可欠な存在だった。ホリデーは守備の司令塔としてチームのディフェンス力を支え、経験と冷静さでクラッチタイムを引き締めた。ポルジンギスは218センチという高さと外角シュート力を兼ね備えたモダンビッグマンとして、攻守に貢献。2023年に加入し、在籍2シーズンながら、2024年のリーグ制覇に大きな役割を果たした2人である。

その2人を立て続けに手放すという選択は、フロントにとっても決して軽い決断ではなかった。しかし、獲得した選手はいずれも来季終了で契約が切れる見通しで、将来的なキャップスペースの柔軟性を残す意図がある。また、追加で獲得した指名権により、ドラフトでの選択肢も広がる。すなわち今回のトレードは、単なる戦力整理ではなく、「テイタム復帰後の本格再始動」に向けた準備でもある。

テイタムがInstagramで綴った別れの言葉

盟友2人の移籍が正式発表された直後、ジェイソン・テイタムは自身のInstagramストーリーズを更新。ホリデーとポルジンギスに対して、それぞれ心からのメッセージを投稿した。ホリデーには、「2つの金メダル、そしてチャンピオンシップ。君と共にプレーできたことを一生感謝する。選手としても人としても、本当に尊敬している。これからもずっと友達だ」と綴った。

さらに、ポルジンギスに対しては「この街、そしてこのチームで君が果たした貢献は誰もが知っている。君の存在に心から感謝している。ずっと忘れない、チャンプ!」とコメント。SNS上には多くのファンが「涙が出た」「最高のバスケ仲間」と反応し、別れを惜しむ声が相次いだ。

別れの先にある未来、再び同じコートで

ホリデーとポルジンギスは、それぞれ新天地で新たなキャリアをスタートさせることになる。しかし、彼らがセルティックスにもたらした影響は色褪せることはない。2024年のリーグ制覇を支えたメンバーであり、その事実は永遠に変わらない。

今後、彼らが敵としてセルティックスの前に立ちはだかる場面が訪れるだろう。だが、試合終了後に交わされる笑顔や握手、抱擁の中には、かつての戦友としての絆が生き続けていることを多くのファンは感じるはずだ。

セルティックスの次なる一歩へ

今回の大型トレードは、「今を捨てて未来を取る」戦略と捉えることもできる。主力を放出し、キャップの柔軟性を得て、指名権を確保。これは再建期というよりも、テイタムを中心とした 第2章 の始まりだ。指名権を活用したルーキーの育成、新戦力の台頭、そしてテイタムの完全復帰。新シーズン、セルティックスは大きく姿を変えながらも、再び頂点を目指す戦いに挑む。