3×3.EXE PREMIERとは
3×3.EXE PREMIER(スリーエックススリー・エグゼ・プレミア)は、2014年に日本で誕生した世界初の3人制プロバスケットボールリーグ。国際バスケットボール連盟(FIBA)から正式に承認されたリーグであり、「3×3を職業として成立させる」という理念のもと、アジア・オセアニアを中心に国際展開を続けている。
現在では日本を含め、ニュージーランド、オーストラリア、タイ、ベトナムなど5か国に拡大。男子は36チーム、女子は9チームが所属し、グローバルな3×3の発展を牽引している。
リーグの仕組み
シーズンは複数の「ラウンド(Round)」で構成され、各ラウンドごとに予選リーグ→決勝トーナメントを実施。各チームの成績に応じて「プレミアポイント」が加算され、年間ランキングが決定する。上位チームはプレーオフ進出権を得て、年間王者を決める「CHAMPIONSHIP」に挑む。
- レギュラーシーズン:Round.1~Round.8など複数開催
- 試合形式:1ラウンド=3チーム×グループ構成で総当たり
- 順位決定:勝利数 → 得点率 → シード順
- 年間王者決定戦:CHAMPIONSHIP(プレーオフ)
ルールと特徴
3×3は、5人制バスケとは異なるスピード感と戦術性が特徴。
- 試合時間:10分(または21点先取)
- コート:ハーフコート制(1ゴール)
- ボール:専用の「6号サイズ・7号重量」ボールを使用
- 攻撃時間:12秒ショットクロック(5人制は24秒)
- 得点:2Pライン外=2点、内側=1点
試合展開が非常に速く、攻守の切り替え・判断力・フィジカルコンタクトが勝負を分ける。屋外会場や商業施設での開催も多く、観客との一体感や音楽・MCによる演出など、ストリートカルチャーの要素を色濃く持つ点も3×3.EXE PREMIERの魅力である。
国際展開と構成
3×3.EXE PREMIERは「リーグを越えて国をつなぐ」をテーマに、アジア・オセアニア各国へ拡大している。各国リーグのトップチームはFIBA3x3の国際ランキングにも反映され、世界大会への出場権を得る仕組みとなっている。
2025シーズンの開催国と主な特徴:
- 日本(JAPAN):国内最大規模。都市型・企業チームが混在。
- ニュージーランド(NZ):代表強化との連動が進む。
- オーストラリア(AUS):アスリート層の厚さが特徴。
- タイ(THA)・ベトナム(VIE):新興勢力として急成長中。
プロリーグとしての意義
3×3.EXE PREMIERは、3×3を「ストリートからプロスポーツへ」昇華させた世界的モデル。スポンサー・放映権・SNSマーケティング・地域密着イベントなど、商業的にも成功を収めている。試合中のDJ・MC演出や、ファンがコートサイドから声援を送れる近距離感は、従来の5on5にはない新たなバスケット文化を生み出している。
女子リーグの展開
女子部門「3×3.EXE PREMIER WOMEN」も急速に拡大中。日本を中心に女子9チームが参戦し、競技人口の増加とともに3×3女子代表の強化にも寄与している。2024年以降は海外女子リーグとの共催イベントも増加しており、男女両軸のプロ化が進む。
課題と展望
課題
- チームの経営安定化(スポンサー獲得・運営費確保)
- 観客動員・放映メディアの拡大
- 5人制リーグ(Bリーグ)との選手兼任ルール整理
- 地域格差・育成ルートの整備
展望
- 国際大会連動:FIBA3x3 World Tourとの接続強化
- 育成・発掘:U18・U23世代へのプロ育成制度導入
- 都市型スポーツ推進:ストリートカルチャー×プロ興行の融合
- エンタメ化:音楽・映像・ファッションとのコラボ強化
3×3.EXE PREMIERは「スポーツ×エンタメ×都市文化」という新しい価値観を発信するリーグとして、今後さらに拡張が期待されている。
まとめ
3×3.EXE PREMIERは、3×3のプロ化を世界に先駆けて実現したパイオニア。スピード・個技・戦術・演出すべてが融合した“次世代型バスケットボール”の象徴である。日本発のこのリーグが、アジア・世界の3×3シーンをどう進化させるか──今後も注目が集まる。